<バカとつき合うな⑤>

堀江貴文(ホリエモン)と西野亮廣(キングコング)の共著です。

その中で自分に当てはまるものがあったので、紹介しながら反省していきたいと思います。

 

この本の中には28個のバカがあります。

 

その中で痛いところを突かれたと感じたのが、

 

「人と同じことをやりたがるバカ」

「目的とアプローチがずれているバカ」

「我慢を美徳にしたがるバカ」

「未熟なのに勘にたよるバカ」

「自分の常識を平気で振りかざすバカ」

「先に設計図を描きすぎるバカ」

です。

 

今回は「自分の常識を平気で振りかざすバカ」

 

自分の考えを疑わず、自分の考えに固執し他の意見に耳を傾けようとしない。

 

思考停止して自分の常識(と思っていること)を他人にも強要してしまいます。

 

そして、自分勝手にする、でもその責任は負わないという、自己中心な考え。

 

惰性で仕事をして助言を受け付ないで、工夫しない。

 

自分の常識は他の人の非常識かもしれないと考え多面的に物事を見ること、意見を受け入れることが必要だと思いました。

杉並で生まれ、世界に発信中のインテリジェント・エクササイズを体験してみませんか?     

 

<水氣道>とは?     

水氣道®は、杉並国際クリニック院長の飯嶋正広医師(医学博士/保健学修士)の考案により2000年に創設された温水プールでの独自の体操法や形(かた)運動による団体でのエアロビック・エクササイズです。英語名称(略称):Mindfulness Group Aerobics(MGA)®

 

水氣道は、生涯現役を目指すエクササイズとして考案されているため、加齢や経済的理由での引退はほとんどありません。水氣道の主な目的は気力・体力の維持向上やフレイル・ロコモ対策・介護予防等にあり、また自助・互助・協働をベースとする防災リスクマネジメントや健康で文化的なコミュニティーの育成など常に創造的で知的な活動を展開しています。

 

水氣道の発祥の拠点は杉十温水プール(東高円寺)ですが、現在では杉並区内の各所を中心に活動し、継続参加会員は60名余です。段・級認定制(体験生は級外)の採用により、有段者をはじめ複数の上級者が一人一人の体験生の皆様を丁寧にサポートしています。

 

 

<水氣道>の会場は?

現在では、発祥拠点である杉十温水プールの他に、大宮前体育館温水プール(荻窪)、上井草スポーツセンター温水プール(上井草)にて活動中。高井戸温水プール(高井戸)もオープンも間もなくオープン予定です。

区外ではウェルネスエイジ温水プール(新宿区)、藤村水泳教室室内温水プール(武蔵野市)等でも活動中です。

また、陸上トレーニングとして呼吸法、ボイストレーニングの他、本格的な水氣道心身調整師養成講座も開設しています。

 

 

<水氣道>の活動曜日・時間帯は? 

毎週コース:

月曜日3:00~5:00pm、

水曜日9:00~11:00am、

土曜日3:00~5:00pm

 

隔週コース:

火曜日3:00~4:00pm、

金曜日9:00~11:00am

 

連絡先(事務局長、野口将成)

 

電話090-4361-5670 

 

Mail:suikido1@gmail.com

心療内科は絶滅危惧種か?その3

<その1>

<その2>

今月は、内部からでさえ、もはや絶滅危惧種と叫ばれつつある心療内科が如何に誤解されているか、混乱させられているか、という深刻問題点について考えてみたいと思います。すでに世間に広く広報されている具体的な声を題材にしました。

 

第3回:正しい心療内科を知っていますか?

 

出典:中部労災病院の記事から

 

 

2016年(平成28年)10月21日         

フィリア・レター           第45号

 

心療内科部長 芦原 睦

 

当院では、1990年から心療内科の外来を開始していますが、当時珍しかった「心療内科」という看板を最近、街でよく見かけるようになったとは思われませんか?

 

それは1996年に厚生労働省により院外標榜科として「心療内科」が認められ、自由標榜(医師なら誰でも標榜可能)が可能な制度に改められたことで、一般内科医や精神科医が自由に看板を挙げているからです。 当院では、心療内科以外に「神経内科」や「精神科」も存在するため、ことさら「正しい心療内科」にこだわって診療をしてきました。  

 

それでは、日本心療内科学会が認める「日本心療内科学会専門医」とはどんな資格でしょうか?(この資格を有している医師は、現在日本に120人しかおりませんので、新潟県のトキやパンダのような絶滅危惧種として心配されています。)心療内科専門医とは、日本内科学会認定内科医又は総合内科専門医を有し、かつ、一定の研修と試験を受け合格した者にだけ与えられる資格です。よって、心療内科専門医は普通に聴診器を使う内科医なのです。みなさん の周りの方で「心療内科」に通院しているけど、一度も聴診器をあてられたことがないというお話を聞いたことがありませんか?

 

その場合、診察を省略している場合を除いて、原則的に身体的診察をしない精神科医が担当している可能性が高いと思われます。一方、精神科医は精神保健指定医などの高度な資格を有しており、患者さんに医療保護入院などができます。この強制力を持った入院処置などは心療内科医にはできません。  

 

さて、当院の心療内科にはどのような症状や訴えの方が受診されているのでしょうか? この1年間に受診された新規患者さん150名 の主訴(主たる訴え)を第10位まで調査しました。  

 

 

第1位は「不眠」が圧倒的でした。

 

第2位「痛み」は、全身・背部・腰の痛みなどで、頭痛と腹痛は入っていません。

 

第3位「頭痛」(註:飯嶋が挿入)

 

第4位「不安」は、精神症状ではトップでした。

 

第5位「動悸」は、不安の部分症状かもしれません。

 

第6位「腹痛」 は、おそらく消化器内科で異常なしと言われた症例かと思われます。

 

第11位以降は、「気分の落ち込み」「食欲不振」「意欲低下」などが続きます。  

 

決して、精神的な不調の方が受診していないということがお分かりいただけたでしょうか?

 

痛み系が多いのは、私が「リウマチ専門医」も持っているからでしょう。  以上より、“原因がわからないといわれた身体的不調のある方”の受診を特にお勧めします。

 

 

<杉並国際クリニックの立場から>

中部労災病院心療内科の研究会には何度も足を運びました。部長の芦原先生は、総合病院における心療内科の在り方に対して、確固とした「正しい心療内科」のお考えをお持ちで、わが国の総合病院心療内科のモデルの一つを構築してきた方です。

 

これに対して、私は個人クリニックにおける心療内科の立場で臨床経験を積んできました。精神科医や神経科医が在籍しない心療内科のクリニックにおいては、総合病院心療内科のような「正しい心療内科」のスタンスを維持することは極めて困難でした。心療内科医であることを超えて、心療内科標榜医として社会から期待されている避けがたい役割の大きさに圧倒される中で、日本うつ病学会等の正会員になったり、臨床心理士の資格を取得したり、可能な限りの自己研鑽を積んできた歴史でもありました。

 

芦原先生が総合病院における「正しい心療内科」を堅持して来られたのに対して、私は個人開業医としての「正しい心療内科」を目指してきたといえるでしょう。両者は相矛盾することはなく、個人開業医としての「正しい心療内科」の中核は、やはり総合病院における「正しい心療内科」に相当する部分である、と言ってよいでしょう。

 

芦原先生も、しばしば、「心療内科指導医の中でリウマチ専門医資格を持っているのは、自分と飯嶋先生くらいのものでしょう」とおっしゃいます。

 

そこで、あらためて中部労災病院心療内科受診者の主訴のランキングをながめてみますと、興味深いことにほとんどが杉並国際クリニックと重なることに気づかされました。杉並国際クリニックの特徴としては、「痒み」の症状が多いですが、それはアレルギー専門医としてアレルギー疾患(喘息、花粉症、アトピー性皮膚炎等)を診療していることが背景にあると思います。

 

芦原先生が、いみじくも< “原因がわからないといわれた身体的不調のある方”の受診を特にお勧めします。>と書かれていますが、心療内科専門医の専門性の勘所は、このあたりにあると考えることもできるでしょう。

 

<東洋医学の話をしよう3ー臓腑(8) ー 番外編 氣ー脾ー肺ー腎1>

 

<はじめに>

 

 

前回まで「五臓( 「肝」「心」「脾」「肺」「腎」)」のお話をしてきました。

 

 

聞き慣れない言葉が多く難しく感じられた方も多いのではないかと思います。

 

 

今回は、その中の「脾」「肺」「腎」と「氣」の関係を説明していきます。

 

 

それによって「食事」「呼吸」「睡眠」の大切さをお伝えできたらと思います。

 

 

最初に「氣」それから順に「脾」「肺」「腎」の働きを復習してから本題に入ります。

    

 

 

 

    <「氣」の働き>

 

 

「氣」は生命活動を支えているエネルギーです。

 

 

氣の役割にはいろいろありますが、その中でも今回重要なのは「推動(すいどう)作用)」

と「温煦(おんく)作用」です。

 

 

「推動作用」とは 「氣」が*臓腑(ぞうふ)や**経絡(けいらく)の活動、血液循環の機能を推し進めます。(*臓腑ー内臓のこと   **経絡ー氣の通り道で全身に分布します。)

 

 

「温煦作用」とは全身を温める作用です。

 

 

その他の作用は以前こちらで解説してありますので、御参照ください。

 

 

 

<「脾」の働き>

 

 

「脾」の働きにもいろいろありますが、「氣」と「脾」の関係で重要なのは「運化(うんか)」と「昇清(しょうせい)」です。

 

 

運化とは食べ物を消化吸収し水穀の精微(すいこくのせいび)という「氣」のもとををつくります。

 

 

昇清(しょうせい)ー水穀の精微を心肺へと昇らせる

 

 

その他の作用は以前こちらで解説してありますので、御参照ください。

 

 

 

<「肺」の働き>

 

 

「肺」の働きにもいろいろありますが、今回大切なのは「氣をつかさどる」ことと「宣発(せんぱつ)作用と「粛降(しゅくこう)作用」です。

 

 

「氣をつかさどる」とは空気中の「清氣(せいき)」を取り込んで「脾胃」で作られた「水穀の精微」を組み合わせて「氣」を作ることを言います。

 

 

「宣発」と「粛降」作用とは、一言で言うと呼吸によって全身に「氣」を巡らせることを言います。

 

 

その他の作用は以前こちらで解説してありますので、御参照ください。

 

 

 

<「腎」の働き>

 

 

「腎」の働きはいろいろありますが「氣」との関係で大切なのは「精」の貯蔵です。

 

 

「精」とは腎に蓄えられているエネルギーのことで、両親から受け継いだ「先天の精」と「脾胃」で消化吸収してできた「後天の精」があります。

 

 

「腎」はこれらの「精」を貯蔵します。

 

 

夜間に寝ることで「精」の貯蔵が進み日中の活動エネルギーになります。

 

 

本来、夜間に休息を取ることが人の生活リズムに合っています。

 

 

したがって夜間にしっかり睡眠を取ることが「腎」の機能が働きやすくなり「氣」を貯蔵しやすくなり心身の疲労回復が可能になります。

 

 

健康的な生活リズムを守ることが大切であることがわかります。

 

 

その他の作用は以前こちらで解説してあります。御参照ください。

 

 

次回「氣」が体の中でどうやって循環していくか解説していきます。

 

 

高円寺南診療所 統合医療部 漢方鍼灸医学科 鍼灸師 坂本光昭

Q3-実際 

花粉症で悩んでいます。漢方が効いたという友人がいますが、誰にでも効くのでしょうか?

 

A3-実際 

全く効かないという人はほとんど経験しません。そういう意味では、花粉症に対して漢方は良く効くといえるでしょう。花粉症というのは、西洋医学的な病名ですが、実際にはアレルギー性結膜炎とアレルギー性鼻炎が中核をなすことが多いです

 

漢方が得意とするのは、圧倒的にアレルギー性鼻炎です。アレルギー性鼻炎は、くしゃみ・鼻汁(鼻水)を主とするタイプと鼻閉(鼻づまり)を主とするタイプがあります。鼻閉があればアレルギー性鼻炎の重症度は重度に分類されます。実際には、両方のタイプが合併する例が少なくありません。

 

漢方薬は、それぞれのタイプで使い分けるとより効果的です。たとえば、くしゃみ・鼻汁タイプであれば、葛根湯、葛根湯加川芎辛夷、小青竜湯、荊芥連翹湯、辛夷清肺湯、麻黄附子細辛湯が標準です。これに対して、鼻閉タイプであれば、葛根湯加川芎辛夷、辛夷清肺湯が標準です。      

しかし、両方のタイプが合併する場合は、高円寺南診療所30年の経験を踏まえて、時間薬理学的処方を試みます。これは、時間帯によってもっとも適した漢方薬をチョイスする方法です。杉並国際クリニックでは、朝食前に出勤に備えてくしゃみや鼻汁をコントロールして眠気を醒ます小青竜湯、夕食前には就寝に備えて鼻閉を解消して熟睡を助ける越婢加朮湯を処方することで、花粉症の治療だけでなく、生活リズムの修正をはかることを試みて大多数で著効若しくは有効な成績をおさめています。

      

ただし、これもワンパターンではありません。朝用に処方している小青竜湯は比較的体力があって胃が丈夫で暑がりの方にはよく合うのですが、逆に、体力が十分でなく胃腸虚弱で冷え性の方には、かわりに苓甘姜味辛夏仁湯を処方します。

 

また、鼻閉型では口呼吸に伴い口腔・咽喉頭粘膜が乾燥して嗄声(かすれ声)になっていたり、いつも喉に痰が絡まっているような、つまったような、あるいはムズムズするような異常感覚に悩まされたり、扁桃の周囲に炎症を来しているケースも数多く見られます。

このような場合には、昼食前に、それぞれの徴候に対応した漢方薬を処方することで、更なる改善をはかることができます。

糖尿病はもはや国民病です。

糖尿病専門医だけに任せておけばよい病気ではありません。

薬物療法の発展は目覚ましいのですが、食事療法、運動療法、生活習慣編世用のための行動療法を駆使して治療に当たるのでなければ、コントロールに至ることは難しいです。

 

糖尿病は動脈硬化性疾患とならんで臨床栄養学の中では中心的な病態です。

私は、糖尿病専門医ではありませんが、生活習慣指導、食事療法、運動療法、認知行動療法など集学的な診療体制を構築して、口頭のみではなく実際に体験していただく経験を積み重ねてきました。薬の処方ばかりに終始しているタイプの糖尿病専門医よりは、糖尿病の外来診療について深くかかわり、実践してきたという自負があります。

 

私は、昭和学院短期大学のヘルスケア栄養学科で、臨床栄養学を担当していたことがありますが、「臨床栄養学」の教科書を2冊出版して、改訂を重ねています。どうぞご参考になさってください。

 

 

日本糖尿病学会ホームページから

「糖尿病診療ガイドライン2016 糖尿病診断の指針 4 運動療法」

では、運動療法について、とても有益な5つのQ&Aが掲載されています。

 

これを抜粋して紹介したあとに【杉並国際クリニックの実地臨床からの視点】

でコメントを加えてみました。

 

 

Q4-3 

1型糖尿病患者に運動療法は有効か?

 

【要点】

運動の長期的な血糖コントロールへの効果に対する一定の見解は得られていません。しかし、心血管疾患のリスクファクターを低下させ、生活質QOLを改善させます。

(合意率95%)<推奨グレードB>

 

 

【 杉並国際クリニックの実地臨床からの視点 】

高円寺南診療所の30年間で、インスリン療法を導入した方は、たった数名のみで、極めて少数です。1型糖尿病の方と2型糖尿病が進行した方です。

初診時にすでに糖尿病が進行していた方の1人のみがインスリン療法を開始したあと透析クリニックで腎透析療法を受けています。その方も水氣道®を永年続けることによって、透析導入のタイミングを予想以上に遅らせることができました。

 

1型糖尿病の患者さんでも運動により血糖値は低下します。しかし、長期的な血糖コントロールへの運動の効果については一定の見解は得られていません。ただし、心血管疾患を生じるリスクが高いとされている1型糖尿病の患者さんも、運動に寄よりこれらのリスクを減少させると同時に、QOL〔生活の質、人生の質〕を高めるなど血糖コントロール以外の効果が期待されます。そのため運動の強度が中等度以下の運動療法が勧められます。

 

なお、合併症がなく、血糖コントロールが良好であれば、インスリン療法や捕食を調節することにより、いかなる運動も可能です。

<線維筋痛症 JFIQの経過報告>

 (図1)

JFIQ経過報告201903

 

JFIQ線維筋痛症の経過観察に欠かせない指標です。

 

最高点が100点で、20点未満が正常値になります。

 

(図1)は左側が初期時の点数、右側が現在の点数でその2点を結んだものです。

 

 

( 図2)

JFIQ効果201903 

(図2)は線維筋痛症の治療効果の割合を表したものです。

 

50以上点数が下がると「著効」です。

 

20以上50未満点数が下がると「改善」です。

 

20未満の点数の低下は「無効」の判定となります。

 

 

<今回の考察>

正規性の検定で初期値、現在値共に正規性がありました。

その後、関連2群の検定と推定を行いました。

 

 

1)統計的にみて、JFIQスコアが有意に改善したことが証明されました。P(危険率)=0.001%でした(図1)

 

2)JFIQスコアの判定基準として、20点以上改善されると治療が有効、50点以上改善されると著効となります。

  今回、18名の平均で31.8点改善していたため、全体として鍼治療は有効であったと言えます。

個別でみると、著効4名(22.2%)、有効9名(50%)、無効5名(27.8%)でした。(図2)

 

国内地域医療診療所から国際標準クリニックへの変革に向けて①

 

先月は二週間に及ぶ欧州での医学研修を終えて、無事に帰国することができました。帰国の翌日から直ちに診療を再開しましたが、水氣道と聖楽院の活動にも助けられて、時差による心身の不調は許容範囲です。

 

なお4月は国内の関連医学会のシーズンです。週末の土・日に開催する学会は、日常診療のためには、有難いです。日本旅行医学会は4月6日(土)、7日(日)に都内で開催されるので、なお有難かったです。受験資格要件を確保できたので、来年の6月に日本旅行医学会認定医師認定試験を受験する予定です。

 

 

さて、国際クリニックは、単に外国人にも開かれ、英語などの外国語による診療を行うばかりでなく、海外へ渡航する邦人にとって必要な予防などの準備、移動や滞在中の健康管理に対するサポート、アフターケアとしての治療などの一定の対応が可能な医療機関ということになります。旅行や海外長期滞在が多様化する昨今、旅の安全をサポートできる医療機関が不足しています。

 

そこで、杉並国際クリニックは、来年の8月頃を目途に、渡航前の予防接種(トラベルワクチン)の他、マラリア予防薬、留学・駐在ビザ書類、海外での病院のかかり方のアドヴァイスや安全カルテの作成、帰国者の旅行医学(特に、発熱・下痢の対処)、一般ツアーの高山病、ダイビングの旅行医学、飛行機の中の旅行医学などについて対応可能な体制を確立していく予定です。

 

我が国で流行が懸念されている感染症対策なども、こうした旅行医学の知識と技術、そして日常での臨床実践の積み重ねによって的確な予測情報やより迅速な対応が可能に鳴ると考えております。

 

その他、4月の学会は、14日(日)~17日(水)に京都で開催される日本リウマチ学会があります。リウマチ専門医資格更新のため参加が必須です。また、26日(金)~28日(日)に名古屋で開催される日本内科学会もあります。これも内科系専門医の基幹学会であるため最重要な学会です。

 

 

その他、臨床上の業績としては、一般社団法人日本痛風・尿酸核酸学会に『認定痛風医』申請書類を提出して受理されたことをご報告いたします。

これは、学会での業績を積み、資格認定試験に合格した後、症例報告書が完成させることができたためです。

ただし、『認定痛風医』資格取得のためには、資格制度委員会で審査の後、来年2月の理事会を経て決定されます。痛風は極めてありふれた病気なのですが、管轄医学会が認定する資格を有する医師は、現在全国で51名、東京都ではまだ13名にすぎません。

東京都の『認定痛風医』の所属の内訳は、以下の通り、大学病院6(東京医科大学2、東京慈恵会医科大学、東京女子医科大学、帝京大学医学部、自治医科大学サクラビアクリニック)医療系大学2(東京薬科大学、帝京平成大学)基幹病院2(虎の門病院2)民間病院1(木場病院)診療所2(両国東口クリニック、長瀬クリニック)

このように、東京都の『認定痛風医』は、診療所ではわずか2名のみ、という結果でした。

 

 

 <ボランティア募集> 5月1日(水)の午前中および2日(木)の午後から、杉並区内全域に約100か所に及ぶ無料掲示板「でんごんくん」に水氣道の広報のためのポスター貼付ラリーを始めます。

 

飯嶋班(担当:高円寺・和田・方南町地区)、

野口班(担当:西武線沿線)、

金澤班(担当:成田地区)、

加藤班(担当:阿佐ヶ谷地区)

 

など4班がスタンバイしていますが、高井戸や荻窪などの拠点の担当者が未定です。

 

目下、ポスター貼付ラリー拠点班長および同行ボランティアを募集中です。 

 

なお、実施要領については事務局長の野口将成が近日中にお知らせいたします。

不整脈の治療法は、近年大きく変化しています。

不整脈の種類によっては植込み式除細動器(ICD)や高周波カテーテルアブレーションなどの非薬物療法の有効性が薬物療法を上回ることが示されています。そうして、不整脈の薬物療法は、自覚症状の軽減や非薬物療法を補完する役割が主となってきました。抗不整脈薬は不整脈そのものよりも基礎疾患や心不全、その他の合併症の有無が重要視されるようになり、それに応じた治療目標が立てられるようになってきました。

 

最近の不整脈関連の学会の動向では、心房細動の心拍数調節の基準や、カテーテルアブレーション治療が議論されています。そこで、心房細動について実際にお受けした質問について回答数することにしました。

 

Q3 

心房細動になるメカニズムについて教えてください。

 

 

杉並国際クリニックからの回答

心房細動は、遺伝的素因および後天的素因が複合して発症する病気です。

家族歴はリスク因子として報告されています。片親が心房細動を有する場合のリスクは1.85倍、両親共に心房細動を有する場合のリスクは3.23倍です。

 

後天的素因としては、心房筋の線維化等を主体とする心房リモデリングは、高血圧等の基礎疾患に伴い、心房細動発症前から進んでいると考えられています。

また、心房細動の約40%は無症候性、つまり自覚症状を伴わないため治療対象と認識されないケースが多く、脳梗塞を初発症状として発見される場合があります。

 

心房細動になるメカニズムについてのご質問は、メカニズムを知ることによって予防策を講じたいというお考えだと思います。予防のためには、後天的素因について理解しておくことが有用だと思います。後天的素因として中核に挙げられるのは心房のリモデリング(再構築)です。

多くの研究が示しているのは、心房細動のリスク因子が心房リモデリングを促進し、心房細動基質を増加させているという結果です。

 

心房リモデリングに影響を与える因子として、心房炎症によるサイトカイン産生、レニン・アンジオテンシン系の亢進、酸化ストレス、マイクロRNAの発現変化、主要増殖因子TGF-βシグナルの活性化等があり、それらが複合的に関与しています。

 

心房リモデリングは、心筋のイオンチャンネルの変化に代表される電気的リモデリングおよび心筋組織の線維化に代表される構造的リモデリングに分けられます。

そして、いずれのリモデリングも心房での伝導遅延を生じさせ、リエントリーを持続させることになります。

 

リエントリーとは、病的な心臓では,自律的な電気回路が心筋組織の一部分に新たに形成され,そこを異常な興奮がくり返し旋回することです。正常な心臓では,洞房結節で発生した歩調取電位が刺激伝導系を順次伝播し心臓全体の同期した収縮をひき起こします。

  

心房細動になるメカニズムを簡単にまとめると、そもそも電気的な興奮の伝導によって収縮を引き起こす心臓において、さまざまな素因に基づき心房が形の面からも働きの面からも変性するリモデリングが生じることによって、電気的興奮の伝達遅延が生じることによる、と説明することができます。

 

日本肝臓病学会ホームページを検索してみました。

 

すると、日本肝臓学会ガイドラインとして、8件が掲載されていました。

 

その中で、杉並国際クリニックの患者さんに情報提供すべき優先順位から考えて、NASH・NAFLDの診療ガイド2010

を採り上げることにしました。

 

そこで、Q&Aをご紹介した後、杉並国際クリニックの立場から、解説を加えてみます。

 

Q3

NAFLD/NASHはどんな症状がでるのでしょうか?

 

A3 

肝臓はよく“沈黙の臓器”といわれるように、多少の負担がかかってもすぐには症状があらわれませんですから、脂肪肝では自覚症状は何もない人がほとんどです。なかにはだるさを訴える人もいますが、肝臓に特有の症状というわけではありません。

 

たとえNASHになっていても、かなり病気が進行しない限りほとんど症状はないので、自覚症状だけで単なる脂肪肝(NAFL)とNASHを区別することはできません。

 

NASHが肝硬変に進行すると、黄疸や足のむくみ、腹水がたまることによる膨満感(お腹が張った感じ)などがあらわれることがあります。

 

 

杉並国際クリニックの立場から

高円寺南診療所30年の診療史をふり返ってみて、軽症のNASHにはほとんど遭遇しませんでした。その背景をふり返ってみると、ほとんどが脂肪肝止まるであり、また肝硬変に進行してしまった例は、わざわざNASHとせず肝硬変という診断をしていたからです。実際上も脂肪肝炎の段階で確定診断をするためには肝生検をしなければならないのですが、これを希望する方は皆無でした。

 

杉並国際クリニックの役割としては、早期発見・早期治療を主軸とすべきであると考えています。症状のない患者さんは、自分が病気であるとは考えたがらないものです。病気でないと勝手に信じ込みたい方に限って、検査を恐れます。それでも、今後は、従来以上に、脂肪肝であるNAFLの段階で発見して、適切な対応ができるように心がけたいものです。