COVID-19疑い例の診療に関する留意点/日本医師会通知(3月12日)「インフルは検査控え、臨床診断で処方を」 No3

第3節:医師感染の場合は「地域医療と院内感染予防考え対策を」
 

医師ら医療従事者が新型コロナウイルスに感染した場合の医療機関の診療継続に関しては、釜萢氏は、「いろいろな場面で問題になっている。地域医療を守る視点と院内感染予防を考えながらそれぞれの事例で対策を講じなければいけない」と述べました。

 

兵庫県が外来診療と新規入院患者受け入れを当面停止することを求めましたが、11日に通常通り診療したとの報道があった北播磨総合医療センター(同県小野市)の事例では、「それぞれ事情が違うので一概には言えないが、開設者の市と病院が協議をして選択をしたということだ。県の要請はあったが、その地域の医療を守るためには必要な判断だと聞いている」と述べ、今後の参考になる事例だとの見方を示しました。

 

しかし、同センターではその後、医師2人目の感染者が出たため外来、新規入院受け入れを休止しました。
 

 

厚労省の通知ではこの他、発熱や上気道症状を呈する患者の診療が困難な場合でも、少なくとも帰国者・接触者外来や、診療可能な医療機関への受診を勧奨することを求めています。

 

 

杉並国際クリニックの現状

以下のStepは個人レベル(臨床レベルa)と集団レベル(公衆衛生レベルb)の両側面から検討すべきものであると考えます。

 

<パンデミック対策の6Step>

Step1:1次感染源となる病原体からの汚染による初感染を防ぐ

 

Step2:1次感染(宿主動物ーヒト感染)しても発症させないようにする

 

Step3:感染症として発症しても軽症で済むようにする(Step3a)
同時に2次感染(ヒトーヒト感染)を防ぐ(Step3b)

 

Step4:感染症が軽症で済まない場合でも重症化を防ぐ(Step4a)
    同時に2次・3次感染と再発を防ぐ(Step4b)

 

Step5:感染症が重症化しても長期化や死亡に至らないように支援する(Step5a)
    同時に2次・3次感染と再発を防ぐ(Step5b)

 

Step6:感染流行地への支援をする

 

Step7:地球の温暖化防止をはじめ地球環境の保護へ向けて国際協力をする
今回の新型コロナウイルス(COVID-19)については、すでにパンデミック(世界的流行)の状況となっています。

したがって、わが国の国策として目下重点を置いているのは、私共がみる限りにおいてはStep4およびStep5が中心のようです。手薄なのは、は、上記のうちStep2と3を除く、少なくとも3つのStepのすべてを包括的に考慮して指針を明らかにする責務があります。