水氣道(Suikido:Mindfulness Group Aquabics)とは、水環境下で独自の定式の形(かた)に基づき団体で行う全人的エクササイズです。
生涯を通しての継続的・計画的な心身の鍛錬と精神の修養とを通して自他に有為な器となることを目的としています。
さて、健康問題といえば、大正時代に始まる健康保険制度は、敗戦後の昭和にも受け継がれたまま、高齢社会の進行とともに矛盾が露呈しました。
平成時代に介護保険制度を導入するも、抜本的な対策ではないため、矛盾はさらに大きくなり留まることを知りません。
水氣道は、そうした社会の健康上の問題点を、恐ろしいまでに如実に示し続けています。
私が医師になった昭和という時代を生きていた多くの人々の健康観を今日の視点から振り返ってみると、健康とは五体満足で差し迫った体調不良がなく、何とか働けているということのようでした。
つまり、働くに困らなければ健康であると考えている人々が多かったように思われます。
そして、体調不良で働けなければ病院に行くが、働ければ健康を取り戻したと自己判断して受診を中断する方も少なくなかったのではないかと思われます。
極論すれば、昭和の医療は<定年まで働ければ事足れり>の医療水準でした。
すると、当然のことながら、そのツケは定年後に回ってくることになり、高齢者医療費の増大は、当然の帰結でした。
多くの国民にこうした健康観を与え続けてきたのが、実は、健康保険制度ではないかと思います。
日本において最初の公的医療保険は、1922年(大正11年)に施行された健康保険法です。
「健康保険制度」に基づく医療は、会社(事業主)と従業員(被保険者)が保険料を出し合い、被保険者やその家族(被扶養者)が病気やケガをしたときに、一定の負担で医療を受けられる仕組みです。
つまり、この制度に基づいて発行される「健康保険証」は、病気やケガをしたときのみに経済的効力を発揮するという性質をもっています。
そのため、<病気やケガをしたという認識がない限り、健康である>という決定的な誤解を国民に与え続けることになりました。
その結果、健康の維持・増進や病気の予防のための対策が後手に回り、当然の帰結として老人医療費と家族の介護負担の増大をもたらしました。
私が開業医となり高円寺南診療所を開設し、水氣道を創始した2000年は、ちょうど介護保険が施行された年でした。これは、従来の健康観が決定的な誤りであったことを示すものです。
しかし、政府は当面の医療費対策に追われ、また多くの国民も根本的な解決をはかる工夫や努力を怠ったため、なく健康保険制度のみならず、介護保険制度の矛盾にも悩まされることとなって平成の30年間は幕を閉じました。
この間、民間では主に営利を目的とする多くのエクササイズジムが流行しだしました。
これに対し、水氣道の健康観は、自分自身という個人の身体的な健康の維持・増進のみを求めようとする人々を対象とする多くのエクササイズやジムの路線とは明らかな一線を画しているので、とても恐ろしいです。
昭和や平成時代の医療の矛盾である老人医療費や介護の問題の根本的な解決策は、健康の維持増進、介護予防、認知症対策、健康コミュニティや自助グループの育成や支援にこそありました。
しかし、国も自治体も国民の多くもこれに気づかないまま、平成の30年間でのチャンスは失われて空白の、あるいは後退の時代となってしまいました。
水氣道は、恐ろしいまでに、この現実を糾弾し、抜本的な解決への道を示し続けています。
何よりもまず水氣道は、その他に、心理的・社会的にも望ましい状態、つまり心身医学な健康を目指すものだからです。
水氣道が与えてくれるのは、それだけに留まりません。水氣道は霊的に望ましい状態に導いてくれる、つまり全人的な健康へと導きます。
この考え方は、世界保健機関(WHO)の健康の定義に何ら矛盾するものではなく、むしろその先を指し示すものであることも恐ろしいことです。
そこで、令和の医療は、<人生100年時代を見据えることができる>医療水準を目指さざるを得ません。
その目的は、健康保険制度、介護保険制度、従来型の民間のエクササイズジムでは到底達成することはできません。
水氣道は、その目的を達成することができる恐ろしい仕組みを持っています。
水氣道は求める人を拒みません。
しかし、未だ草創期の水氣道は、勤勉で誠実な人柄で、かつ一定程度の正義感と公共心とともに洞察力をもつ人材のみを引き付けてきたことが徐々に明らかになってきました。
つまり、神様に特別に愛されるような人々のみが全人的な健康を回復しつつあるのです。
創始者である私自身が、日々その恐ろしさを実感しながら、有難く精進を続けさせていただいている次第です。だから、水氣道は本当に恐ろしいのです。
水氣道創始者所感
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