Nogucciの懺悔録No.132 <インフルエンザ大流行を考える>

薬局サーベイランスによると、2019年1月21日~1月27日(19年第4週)の推定患者数は約228万人にのぼり、過去10シーズンの最大数を上回りました。

 

前回はインフルエンザ迅速検査キットについてでした。

 

今回は今シーズンのインフルエンザ大流行についての考察です。

 

Nogucciが原因として考えたのは、以下の3点です。

 

①インフルエンザワクチンの供給不足

②インフルエンザ迅速検査キットの弊害

③新薬ゾフルーザ

 

 

①インフルエンザワクチンの供給不足

今シーズンのワクチン量ですが、供給が少なかった昨シーズンよりさらに減っています。

特に昨年10月~11月までの供給量が特に少なかったのが特徴です。

 

ちなみに年末年始、当院でインフルエンザと診断された、新患の方ほとんどがワクチン未接種でした。

 

 

②インフルエンザ迅速検査キットの弊害

検査キット使用の弊害例として、

キットで検査を受け。陰性と診断されたため仕事を休めない方、

明らかにインフルエンザの症状と疑われる状態でも、陰性だったので薬を処方してもらえなかった方、

インフルエンザと疑わしいので3回検査を受けさせてやっと陽性と出たという方、

このように、インフルエンザに罹患しているにも関わらず、活動している方たちがいます。

 

診察のみであればインフルエンザと診断が出た可能性があるのに、キットで陰性と出たために、ウィルスをばらまく結果になっていることは皮肉なことです。

 

 

③新薬ゾフルーザ

ゾフルーザは1回飲むだけで終了です。タミフルだと5日間は飲み続ける必要があります。

 

熱が下がって楽になったら活動したくなるのは人情だと思いますが、熱が下がった状態から2日ほど様子をみる必要があります。

 

タミフルだと2~3日で熱が下がっても5日間薬を飲みますので、完治はまだだという気になります。

 

ゾフルーザのように1回飲み切りだと熱が下がったら治ったと思いってしまいます。

「1回飲み切りの新薬を飲んで2日で熱が下がった。もう大丈夫だろうと、直ぐに仕事に復帰した。そうしたら職場でインフルエンザ流行した。そういえばお医者さんから熱が下がっても2日は様子をみてと言われていた。」

という友人がいました。

「1回飲んで終了だから、熱が下がったら治ったと思うでしょ?直ぐに仕事に復帰しなきゃいけないし…」というのが彼の言い分でした。

 

今シーズンのインフルエンザの大流行、

Nogucciはこの3つの要因が大きいと考えています。皆さんはどう考えますか?