フランスで健康行政を担当する厚生省は2017に連帯・保健省(Ministère des Solidarités et de la Santé)に改められたことを今回知りました。
そこで、さっそく、公式ホームページを検索してみました。
Coronavirus COVID-19
mise à jour23.03.20
MaladiesSanté
Les coronavirus sont une famille de virus susceptibles d’être à l’origine d’un large éventail de maladies. Chez l’Homme, ils provoquent des infections respiratoires, allant d’un rhume banal à une infection pulmonaire sévère, responsable de détresse respiratoire aiguë.
Deux coronavirus ont par le passé entraîné des épidémies graves chez l’Homme : le SARS-CoV responsable d’une épidémie mondiale de SRAS entre novembre 2002 et juillet 2003, et le MERS-CoV, identifié pour la première fois en 2012 au Moyen-Orient.
Début janvier 2020, un nouveau coronavirus (SARS-CoV-2) a été découvert et décrit en Chine. Ce nouveau coronavirus a depuis provoqué une épidémie mondiale (pandémie) de « maladie à coronavirus 2019 », appelée COVID-19.
コロナウイルスに関する基本的な情報を提供しています。
以下のように訳してみました。
コロナウイルス属は様々な病気を引き起こすことができるウイルスです。
ヒトには呼吸器感染をもたらすことがあり、通常感冒から重症肺感染症に及び、それが急性呼吸不全の原因となります。
2種類のコロナウイルスが過去に爆発的な流行をもたらしました。
すなわち、SARSコロナウイルスは2002年11月から2003年7月までの間、世界的なSARS流行の責任病原体であり、そしてMERSコロナウイルスは、2012年に中東で初めて同定されました。
2020年1月の初めに、新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)が中国で発見され記録されました。
この新型コロナウイルスはこの時以来COVID-19と呼ぶ「2019年コロナウイルス病」の世界的流行の原因となっています。
さてフランス政府の対応は、まず最初の封じ込め作戦では成功していました。
ところが次の感染拡⼤制御作戦のタイミングを外して失敗した模様です。
高齢者を守りつつ集団免疫の獲得を目指してきたものの、想定を超える爆発的なスピードで感染が増え、死亡者数も増加しています。
複数の疫学統計データ照合した結果、フランス国内の感染者数がほぼ1週間遅れでイタリアと全く同じ曲線で増加している事実を鑑み、これを受けて3月15日、フランスのエマニュエル・マクロン大統領は厳しいロックダウン(封鎖)へと方針転換をしました。
但し、致死率のみ伊仏で大きく異なります。
そうはいっても新型コロナウイルスに対するPCR検査の実施方針に各国で違いがあります。ですから感染者数・致死率の国際比較は意味がありません。
そのかわり情報が政府によって操作されずに公開され先進国間であれば死亡者数は確かな目安になります。
そこで各国の死者数を比較してみると、3月18日現在、フランスはすでに3ケタ台175人で、4ケタ台2503人のイタリアほどではありませんが、2ケタ台にとどまっているドイツ13人、日本28人より明らかに多数の方がなくなっています。
一方、程度の差はあれ、いずれの国も先進国特有の高齢化社会で慢性期疾患の有病率でもほぼ同様です。
各国間での違いはどこにあるでしょうか。病床定義の違いに着目している人がいます。
人口千人当たりの集中治療病床数を比較すると、フランスは3.1床でイタリア2.6床と比べて若干多いですが、ドイツ6床、日本7.8床に比べて少ないです。
このように病床数が多くなるにつれ死亡者数報告が低い傾向にあることは偶然ではないと考えます。
フランスにおける新型コロナウイルス感染症(COVID-19)患者数は、1月25日に第1号が発生し、ドイツ国境に近いオー・ラン県の教会での集団発生を源とするクラスター出現を経て、3月15日には5423名、死亡者数127名となりました。
これを受けてエマニュエル・マクロン大統領は、17日より、全国一斉休校・外出自粛から禁止へ厳格化すると同時に、生活上必要不可欠以外の商業・文化・娯楽活動の閉鎖と、EUの主翼国出入国審査なしでの移動を可能とするシェンゲン協定を結んでいる以外の国々との国境の閉鎖を宣言しました。
フランスでも地域医療計画に基づく病床削減が進行中で、今回のケースには対応困難になっていました。
3月16日にはCOVID-19の治療指定医療機関であるオー・ラン県の中核病院であるミュルーズ病院のキャパシティーを超え、重症者のみSAMU介入による入院とし、軽症者は自宅隔離して市中のプライマリ・ケア開業医が管理することになりました。
この時点で、在宅での検査や診療が開始しました。ところが政府の約束していたマスクの供給は、全く足りず、保護服・ゴーグルの供給も病院優先のため、開業医は後回しとなっていました。PCR検査もなかなか実施できません。それを受けて3月7日にはオンライン診療を初診でも許されるように緩和されました。
次いで問題になったのはイタリアと同様に医療従事者の感染報告です。こうなると病院での集中治療ユニットの人・物が不足し、全ての患者を診ることができなくなりつつあったのでフランス軍が軍用機での医療移送や野戦病院を設営することで乗り越えようとしています。
いずれにせよ、方針変更の度に、現場の医療者は振り回され、困惑した様子が報告されています。
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