(鍼灸)氣の働き

今回は「氣の働き」について学んでいきましょう。

1.栄養作用

身体に栄養を与えて内蔵などがしっかりはたらけるように活力を与えます。

 

 

 2.推動(すいどう)作用

血や津液を身体中に巡らすはたらきです。血や津液は氣に引っ張られるように巡っていきます。氣は呼吸の力によって全身を巡ると前回書きましたが、呼吸は、血、津液を循環させるためにも大切であることがわかります。

 

3.温煦(おんく)作用

身体を温めるはたらきです。氣によって体は温められます。手足か冷たくなるのは、隅々まで氣が渡っていない事が考えられます。

 

 

4.防御(ぼうぎょ)作用

寒さ、暑さ、湿度、乾燥などから身体を守るはたらきです。

氣の充実によってこれらの環境要因から身を守ります。

 

 

5.固摂(こせつ)作用

身体にとって必要なものを身体内にしっかり保持するはたらきです。

氣の少ない人は、ダラダラと汗を書くことが多いですが、固摂作用の働きが低下しているからと考えられます。

 

 

6.氣化(きか)作用

氣・血・津液がそれぞれに変化していくことを氣化作用といいます。

血が少なくなると、氣が血に変化します。またその逆のこともあります。

出血は血の消耗とともに、気化作用で氣が血へと変化して血の消耗を補うので氣の消耗をもたらします。

 

 

高円寺南診療所 統合医療部 漢方鍼灸医学科 鍼灸師 坂本光昭