「BCGはCOVID-19を予防する」は本当か? No1. 山中教授、現場は困っています!

先週あたりから週明けにかけて、杉並国際クリニックにすでに通院中の10人以上の皆様の中からBCGについてのご質問を受けました。

 

BCGが新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の予防に有効という情報を私がどのように考えるか、というお問い合せです。
 

 

まず、一般的には以下のような結論を先にお話ししました。
 

根拠の乏しい情報を基に特殊な方法を採るのは賢明ではありません。

むしろ「自分はBCGを接種しているから大丈夫だ」などという油断してしまうことの方が危険です。

 

手洗い、咳エチケット、そして3密(密閉・密集・密接)を避けるといった感染予防の原則を徹底し、本来の免疫力を落とさないよう、生活のリズムを守り、栄養・運動・精神衛生の維持に心掛けていきましょう。
 

杉並国際クリニックの患者様の中には大学教授をはじめ、博士号をもつ科学者や研究者もおられます。そうした方には、以下のような説明でご納得いただけるようです。その要点は、

 

「まだ明確な予防効果は示されてないこと、たとえ相関関係が証明されたとしても、交絡因子の関与も疑われ、必ずしも因果関係を証明するものではないこと、効果発現までのメカニズムが解明されていないこと、副作用もあること、ましてや成人に接種するのは一般的ではないこと」

などです。

 

しかし、ノーベル賞受賞者の山中先生のお墨付き?という権威が大きく影響している方にはなかなかご納得いただけていない様子です。

 

それでは果たして、BCGはCOVID-19の予防に本当に有効なのでしょうか?

 

<明日に続く>