この度、水氣道、聖楽院ポスターラリーを終了いたします。

 

令和元年5月1日よりスタートし、皆様のご協力のおかげ半年間継続できました。

 

冬となり、安全面、健康面を考慮した結果、今回の決定となりました。

 

皆様のご協力に感謝申し上げます。

 

 

 

 

11月18日 脳心血管病予防のための脂質管理(管理目標を中心に)

 

1) 令和時代の医療モデルとしての脂質異常症の医学

医療は時代とともに進み、時代も医療とともに歩んできたように思われます。

 

たとえば、昭和の高度経済成長後から高齢化社会、平成の30年間は高齢社会・超高齢化社会、そして超高齢社会を本格的に迎えつつあるのが令和の時代ということになりましょうか。


それで各時代の医療の在り方は成功してきたかというと、医学の進歩ほどではない、後手に回っているというのが私の見解です。

 

そうした中で、令和時代の医療の方向性のモデルになるとして、私が注目しているものの一つが脂質異常症対策です。

 

 

昭和の医療は、《働けていれば健康である》という国民の健康観に基づく医療でした。体調不良で働けなくなると病院に行くが、働けるようになれば「治った」と自己判断して治療を中断してしまう方がたくさんいた時代です。


そんな患者さんたちに「先生、お陰様で治りました。先生は患者離れもよい。やっぱり先生は名医です。」などと感謝されて喜んでいるような迷医がたくさん張り切っていた時代だったそうです。

 

しかし、定年を迎えて年金暮らしになると、そうした患者さんは、それまでの不健康のツケが一気に噴き出し、通院が日課のような高齢者をたくさん生み出して待合室が老人クラブのよになっていました。

 

それでも治療が間に合わず、脳卒中で亡くなるか、麻痺で苦しむ方が少なくなく、「寝たきり、ボケ」という言葉が急速に広がりました。

 

 

平成の医療は、《症状がなければ健康である》という国民の健康観に基づく医療でした。この時代の患者の特徴は、情報化社会を反映してか自分勝手に素人診断まで行って、その根拠の乏しい診断名をもとに、自分の好みの治療を施してくれる医師や医療機関をはしごするようなドクターショッピングがはびこりました。


症状がある間は通院するが、短期間で症状が消失してしまうと「治った」と自己判断して治療を中断してしまう方がたくさんいた時代です。そんな患者さんたちは、挨拶もなく、勝手に治療を中断してしまいます。そして、20年ぶりで来院して親類のように「私の主治医は、先生です。先生ほど立派で良い先生はどこにもいませんでした。」などとおだてられることがありましが、決してうれしくはありませんでした。

 

良い先生の意味が、(都合の)良いコンビニ先生の意味に聞こえてくるからです。

 

そうして、そんな患者さんの態度には成長どころか、後退が感じられるからでした。

 


そして、この時代は「寝たきり、ボケ」という言葉は、底辺を拡大しつつ介護保険制度の普及と共に「要介護、認知症」という言葉に置き換わったまま、抜本的な解決策を講じることに関しては、国も国民も無策のままでした。

 


また、ストレス社会を反映して、平成8年に「心療内科」という標榜科目が認可されると、本質的に内科の領域であるにもかかわらず、ほとんどの精神科医が無節操にも「心療内科」の標榜を独占してしまうという事態となり、「心療内科」は軽症精神病を扱う診療科との誤解を国民に与えてしまう結果を招くことによって、令和の時代に大きな活躍が期待できたはずの、本来の「心療内科」の発展を決定的に損ねてしまいました。

 

さて、令和の医療は、どのような健康観に基づいてすすめられていくべきでしょうか。国民全般の健康観を変えていくことがいかに難しいか、というのは自分が直接診療させていただいている患者さんでさえ難しいことで容易に実感できます。水氣道®を始めて20年を迎えようとしていますが、やはり、先進的な取り組みであったとの自信を深めています。その裏付けは、会員の皆様の健康増進の成果からも明らかです。

 


水氣道に長く励んでいる皆様に共通している健康観は、《少なくとも今後10年間の自分の健康に責任をもってこそ健康である》というものに近いのではないかと観察しています。実際の医療に比べて学問としての医学の進歩は目覚ましいです。医学は、すでに10年先のリスク評価をすることが当たり前になってきています。その代表が、脂質異常症の医学です。

 

明日から、令和時代の医療モデルとしての脂質異常症診療について紹介いたします。杉並国際クリニックでは、脂質異常症に直接関連する独自の診療シート<動脈硬化症予防・治療管理基準>を作成して、皆様にフィードバックしております。

 

<明日に続く>

11月16日(土)午後

 

14:00‐15:10:

合同集会

専門医・登録医講習会

 

演者

吉内一浩(東大心療内科)

橋詰勝敬(東邦大学心療内科)

 

あまり発展的な話題ではありませんでした。

 

その理由は、医学会全体で議論されている新専門医制度の概要の話だったからです。

 

日本の専門医資格は、研修施設、研修プログラムの認定とともに各学会認定から日本専門医機構認定へ移行し、医療法及び医師法の一部改正によって厚生労働大臣の承認が必要になった、ということの報告です。

 

医学研究や医療に対して、行政が統制を強めてきています。

 

現在19の基本領域の専門医があり、その基本領域の上に、23の高度専門医(サブスペシャリティ)があります。

 

今後は原則として1医師1基本領域の専門医となっていくようです。

 

私の場合、基本領域は「内科」です。

 

高度専門医(サブスペシャリティ)として、アレルギ―専門医、リウマチ専門医、漢方専門医を保持していますが、これらの専門医は、たとえば内科医としての専門資格が認定されていないと取得できません。

 

この他、私は心療内科専門医でもありますが、日本内科学会は、 総合内科の充実を図るため、腫瘍内科や心療内科領域を取り扱う学会である「地域医療」、「心療内科・心身医学」を内科の必須の専門領域として承認しています。 

 

2016年9月 日本内科学会認定制度委員会にて承認

 

2016年12月 内科系関連13学会協議会にて承認

 

2017年2月 内科専門研修カリキュラムの発刊

 

2019年1月19日 医療法及び医師法の一部改正について厚生労働大臣の承認が必要になった

 

2019.11.8  23のサブスぺすべてがサスペンド

ワーキング・グループ形成されました。

 

行政の無計画で無責任な介入によって、日本の専門医制度やそれに基づく研修制度が大きく揺らいでいるのが現状です。

 

 

15:55‐18:55

日本心療内科学会

日独交流企画2

2-1講演

演者:橋爪誠、Robert Smolka、中尾睦宏

座長:村上正人

   

3人の演者の講演があり、私は聴講させていただいておりましたが、座長の村上教授のご指名を受け、質疑応答とコメントを加える役割を果たしました。

   

私はすでに3回ドイツ心身医学会に参加し発表もしているので、ドイツの先生方のほぼ全員が私を知っているからだと思います。

   

ドイツ語が不得手な日本人医師が多いためか、このセッションは、すべて英語で行われました。

 

ただし、回を重ねるごとに質が高くなってきているのが感じられ、頼もしく感じられました。

   

「継続は力なり」を実感したところです。

 

 

2-2ワークショップ 

実践バリントグループ

指導:Thomas Klonek、共同指導:橋爪誠

   

バリントグループについては、昨日もお話ししましたが、

   

このセッションの後に開催された懇親会の席で、日独の主だった参加者の先生方と充実したディスカッションができました。

   

とくに、琉球大学名誉教授の石津宏先生からは貴重な教えをいただくことができ、感銘を受けました。

   

バリントグループは医師自身の<自己精神分析>である、ということに深く共感しました。

   

この医師自身の<自己精神分析>は心療内科専門医にとって基礎的な修養であるばかりでなく、一般内科医をはじめ、患者さんに接するすべての臨床医にとって有益な方法であることを感じ取ることができました。

 

大変恐縮なことですが、石津先生は私との記念写真を所望されたので、ありがたく承りました。

   

その様子を微笑を湛えた末松教授がそば近くで見守ってくださっていました。

   

両先生は学会の重鎮ですが、ともに御歳80を超えておられますが、未だに研鑽を積んでいらっしゃいます。

   

私は還暦を迎えたばかりですが、両先生を見習って、これから最低でも20年くらいは、世の中に恩返しをしなくてはならないと気持ちを引き締めると共に、勇気と元気をいただいた次第です。

1月16日(土)

8:20‐11:20 合同集会 学術講習会

 

座長:岡田宏基(香川大学総合診療部)

 

テーマ(演者・所属):

1.サイコオンコロジー概論、抑うつ・不安・せん妄

  吉内一浩(東大心療内科)

 

2.患者ー医療者関係を円滑に行うためのコミュニケーションスキルについて

  四宮敏章(奈良県立医科大学緩和センター)

 

3.がん患者の体と心に寄り添う意思決定支援のすすめ

  大島彰(九州がんセンターサイコオンコロジー科/緩和ケアセンター

 

 

朝からの講習会ですが、杉並国際クリニックの今後の医療の立ち位置と深くかかわってくるであろうテーマでした。

 

サイコオンコロジーとはサイコ(精神)・オンコロジー(腫瘍学)

⇒精神腫瘍学という比較的新しい医療分野です。

 

精神腫瘍医という専門家をリーダーとするチーム医療が展開されていますが、精神医学と腫瘍学の両面を橋渡しできる筆頭は心療内科医に他なりません。

 

私は、がんの予防や早期発見にはそれなりの実績を挙げてきましたが、進行がんや末期がんの患者さんやそのご家族のケアについては、あまり積極的ではありませんでした。

 

私は、心療内科の指導医であって登録医や専門医以上に深く広い見識と経験を持ってしかるべきであるのに、甚だ不勉強であり、心得違いをしていました。

 

私の友人でウィーンのフランクル研究所の臨床心理士、Harald Mori氏も精神腫瘍学を専門としていることを思いだしました。

 

彼と何時間もディスカッションしていながら、ついに精神腫瘍学については話題にしなかったことは、とてももったいないことをしていたことに気づきました。

 

今度、ウィーンに研修に行ったときにはHaraldと精神腫瘍学の臨床についてディスカッションしたいと考えています。

 

現在、日本人の2人に1人はがんに罹ります。

 

 

14日の音楽祭の第3部で、出演者の管楽器奏者の早川潔さんが、自ら体験した腎臓がん、膀胱がんについてトークをしてくださいました。

 

その発見のいずれも高円寺南診療所(当時)が関わっていました。

 

現在の杉並国際クリニックでがん治療を直接実施することはほとんどありませんが、がん発見の機会は今後も増え続けることでしょう。

 

早川さんのように早期発見できたために、癌を根治でき、それまで以上に立派にご活躍されている方に感謝されると医師冥利に尽きます。

 

しかし、実際には、初診時にはすでに進行がんだった、というケースも少なくありませんでした。

 

そうした患者さんには、再検のため紹介状と共に専門医療機関を紹介してきましたが、それだけでよかったのかどうか、もう一度振り返ってみる良い機会になりました。

 

この学術講習会で、「第2主治医」という言葉が使われ始めていることを知りました。

 

がんの専門医は、局所治療の専門家です。ですから、癌患者さんの身体全体や心の問題、さらにはご家族のサポートまでを期待することは限られた施設を除けば、まだまだ難しいのが現状です。

 

がんを発見して、がん治療施設を紹介したらそれで終わりでは、あまりにも冷たい、酷な対応になってしまいます。

 

がん患者ご本人だけでなく、ご家族の支援も大切な私の務めです。

 

がん治療中の患者さんの第二主治医としての役割を、それまでの主治医が担えるような態勢を整えれば、紹介先で、明確にがんを宣告されて、ショックのあまり私の所に戻ってくる方や、その余波で人生設計も大いに狂ってしまい困惑しているご家族の相談にも乗ることができることでしょう。

16日(土)のいま、学会会場近くのベローチェから土佐堀川を眺める窓の席からです。

 

何と聞き覚えのあるメロディーが流れていました。

 

シューマンの歌曲「女の愛と生涯」の1曲

中川あいさんが、14日の音楽祭の第一部で私の新訳で歌ってくれた、

<私の指輪さん>です。とてもうれしい気持ちでいっぱいです。

 

 

 

初日11月15日(金)の報告

 

9:00‐10:20:合同集会 各会長リレー講演

 

 

10:25‐11:05:議長講演

テーマ/日本の心身医学、これまでの60年、これからの60年

 

演者の久保千春先生(九州大学学長)にCD(小倉百人一首で歌うコンコーネ50番)をお渡ししました。

 

とても興味をもってお受け取り下さいました。

 

前日が私の還暦の誕生日で、改元記念杉並令和音楽祭も大成功のうちに終えることができました

 

私の生まれた60年前の11月に日本の心身医学が九州大学で誕生したことを思うにつけても感慨ひとしおでした。

 

これからの60年の後には私は120歳になるので、この世には存在しないと考えていましたが、私たちの思いだけは百人一首やコンコーネの曲のように、この世にプレゼントできるのではないかと、そんな気持ちにさせていただけるご講演でした。

 

 

 

11:10‐11:50:合同集会 招待講演

 

テーマ/心身医学の未来ー今後の60年間のオプション、展望、リスク

 

演者のHans-Christian Deter教授(私が昨年ベルリンのドイツ心身医学会で講演したときに司会をしてくださったドイツ医学会の重鎮)

 

日本とドイツの両国は世界の心身医学会を牽引しているリーダーです。

 

医学や人間に対する社会の考え方にかかっていて、世界の国々が日本やドイツのように調和や幸福に焦点を合わせるなら心身医学の発展は明るいはずだが、楽観はできないとのメッセージでした。

 

それから、とても興味深かったのは、

Deter先生のスライドの1枚に、診療で疲れ切った後の医師がCDで音楽を聴きながら自分自身を癒やしている画像がありました。

 

医師自身も癒されなければ、患者さんのために良い仕事を続けていくことができないでしょう、と話されていました。

 

ですから、私自身も数少ない指導医の一人として、今後も十分に責任を発揮していかなければならないことを改めて自覚しました。

 

こうした偶然も重なり例のCDをプレゼントしましたが、とても喜んでくださったことはもちろんです。

 

先生は、私のことをとてもよく覚えてくださっていました。

 

それもそのはずです。

昨年ドイツ心身医学会の会期中にベルリンの連邦議会議事上の階上にあるレストランでDeter教授は、私たち日本の指導医たち数名をディナーに招いてくださったのですから。

 

 

12:00‐13:00:ランチョンセミナー

慢性便秘の治療ガイドラインのお話、<便秘症のガイドラインはできたがエヴィデンスはほとんどない>という本音トーク。

 

杉並国際クリニックの従来のメソッドを超えるガイドラインは、国際的にもできていません。

 

 

13:40‐14:30:日本心身医学会教育講演1

 

 

14:30‐15:30:日本心療内科学会教育講演1

 

テーマ/心身医学におけるバリントグループーその歴史と臨床的意義―

 

演者のThomas Klonek先生は10年来の知己で、何と流暢な日本語で講演をされました。

 

小倉百人一首のCDを最も喜んで受け取ってくださったドイツ人医師の一人です。

 

 

17:20‐19:00:日本心身医学会シンポジウム5

 

テーマ/高度情報化社会における心身の内的プロセスと内受容感覚

 

このテーマは、水氣道にも深くかかわる専門的なディスカッションでした。

 

アレキシソミア(失体感症)、アレキシサイミア(失感情言語症)、マインドフル・アプローチ、アイデンティティ、フォーカシング、ボディ・スキャンなどの用語の意味と具体的な活用法については水氣道の指導者(四段以上)を目指す会員には是非習得していただかなければなりませんが、今後10年のうちにそのような指導者を育成できるかどうかに、水氣道の明暗が掛かっています。

 

一人でも多くの水氣道会員の皆様が、水氣道の指導者を目指してくださることを願っております。

<はじめに>

前回は「めまい」に効果のあるツボを紹介しました。

 

 

「合谷」は「人差し指」と「親指」の間にあるツボです。目や耳の調子を整えてめまいの軽減させます。

 

 

「膻中」は乳頭を結ぶ線と胸骨の中心線上と交わるところにあります。

不安を和らげることによりめまいを軽減します。

 

 

「中渚」は手を軽くにぎった時に小指とくすり指の山の間のくぼみにあるツボです。季節の変わり目に起こるめまいに効果があります。

 

 

今回は「耳鳴り」に効果のあるツボを紹介していきます。

 

 

 

<耳鳴りに効果のあるツボ>

 

 

2019-11-12 14-37

 

 

 

今回は「完骨(かんこつ)」「風池(ふうち)」を紹介します。

 

 

「完骨」は「耳のすぐ後ろにある出っ張った骨(乳様突起といいます)のすぐ下にあります。

 

 

「風池」は後頭部中央のへこみと、耳のうしろにある骨の"でっぱり"をむすんだラインの中間にあります。

 

 

 

杉並国際クリニック 統合医療部 漢方鍼灸医学科 鍼灸師 坂本光昭

平日にもかかわらず、多くの方にご来場いただきありがとうございました。

 

至らない所が多々あり、皆様にご迷惑をお掛けして申し訳ございませんでした。

 

特に第1部ワークショップは多くの方に盛り上げていただき、聖楽院生はとても喜んでおりました。

 

出演者の皆様、裏方として参加して音楽祭を支えていただいた方々に感謝申し上げます。

 

 

音楽祭事務局

野口将成

 

皆様、本日は、どうぞよろしくお願いいたします。

この日のために、実に多くの皆様方がご参加くださったことを心より感謝いたします。

改元記念 杉並令和音楽祭は、<杉並プロ・アマ交流音楽会実行委員会>が主催する音楽フェスティバルです。

 

<杉並プロ・アマ交流音楽会実行委員会>とは、プロ・アマを問わず音楽を愛する数名による杉並区民により発足しました。

 

それは、今年産声をあげたばかりのコミュニティです。

 

御存じない方が多いようですので、あえてコメントを加えますが、 杉並国際クリニックの飯嶋正広は、このコミュニティの構成員ではありません。


しかし、杉並区を活動の拠点としつつ、東京から日本全国そして世界に向けて展開していこう、 というエネルギーに満ち溢れている点は共有しています。

 

しかも、このコミュニティの特徴は、構成メンバーのすべてが『聖楽院』や『日本水氣道協会』のいずれか、 あるいは両方の会員です。 ですから、『聖楽院』や『日本水氣道協会』の会員の皆様方は、ともにこの音楽祭に惜しみなく協力してくれています。


そして、これらの会員の皆様のすべてが、杉並国際クリニックにゆかりのある方々であることから、 財政力においては極めて弱小であるにも関わらず、この音楽祭の協賛を引き受けました。

 

さて、新しい令和の時代は、実に多くの困難な課題を抱えています。

それでは、前途多難であるこの現実から逃避せず聡明に芸術的に、しかも逞しく生きていくにはどうしたらよいのでしょうか?

杉並国際クリニックの院長である私、飯嶋正広は、一つの確固たる解答をもっています。

それは、本日の音楽祭を出発点として、令和の新時代に相応しい<草の根の芸術活動>を合理的かつ近代的に展開していくことです。

まず、謙虚に、平成の30年間にクラシック音楽界の日本文化における地位や評価が衰退の一途を辿ってきたという現実を受け入れることです。


プロやアマの垣根を越えて音楽芸術を愛する人々が真剣に取り組んでいかなければならないのは、 古き良き時代の郷愁から脱却して、芸術音楽の輝かしい未来に向けての新しい在り方のモデルを創造することです。

王侯貴族や高位聖職者などのパトロン無き令和の時代は、誰をパトロンにしたら良いのでしょうか?

富裕層でしょうか、大企業でしょうか、国や自治体、つまり税金でしょうか?

もし、皆様が、未だそのような発想の延長上にあるとすれば、
藝術家としては十中八九、自滅の道をたどることになるでしょう。

たしかに、音楽芸術を愛する人々とお金儲けに熱心な人々との集団が重なり合っていた高度経済成長までの過去の時代では、 アーティストは今より仕事がしやすかったかもしれません。

 

しかし、両者の重なり合いがますます減少している俗物文化の時代にあっては、 アーティストは、ますますチャレンジングにならざるを得ません。

そこで、私から皆様に他にいくつかの問いを発したいと思います。

皆様は、<草の根の芸術活動>をどのように評価していますか?

草の根の藝術愛好家に対する相応のリスペクトを払っていらっしゃいますか?
つまり、ご自分たちの存在や価値の最大の理解者に対して、 相応の敬意を持っておいででしょうか?

草の根の藝術愛好家は必ずしも裕福ではありません。

 

どちらかといえば、愚直で不器用な心優しき人々が多いように思われます。

 

草の根の藝術愛好家は相対的に高学歴者が多いようですが、お金儲けは概して不得手のようです。

それは、現代社会全体がそうした柔和な羊さんたちを食い物にする飢えた貪欲な狼の群れになりつつあるからです。

しかし、そうした草の根の藝術愛好家たちが一致団結して活動を展開していくことになったらいかがでしょうか。

それは、とてつもなく大きな力になり、地域社会に望ましい影響力を与えるのみか、
馥郁たる文化の源泉ともなり、藝術を深く理解し、惜しみなく献身的に応援してくれる資源やパワーにもなることでしょう。

今回の音楽祭の趣旨をすでに洞察し、単発的な利害関係でのお付き合いでなく、
長いスパンでの支え合いの精神こそが、音楽芸術の発展や、ご自分たちの音楽活動にとっての 資源となることに気づいてくださった音楽家の皆様方がたくさんおいでになることを心から喜び、感謝したいと思います。

 

最後に、皆様にお願いがございます。
草の根音楽愛好家の皆さんたちや水氣道の仲間たちは、互いに協力し、補い合いながら、 時間も、労力も、努力も、工夫も、投資やドネーションも 可能な限りの手を尽くし、昼夜を問わず、献身的に働いてくれました。


それでも私たちの力不足で、皆様に対するリスペクトに見合うだけのギャラをお支払いできないことを残念に思っております。


皆様方のギャラは金額的には不十分かもしれませんが、この活動が単発的なものではなく、 継続発展を目指すものである以上、大き過ぎる負債を負うことはできません。

 

そこで皆様方には、こうした草の根の藝術愛好家が支える杉並令和音楽祭を消費の対象とするのではなく、むしろ将来に向けての投資の対象と考えていただけないでしょうか。

もし、皆様がそのように受け止めてくださるのでしたら、 後々にはたくさんの有形無形の利子とともに大きな収穫が得られることでしょう。 ですから、これからもずっと音楽活動を継続して素晴らしい文化的環境を構築していってください。そして、どうか私の仲間たちの志をご理解くださいますようお願い申し上げます。

甚だ僭越ではございますが、本日の音楽祭を有意義なイベントとするために、


問題提起をさせていただいた次第です。


本日の音楽祭が実り多いものとなりますよう、心よりお祈り申し上げます。

 


杉並国際クリニック 飯嶋正広

1) 肝がん診療の現状

 

肝細胞癌(肝がん)の発症の背景は、70%近くがC型肝炎ウイルス(HCV)、15%がB型肝炎ウイルス(HBV)の持続感染によってひきおこされる肝炎・肝硬変を背景に発症していました。

 

ただし、最近、肝炎ウイルス陰性の肝がんが増加し、全肝がんの約20%を占めるようになりましたが、そのような症例も慢性炎症を背景に発がんします。

        

 

肝炎ウイルス感染と慢性肝炎・肝硬変・肝がんとの因果関係が明確なため、国は平成21年に肝炎対策基本法を定めました。

        

C型慢性肝炎ではインターフェロン治療によって高率に肝硬変への進展阻止・発がんの抑制が可能となり、B型肝炎ウイルスに対しては、すでに母子感染防止事業が開始され、母子感染はワクチン接種により抑制されています。B型観念ウイルスに有効な抗ウイルス剤も開発され、医療費助成が行われています。しかし、現在の抗ウイルス薬はHBVを完全に排除することは難しいため課題は解決していません。

        

一方で、血中HBs抗原もHCV抗体も陰性でアルコールの多飲歴がない肝がん症例が増加しています。このタイプは、肥満、糖尿病などを背景としていることが多く、脂肪肝、非アルコール性脂肪肝炎(NASH:non-alcoholic steatohepatitis)との関連が考えられています。

        

肝がんの領域において画像診断法の進歩は著しいですが、肝がんには背景に肝硬変を有しているという特有の問題があるため、どのタイミングで治療をすべきなのか、あるいは経過観察を行うべきかという新しい課題が出てきています。

        

それでは、肝細胞癌(肝がん)は、どのようにして診断をはじめていったらよいのでしょうか?

        

<明日に続く>

<はじめに>

 

 

前回は「鼻づまり」に効果のあるツボをお伝えしました。

 

 

今回は「めまい」に効果のあるツボをお伝えしましょう。

 

 

 

<めまいに効果のあるツボ>

 

2019-06-06 00-15

2019-11-05 15-42

 

 

 

今回は「合谷(ごうこく)」「膻中(だんちゅう)」「中渚(ちゅうしょ)」を紹介していきます。

 

 

「合谷」は前回も紹介しました。「人差し指」と「親指」の間にあるツボです。目や耳の調子を整えてめまいの軽減させます。

 

 

「膻中」は乳頭を結ぶ線と胸骨の中心線上と交わるところにあります。不安を和らげることによりめまいを軽減します。

 

 

「中渚」は手を軽くにぎった時に小指とくすり指の山の間のくぼみにあるツボです。季節の変わり目に起こるめまいに効果があります。

 

 

 

杉並国際クリニック 統合医療部 漢方鍼灸医学科 鍼灸師 坂本光昭