最新の臨床医学 2月3日(日)心療内科についてのQ&A

心療内科についてのQ&Aをご紹介いたします。

 

すでに日本心療内科学会のHPについてコメントを前回まで続けてきました。

 

今回からは、大学病院の心療内科のHPを紹介します。

 

まずは、東北大学心療内科です。

 

<杉並国際クリニックの立場から>でコメントを加えることにしました。

 

東北大学付属病院のホームページから

 

心療内科のご案内

 

対象疾患と診療内容

診療対象は心理社会的ストレスによって発症もしくは増悪する内科疾患です。特定の臓器だけでなく、内科を中心にしながらもその他の診療科も含む身体各臓器がストレスの影響を受けている時に心療内科の診療が効果を発揮します。

 

全国的には心療内科では循環器、呼吸器、消化器、内分泌、代謝、腎泌尿器、神経、血液、免疫、アレルギーなど内科疾患を中心に、疼痛、婦人科、耳鼻科、皮膚科その他の各疾患群にもストレスが関与している場合に対応しています。以下に東北大学で特に頻度が高い疾患群への診療を解説します。

 

 

<杉並国際クリニックの立場から>

東北大学心療内科の診療対象は<心理社会的ストレスによって発症もしくは増悪する内科疾患です。>としています。これは、心療内科としては一般的な説明ですが、<心理社会的ストレスによって発症もしくは増悪する疾患>は内科領域に限定されないのが現実です。

 

また、逆に、<心理社会的ストレスによって発症もしくは増悪する内科疾患>の診療を永らく経験してみると、必ずといってよいほど、内科領域以外の身体領域での疾患や症状を伴っています。

 

このような場合であっても、内科疾患は他の身体領域での疾患や症状とは密接な関連性を持っていることが多く、杉並国際クリニックでは、心身相関ならぬ臓器間相関という視点から総合診療をしていきます。このような診療スタイルは心療内科というよりも心身医療科と呼ぶべきかもしれません。

 

東北大学心療内科も<特定の臓器だけでなく、内科を中心にしながらもその他の診療科も含む身体各臓器がストレスの影響を受けている時に心療内科の診療が効果を発揮します。>と宣言していますので、心療内科を軸としながらも、心身医療科としての一定の役割を果たしているのだと思います。

 

それでは、心理社会的ストレスによって発症もしくは増悪する内科疾患とは、どのような疾患かということになりますが、東北大学心療内科のHPで<全国的には心療内科では循環器、呼吸器、消化器、内分泌、代謝、腎泌尿器、神経、血液、免疫、アレルギーなど内科疾患を中心に>対応しているという説明で、ほぼ良いのだと思います。

 

杉並国際クリニックが標榜している「内科」もこのような領域です。これらの中でも杉並国際クリニックが標榜する「アレルギー科」はアレルギー内科(気管支喘息など)に限定されず、花粉症・アトピー性皮膚炎など眼科・耳鼻咽喉科・皮膚科の領域にも及んでいます。また、「リウマチ科」はリウマチ内科(関節リウマチをはじめとする膠原病、自己免疫疾患など)に限定されず、骨粗鬆症や変形性関節症など整形外科の領域にも及んでいます。

 

東北大学心療内科は、<内科疾患を中心に、疼痛、婦人科、耳鼻科、皮膚科その他の各疾患群にもストレスが関与している場合に対応>していることが表示されていますが、基本的には杉並国際クリニックのスタンスと同じであることがわかります。特に、疼痛は「線維筋痛症」などの慢性難治性疼痛性疾患を高円寺南診療所時代にすでに多数例経験し実績を重ねた結果、決して難治性ではないことを国内外に向けて発信しています。