5月28日(木)特集:シリーズ『新型コロナウイルス罹患者の体験から学ぼう』症例6:故郷に戻れず逝った父 ④

第4節:

名古屋から東京への搬送。息子はその様子を見守った


防護服を着た医師が付き添ってドクターカー(註1)というものでですね東京まで搬送していただいたんですが、10人か15人ぐらいのスタッフの方が取り囲む中を父が運ばれてきて、外にコロナウイルスがもれないように完全に密閉されているような状態だったと思うんですけれども、そこで初めてガラス越しじゃない父を見ることができて。

 

注1:ドクターカー(Doctor car)とは、

人工心臓マッサージ器や人工呼吸器、検査装置等の医療機械を搭載し、医師、看護師などが同乗して 医療機関搬送前の現場などへ直接出動する救急車の一種です。

一般的に医師が同乗するとドクターカーとなるので車両表記がDOCTOR CARと記載される場合があるが、転院搬送の為だけに保有する場合は「医療機関の救急車」と呼び、ドクターカーとはいわない、とする意見も一部には存在しました。

しかし、厚生労働省は、「医療機関の救急車」 と 「ドクターカー」 とを明確に区別はしていません。実際には一般病院から依頼を受け、容態の急変した患者を転院搬送(迎え搬送)に出る事例は決して珍しくはありません。

さらに、医師搬送のみを行うという乗用車型も存在し、また、通常は転院搬送のみに用いるが、有事の際はDMAT車両として運用するというケースも一般的に見られます。そのため、ドクターカーの定義は、車体そのものを指すというよりも、その救急車両の 運用目的 によって定義するのが現在では有力です。

ドクターカーは救急現場に一刻も早く医師や看護師が駆けつけて初期治療を始め、救命率を向上させることを目的としています。そして、救急現場や搬送途中から救命治療を開始する体制を整備し、治療開始までの時間をほぼ半減させることで救命率の向上を図ろうとしています。

 

 

その後はドクターカーに乗っていく…。現実なんですけど、映画のような、これは夢なのか現実なのか。現実としてもあまりにも今まで経験したことがないような光景だったもんですから。悲しいとか、そういう感覚がなくて、ただぼう然と光景を見ていたという感じですかね。


本当は「ありがとうね」って遠くからでも声をかけたかったんですけど、僕そのとき「頑張れ」って言っちゃって。どうにか助かってほしい、何とかなるかもしれないっていう気持ちと、だめかもしれない、でもだめってことを僕は認めたくないですよね。ですから、出てきたことばは「頑張れ」っていうことばで。「ありがとう」とか、「そんな無理しなくていいよ」って言ってしまうと、父が亡くなってしまうかもしれないっていう気持ちがどっかにあったんですよね。

 


コメント:

「医学の進歩に貢献」しているはずのWHO(世界保健機関)がテドロスという中国共産党に操られた歴代事務局長の中でも最悪の人物によって世界に大きな不幸をもたらしました。

これに対して、一見、目だって進歩していないように見える医学とは中医学・漢方です。5月18日・19日のWHO年次総会(194か国オンライン参加)は、トランプ大統領による、テドロス事務局長宛ての抗議文書は歴史的に大きな意味を持つものといえます。

ただし、現代医学による最大の貢献をしている米国の大統領が自ら内服していたのがクロロキンという抗マラリア薬(その後、無効に加えて有害性が指摘されたため20日にて中止)に対して、漢方(中医薬)・薬膳の恩恵を最大限に利用しているはずの中国共産党の幹部集団は、恐れることなく5月22日に全人代(2987人)を開催しました。米中のこの違いは大きいです。
 

クロロキンをcovid-19の予防のために内服するというのは、お粗末な話です。私は、トランプ氏はCPR検査で陽性になっている可能性も完全には否定できないと考えています。大統領がクロロキンを内服しているということ自体が重要な国家機密たりえるはずなのですが、最近の米国の大統領の行動の意図は、北朝鮮の金正恩と同様不可解です。
 

私がここで申し上げたいことは、「医学の進歩」とは何かということの問題提起です。covid-19対策で世界の先進国が行っていることは、新しいワクチンの開発と既存の薬剤による集団人体実験を経験して学ぼうとしています。これに対して中国が行っていることは、すでに歴史的に経験を蓄積し、数多の疫病を克服してきた民族の叡智の結晶を活用していることです。
 

『愚者は経験から学び、知者は歴史から学ぶ』という格言があります。私が考えるのは<歴史から学んだうえで経験や新しい知見によって絶えず検証を続ける>という方法なのです。この症例の男性は、早期から『地竜(じりゅう)』を内服していれば、助かった可能性があると、私は残念に思います。この点については明日。

 

<明日へ続く>