最新の臨床医学 2月2日(土)漢方治療についてのQ&A

漢方治療に関しては一般社団法人 日本東洋医学会 一般の方へ

のHPを検索してみました。

 

ここには<漢方ストーリー>という読み物がりますので、お読みになってください。

ただし、具体的なQ&Aは掲載されていません。

 

そのため、以下のQ&Aを採り上げ、解説を加えてきました。

 

慶應義塾大学医学部漢方医学センターの漢方Q&A

 

富山県立中央病院 内科和漢・リウマチ科-Q&A

 

 

三和生薬株式会社のHP「よくあるご質問」をご紹介しております

 

最後に<杉並国際クリニックからのメッセージ>を加えてきました。

 

 

A

授乳中ですが漢方薬なら飲んでも乳児に影響はないですか?

 

前回の、この質問に対する追加の情報です。

 

ツムラのホームページのQ&Aが若干の言及しています。

 

Q:
授乳中ですが漢方薬は飲めますか?

 

A: 

薬の種類、服用期間、お母さん及び赤ちゃんの状態などを総合的に考慮する必要があります。例えば、便秘に効果のある漢方薬をお母さんが飲んでいると、その授乳を受けた赤ちゃんが下痢するということがあります。その他の漢方薬については、いまのところ問題となる報告はされておりませんが、念のため、受診する時、あるいは薬局薬店でお薬を買う時に、授乳中であることをお申し出ください。

 

 

<杉並国際クリニックからのメッセージ>

「便秘に効果のある漢方薬」とは、一般的には大黄を含む漢方薬を指すものと考えてよいでしょう。しかし、実際には、大黄だけではないようです。

 

独立行政法人 医薬品医療機器総合機構のホームページには、より具体的なQ&Aがあります。

 

Q3

授乳中です。赤ちゃんに影響の少ない市販の便秘薬はありますか?

 

A3

赤ちゃんへの影響はないと考えられているくすりもあります。薬局で便秘薬を買う時には、薬剤師に授乳中であることを伝えて相談してください。

 

解説

便秘薬は、大まかに、

(1)腸の粘膜を刺激して腸の動きを活発にするものと、

(2)便に水を含ませ便を軟らかくするものに分類されます。

 

(1)に分類される便秘薬のうちピコスルファートナトリウムやビサコジルは母乳中へはほとんど移行しないので乳児への影響はないとされています。しかし、例えば、センノシド、センナ、ダイオウ、カサンスラノールなどは母乳中に移行して乳児に下痢を起こすことがあるとされています。これらを服用する場合は、授乳しないでください。

 

(2)に分類される酸化マグネシウム、グリセリンなどは、水分を腸管内に移行させて便のかさをふやし、軟らかさを保ちます。通常は体内にほとんど吸収されないので乳児への影響はほとんどないと考えられます。

 

まず問題ないとされるくすりでも、赤ちゃんに軟便や下痢など普段と違った様子がないかよく観察しながら服用(使用)してください。

 

便秘薬の使用に加えて適度な運動と十分な水分摂取や、サツマイモ、セロリ等の繊維の多い野菜を摂るなどの食生活の工夫も併せて行うと効果的です。くすりを服用しても便秘が長期にわたる場合は医療機関を受診してください。その際は、授乳中であることを医師に必ず伝えましょう。