ここで掲載する内容は、公益財団法人 骨粗鬆症財団のホームページから引用したものです。骨粗鬆症についてわかりやすい解説をしています。
骨粗鬆症は、長年の生活習慣などにより骨がスカスカになって骨折しやすくなる病気です。最初は、自覚症状はありませんが、ひどくなると骨折を起こし、寝たきりの原因となる場合もあります。多くは腰や背中に痛みが生じて医師の診察を受けてからみつかります。しかし、骨粗鬆症になってから治すのはたいへんです。骨粗鬆症にならないように、日ごろから予防を心がけることが大切です。骨粗鬆症を予防することが、ほとんどの生活習慣病を予防することにつながります。そのために、高円寺南診療所では女性では、45歳以上、男性でも50歳以上の皆様に骨量計測を推奨し、骨年齢を算出し、骨粗鬆症の早期発見、早期対応に力を注いでいます。それでは、骨粗鬆症についてもっと詳しく勉強していきましょう。
私は、昭和学院短期大学のヘルスケア栄養学科で、臨床栄養学を担当していたことがありますが、「臨床栄養学」の教科書を2冊出版して、改訂を重ねています。どうぞご参考になさってください。
それぞれのQ&Aのあとに【杉並国際クリニックからのコメント】を加えました。
Q10
1日の砂糖摂取量の目安を具体的に教えてください
A
砂糖をそのまま食品として摂取する場合の目安量は、1日5gとなります。
また、砂糖とは別に、菓子類の摂取目安量が設定されています。1日あたり20g~30gで、例えば、ビスケットの砂糖含有量は約22%ですから、間食として10gのビスケットを2枚食べた場合の砂糖摂取量は約4.4gとなります。
なお、砂糖と菓子類の摂取目安量は、「第6次改定日本人の栄養所要量食事摂取基準の活用」(第一出版、編集:健康・栄養情報研究会)の食品構成が基準となっています。食品構成とは、栄養的特性が似ている食品を「食品群」としてまとめて、1日の所要量に沿った栄養素を容易に摂取するための食品群別摂取量を示したものです。摂取量の基準は対象者の年齢や性別等によって異なります。
【杉並国際クリニックからのコメント】
この質疑応答には、骨粗鬆症のことが一言も触れられていないので、唐突に感じる方もいらっしゃることでしょう。実は、砂糖と骨粗鬆症、切っても切れない深い関係があります。
そもそも砂糖は強い酸性食品です。人間の血液は弱アルカリ性(pH7.4)に傾いているので、呼吸(呼吸性調整)や腎臓(代謝性調整)によって調整されるとはいえ、偏って酸性食品だけを摂取することはあまり好ましくありません。
動物性食品を摂取することの多い現代人の血液は酸性に傾きやすいのですが、さらに多量の酸性食品=砂糖を摂取するとどうなるでしょうか?
体内では血液の状態を中性に維持しようと、アルカリ性のカルシウムイオンを動員します。つまり砂糖の過剰摂取によって、からだの中のカルシウムは骨を作るのに使われず、体外に排出されてしまいます。若い頃は問題ないように思える砂糖の過剰摂取は、知らぬ間にカルシウムを骨から抜き取り、骨粗鬆症の下地を作っているのではないかと考えられています。(砂糖は身体に必要のない食品です。ただし食生活に大きな喜びを与えてくれたり、 食生活そのものを豊かにしてくれたりすることは事実です。健康な方は、ほどほどに上手にお付き合いしていってください。
砂糖の危険性は以前より指摘されていましたが、マスコミの報道ではあまり出てきません。(お菓子メーカー、清涼飲料水のメーカーがマスコミに支払う宣伝費は膨大です)日本では企業利益優先の風潮があり、良識ある研究者や医師の声が取り上げられないからです。
そこで、具体的なアドバイスをまとめてみました。
1)
空腹時の摂取を控えましょう。特に何気なく健康的だと思い込んでいる朝起きての缶ジュース、眠気覚ましの砂糖入りの缶コーヒーには注意してください。お腹に食物繊維の多いものがあるときにだけ適量を摂りましょう。しかし、白砂糖、合成甘味料以外の自然な甘みを選んでください。
2)
体調の悪いとき、アレルギー症状のある人は極力避けましょう。風邪をひいたとき、 食欲がないからといって甘い物だけを食べるようなことはしないようにしましょう。喉のコンディションのためにのど飴を多量に摂取することも、長期にわたらないようにしましょう。 ウィルス性の疾患では砂糖ばかりでなく、合成甘味料づけになった身体も、かえってウィルスのえさになってしまいます。
3)
味覚形成期、離乳期に甘みの強いものを与えないでください。この時期に、濃い目の味に馴染ませてしまうと、微妙でデリケートな味覚が形成されるのを妨げてしまい、多くのアメリカ人のような雑な味覚感性になってしまいます。
それが将来の肥満、高血圧、糖尿病、脂質異常症、骨粗鬆症へと繋がるので、親の責任は重大です。
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