水氣道へのご招待:水氣道のしおり  万聖節(緒聖人の祝日)記念

水氣道は、とても単純な営みです

 

なぜ単純なのかというと、根本が1つだからです。

 

1つということは、総(す)べて、ということです。

 

総ては統(す)べて、つまり万物の根源として自然に統合されているものです。

それは太極(たいきょく)と呼ばれることがあります。

 

そして、万物の根源は1つです。

太極に至ることは決して難しいことではありません。

 

ただし、水氣道では初回の体験の後も訓練や修錬を重ねるなど、段階を踏みながら、次第に熟練を極めることでようやく到達できる境地です。

 

 

最初から太極を目指すことは不可能ではなくとも負担が大きいです。

 

そこで、太極そのものではなく、ここから生じる2元である陰・陽を感じ取ることを試みます。

 

万物は、それぞれが様々な割合で結合して成り立っています。簡単にいえば、形があるので目に見える存在(物質)が、形がないので目には見えないが働き(エネルギー)をもつものがです。

 

 

陰陽の関係を数式で表すと以下のようになります。

 

E(陽:エネルギー)=M(陰:質量)×c²(定数:光速の2乗)

 

水氣道の動作も陰の動作と陽の動作が様々に組み合って成り立っています。

 

簡単のため陰の動作を、陽の動作をと呼んでいます。

 

また、身体の冷たく感じる部分を、温かく感じる部分をと呼びます。

 

 

水氣道の原理はこのように単純で明快なのですが、人間という生命体の営みであるために、部外者として傍観するだけであれば、むしろ複雑で不可解な印象を受けてしまいかねません。

 

水氣道の目的は理論を学んで知識を習得することにあるのではなく、実践を通して生きた知恵を体得することにあります。

 

そこで、初心の皆様には、最初から水氣道の団体の一員として目的意識と好奇心をもって水氣道を直接体験していただくことを願っています。

 

 

人間の生命活動に必要な要素は3つあります。それが、陰陽の2元を素材とする氣・血・水です。氣は陽(陽気)、水は陰(陰水)そして血は体液である陰水が陽気を受けて全身を駆け巡る赤い体液(血液)です。水氣道は、集団的な生命体の営みです。

 

人間の自然な生命活動を中核とする水氣道の動きは、太極や陰陽の段階に留まらず、気・血・水という生命の3要素に結びついてはじめて具体的な(かた)が水中での一連の定型運動(航法)として実を結びます。

 

それが、理氣航法調血航法そして活水航法の3航法です。氣(エネルギー)、血(血液)、水(体液)の3つが体内を循環することによって、私たちの健康は保たれています。ですから、気・血・水のいずれかが不足したり、過剰になったり、流れが滞ったりすると、私たちの心身に不調が生じます。

 

理氣航法の「理氣」とは、氣の過不足や滞りを理(ととのえ)ること、

 

調血航法の「調血」とは、血の過不足や滞りを調(ととのえ)ること、

 

そして、活水航法の「活水」とは、水の過不足や滞りや体内分布が起こらないように水を活性化すること、

 

以上の意味が基本ですが、氣・血・水にはそれ以上に深い意味があります。

 

この原理の基づく技法を体得すれば、自らの心身の病気を治すことも不可能ではなくなります。

 

不思議なことではありますが、人類のベストセラーの聖書には氣・血・水に関する記述が豊富に見出されます。聖書は水氣道のしくみを説明してくれます。