(鍼灸)東洋医学の話をしよう2ー氣・血・津液・精・神(2)

<東洋医学の話をしよう2ー氣・血・津液・精・神(2)>

 

 

<はじめに>

 

 

前回は、「氣」の作られ方を解説しました。

 

 

今回は「氣」の身体内の働きによって4つに分類されますので、そのことについて解説していきます。

 

 

「氣」の様々な働きに驚かれるのではないかと思います。

 

 

<4つの氣>

 

 

氣には働きによって「元氣(げんき)」、「営氣(えいき)」、「衛氣(えき)」、「宗氣(そうき)」に分類されます。

 

 

元氣」は生命活動の原動力で、先週お伝えした「先天の精」、「後天の精」を材料としています。

 

 

臍下丹田(せいかたんでん)、つまり下腹部に集まります。下腹部に張りがある人は元氣がたくさんある証拠です。

 

 

「営氣(えいき)」「衛氣(えき)」「宗氣(そうき)」は「後天の精」から作られます。

 

 

営氣」は脈中(血管)を通って全身に栄養を送ります

 

 

衛氣」は脈外を流れ、身体にバリアを張ります。それにより身体を病原体などから防衛します。

 

 

昼間は体表、夜間は体内に入ります。

 

 

ですから、夜間は無防備になってしまうため風邪をひきやすくなります。

 

 

宗氣」は呼吸でえられる大気(清氣(せいき))と「後天の精」により作られ五臓の一つである「心」「肺」の機能を支える役割があります。

 

 

<まとめ>

・氣には働き方によって「元氣(げんき)」、「営氣(えいき)」、「衛氣(えき)」、「宗氣(そうき)」に分類されます。

・「元氣」は生命活動の原動力である。

・「営氣」は全身に栄養を送る。

・「衛氣」は身体を病原体などから防衛する。

・「宗氣」は心肺機能を支えて氣や*血(けつ)(血液)や*津液(しんえき)(水)を循環させる

*血、津液については後ほど解説していきます。ここでは血は血液、津液はリンパ液とご理解下さい

 

 

高円寺南診療所 統合医療部 漢方鍼灸医学科 鍼灸師 坂本光昭