最新の臨床医学 3月29日(金)アレルギーの病気についてQ&A

ここで掲載する内容は、一般社団法人日本アレルギー学会のホームページ<一般の皆さま>から引用したものです。

 

最後に杉並国際クリニックからのメッセージを加えています。

 

 

蕁麻疹④

Q4 

蕁麻疹の薬物療法について教えてください

 

A

蕁麻疹の治療の基本は原因・悪化因子の除去・回避と、抗ヒスタミン薬を中心とした薬物療法です。

 

発症初期の特発性の蕁麻疹では2,3日間抗ヒスタミン薬を内服し、症状が現れなければ徐々に薬の量を減らします。発症後の時間経過が長いものでは、症状が出なくなってから後に、もう少し長く内服を続けます。具体的には、発症後1~2ヶ月間経過したものでは1ヶ月間、2ヶ月以上経過したものでは2ヶ月間を目安として、症状が現れないように抗ヒスタミン薬を飲み続けます。

 

一方、一種類の抗ヒスタミン薬では症状が治まらない場合は他の薬に変更、追加、またはそれまで飲んでいた薬の量を増やすなどのことが行われます。急性期には、副腎皮質ステロイドの内服または注射が併用されることもありますが、副作用を避けるため、原則として何週間も続けては使われません。まれに、痛み止めや高血圧の治療薬が蕁麻疹、血管性浮腫の原因になっていることがあるので、注意が必要です。

 

蕁麻疹には、一般的につけ薬の効果は期待できないので使いません。また、遺伝性の血管性浮腫の発作にはC1インヒビターの点滴または静脈注射、アナフィラキシーを起こしている場合はアドレナリンの筋肉注射が必要です。妊娠中、特に妊娠2ヶ月に相当する時期までは、安全性の視点から飲み薬は使わないことが望まれます。しかし、いくつかの抗ヒスタミン薬は妊婦が飲んだ経験が蓄積しており、必要に応じて使われることもあります。

 

 

杉並国際クリニックからのメッセージ

 

薬物療法の中心は抗ヒスタミン薬の内服です。

 

急性期には、副腎皮質ステロイドの内服または注射が併用されることもあります。しかし、副作用を避けるため、原則として何週間も続けては使われません。

 

遺伝性の血管性浮腫の発作にはC1インヒビターの点滴または静脈注射、アナフィラキシーを起こしている場合はアドレナリンの筋肉注射が必要です。