最新の臨床医学 2月17日(日)心療内科についてのQ&A

心療内科についてのQ&Aをご紹介いたします。

 

大学病院の心療内科のHPを紹介します。

 

まずは、東北大学心療内科です。

 

<杉並国際クリニックの立場から>でコメントを加えることにしました。

 

東北大学付属病院のホームページから

 

心療内科のご案内

 

対象疾患と診療内容

 

消化器疾患 (その2)

 

機能性消化管障害では、ストレスを受けてから脳機能が変化し、消化管が影響を受ける脳→腸の病態経路があります。

それだけでなく、各臓器の信号が脳に伝達されて脳機能が変化する腸→脳の経路が病態形成を担っています。

これらの病態は、消化管機能検査と脳機能画像を用いて明らかにできます。

このため、機能性消化管障害はストレス関連疾患全般に応用可能なモデル病態と見なされています。

これらに対しては、消化管内圧測定、胃電図、バロスタット、マーカー消化管通過時間測定、脳機能画像、遺伝子多型分析、バイオマーカー、計量心理学的評価など、国内で最も充実した評価システムを用いて評価と診断を行っています。

 

 

<杉並国際クリニックの立場から>

<ストレスを受けてから脳機能が変化し、消化管が影響を受ける脳→腸の病態経路があります。それだけでなく、各臓器の信号が脳に伝達されて脳機能が変化する腸→脳の経路が病態形成を担っています。>

と解説されていますが、

これを<脳腸相関(brain-gut interactions)>といいます。

これを簡単に言い換えると、中枢神経系と消化器の働きが繋がっている、ということです。

 

日常臨床では「心理社会的ストレスによって過敏性腸症候群患者の消化器症状が発症もしくは増悪する」あるいは「消化管刺激に対する過敏性腸症候群患者の内臓知覚が過敏である」という現象がその代表例です。

 

これらの病態は、消化管機能検査と脳機能画像を用いて科学的・視覚的に分析できるようになりました。こうした脳腸相関の分析手法の発達により、<機能性消化管障害はストレス関連疾患全般に応用可能なモデル病態>と見なされるになりました。

 

東北大学心療内科は、こうした理論をもとに、消化管内圧測定、胃電図、バロスタット、マーカー消化管通過時間測定、脳機能画像、遺伝子多型分析、バイオマーカー、計量心理学的評価などを駆使できるので、国内で最も充実した評価システムを用いて評価と診断を行っているという自負が見られます。

 

第一線の医療機関は、このような環境には恵まれないので、世界最先端の研究に参画することは望めません。しかし、大学での研究成果は、日常臨床において大きな助けになってきたことは間違いありません。