最新の臨床医学 11月15日(木)骨粗鬆症についてQ&A

ここで掲載する内容は、公益財団法人 骨粗鬆症財団のホームページから引用したものです。骨粗鬆症についてわかりやすい解説をしています。

 

HPで確認することができます

 

骨粗鬆症は、長年の生活習慣などにより骨がスカスカになって骨折しやすくなる病気です。

 

最初は、自覚症状はありませんが、ひどくなると骨折を起こし、寝たきりの原因となる場合もあります。

 

多くは腰や背中に痛みが生じて医師の診察を受けてからみつかります。

 

しかし、骨粗鬆症になってから治すのはたいへんです。骨粗鬆症にならないように、日ごろから予防を心がけることが大切です。

 

骨粗鬆症を予防することが、ほとんどの生活習慣病を予防することにつながります。

 

そのために、高円寺南診療所では女性では、45歳以上、男性でも50歳以上の皆様に骨量計測を推奨し、骨年齢を算出し、骨粗鬆症の早期発見、早期対応に力を注いでいます。

 

それでは、骨粗鬆症についてもっと詳しく勉強していきましょう。

 

それぞれのQ&Aのあとに【高円寺南診療所からのコメント】を加えました。

 

 

Q

思春期や成人期の若い人でも骨粗鬆症にかかるのでしょうか

 

A

小児から思春期にかけて骨密度は急激に増加します。

 

5歳時を100%とすると、18歳時には195%と、約2倍に増加します。したがって、この時期に十分骨密度を増加させないと、その人の最大骨量(ピ-ク骨量)は低いものになります。

 

一方、20~40歳になっても、適度の運動、十分なカルシウムの摂取などで骨密度の維持や増加が期待できますが、

 

増加率は2~3%程度です。このため、20歳以降は骨密度の維持や、減少を抑えることが主眼となります。

 

 

【高円寺南診療所からのコメント】

< 20~40歳になっても、適度の運動、十分なカルシウムの摂取などで骨密度の維持や増加が期待できますが、増加率は2~3%程度です。>

 

というのが医学界の常識です。当然のことですが、何も対策を立てなければ骨年齢は毎年低下していきます。

 

しかし、水氣道の継続活動会員は、この常識を覆すケースが少なくありません。半年に1回ごとの骨量計測で、連続して骨量が増加している70代以上の女性の例もあります。

 

当然のことですが、骨年齢は低下していきます。つまり、骨の若返りが、骨粗鬆症の予防や治療効果の目安になるのです。

 

 

さて、高円寺南診療所は、内科が主体で、小児科での受診は限られているため、Qのような質問は、骨粗鬆症の親御さんをもつ患者さんや、骨粗鬆症の患者さんで娘さんをお持ちの方からも尋ねられることがあります。

 

それは、患者さんが骨粗鬆症の遺伝性や体質について心配されることが多いからです。

そして、私が、骨粗鬆症の予防の重要性を強調し水氣道を始めることを勧めるからでもあることでしょう。

 

たしかに骨量が減りやすい体質はあるので家族歴は大切です。

 

たとえば、やせ形の女性で、閉経の時期が早い方は骨粗鬆症になり易いです。婦人病になり易い家系で、卵巣などの手術で人工的に閉経になっても同じです。

 

これは女性は男性に比べて生まれつき骨が細いうえに、閉経によって骨をつくるもとになる女性ホルモンの分泌が減ることがあげられます。

 

しかし、年を重ねることにより、どんな人でも骨の量は減ってきます。

 

これらの中には避けられないものもありますが、同様の体質でも、生活のしかたが関係していますので、みんなが同じように減っていくのではありません。

 

できるだけ危険因子を減らしていくように心がけるだけでなく、年だからと諦めずに、水氣道で積極的に骨の若返りをはかりましょう。

 

 

骨粗鬆症の危険因子をまとめみます。

(1)遺伝に関係するもの

閉経の時期、痩せ型、家族歴

 

(2)生活のしかたに関係するもの

偏食、運動不足、アルコール・ コーヒーの多飲、喫煙、日光照射不足

 

(3)病気に関係するもの

胃切除、糖尿病、甲状腺機能亢進症、高カルシウム尿症、

ステロイド剤(グルココルチコイド剤)投与、原発性副甲状腺機能亢進症、腎不全

 

 

骨粗鬆症で大切なのは、やはり、なるべく若いうちから日常生活の中で骨量を増やす努力をすることです。

 

何年もかかって減ってきた骨ですから、いっぺんに増やすことは困難です。

 

文字通りこつこつとした努力の積み重ねとなります。

 

予防の三原則として「食事(カルシウムの摂取)」「運動」「日光浴」は、予防の段階でも治療の段階でも重要です。

 

初期の骨量減少でしたら、この3つのことを心がけることで骨量が増えてきます。

 

このなかで単に「運動」といわれていますが、常識的には骨密度の増加率は2~3%程度に過ぎません。ですから、水氣道は、常識外れで、型破りな「運動」だということができます。

 

骨粗鬆症の病気が進むと薬物療法を始めますが、その場合でも上記の三原則をないがしろにしていたのでは薬の効果があがりません。

 

どんな薬を選んで、いつから薬物療法を始めるかは、患者さんの年齢や症状の進み具合により医師が判断します。

 

腰背痛があるときは、飲み薬や注射によって痛みを軽くしますが、週2回以上参加している水氣道の会員は、腰背痛があっても徐々に軽快していきます。

 

注射を必要であった方も不要になり、飲み薬も減らしやすくなっています。