取材報道<NHK特設サイト 新型コロナウイルス>から学ぶ5症例の研究
症例が増え、5症例目となりました。
新型コロナウイルスに感染したとき、どんな事態に直面するのか。感染した人や家族の話を通して、その一端を知るため、NHKが行ったインタビューの内容をできるかぎり詳細にお伝えします。
以下は、取材記事を下敷きとし、加筆や編集部分は赤文字として区別しました。
症例5:ガラス越しに 夫にトランシーバーで呼びかけた
4月7日取材 社会部 山屋智香子
新型コロナウイルスに感染したとき、どんな事態に直面するのか。関東地方に住む50代の男性は新型コロナウイルスに感染し一時、重篤となりました。妻が、夫の発症から治療、そして感染者の家族だからこそ思うことを語りました。
症例5(その1)
第1節:新型ウイルスとのたたかいは日常のなかで突然に
夫は営業職。毎日のようにスポーツジムに通うなど体力には自信(体力には2種類あって、この方は、少なくとも行動体力には優れていた可能性が高いです。しかし、このことは防衛体力に優れていたことを意味するものではありません。中医学・漢方では「実証」タイプである可能性が高いです。すなわち、病邪に対して激しく反応するタイプです。それから、インタビューにおいて喫煙歴が明かになっていないのは残念です。その場合は、むしろ「虚証」に準じて早めの治療介入をします。)があった。
2月下旬、仕事だと言っていたのに朝、夫が起きてこない(普段元気な方が起床できないというのは、とても危険な兆候です)。
それが始まりだった
朝、高熱がある。ふだんの平熱が35度台の人が38度台まである(平熱の記載があるので医学情報としての価値は高いです。元来低体温の方は行動体力に優れていても、感染症や癌などに対する防衛体力はそれよりかなり劣っている可能性があります。あるいは、元来は強健でない体質(=虚証)であったのを継続的トレーニングによって強化してきたようなタイプにも少なくありません。仮にこの方の平熱を35.5℃として、このときの体温が38.5℃とするならば、平熱が36.5℃の人が39.5℃以上の高熱を出しているものと認識すべきでしょう。こういうタイプの方は、まじめな努力家で我慢強く、弱音を吐くことを潔しとしない傾向にある可能性があります。むしろ、若干辛くて苦しい状態に快感を覚える方もいるくらいです。家族はおろか本人自身がそうした傾向にあることに気が付いていないことさえあります。ですから、いざというときには危ないタイプであるかもしれません。厚労大臣は、後になって否定しましたが、一律37.5℃という基準は、個人差を無視した乱暴な基準ということができます)というから、おかしいなと思ったんです。ただ、インフルエンザの季節でもあったので、体も痛いと言っていました(まず、常備薬No1.玉弊風散(ぎょくへいふうさん)とNo3. 藿香正気散(かっこうしょうきさん)を同時に開始していただきたいケースです。)から、新型コロナウイルスも言われ始めているけど、まずインフルエンザを疑った(患者・医師ともに、今後はこのように特定の病気の診断のみにこだわるのはやめるべきだと思います。インフルエンザの検査が陽性になるまで検査を繰り返すことは全く無益であるどころか、甚だしく有害です!)んですよ。
それで病院に行ったら、「(インフルエンザは)陰性」と言われたから、えーっと思ったんですよね。
私も会社に行こうと思ってたんですが、もしコロナウイルスだったら危ないので休んで。
会社に言ったら、「インフルエンザもすぐに出ないから、翌日調べたら(その通りなのですが、インフルエンザ検査キットの陽性結果を得るために保険診療で連日検査を受けようとすると、制度上、その都度別の医療機関を受診することになります。このような風潮は感染拡大に繋がるため困りものです。しかも、そのような検査を第1とし、医師の臨床判断をそれより軽んじられていることによって、有効な早期の治療介入を打てなくしてしまっています。それが世界全体でどれだけ大きな損失になっているか計り知れません)」と言われて。翌日に病院に行ったら翌日も陰性で。
そこでちょっと疑わしいなと思いましたけど、まだコロナウイルスとは違ってればいいな(せっかく本人が新型コロナウイルスに関する医療情報を知っていたのにもかかわらず、それを生かすことができなかったのはとても残念です。インフルエンザ検査の結果にこだわるあまり貴重な時間を失ってしまっています)という感じではありましたね。
<明日へ続く>
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