Nogucciの懺悔録 No.109

<たばこ②新型タバコの受動喫煙>

 

 

前回は新型タバコについてでした。

 

 

「加熱式非燃焼方式で火を使って燃やさないため煙や臭いがほとんどなく、有害物質が軽減されている。」調べてみました。

 

 

新型タバコは臭いが僅かで、「副流煙がないから受動喫煙の心配はない」という声があります。

 

しかし喫煙者が吐き出す呼気には紙巻タバコと同程度の量のニコチンが含まれ、それが周囲の環境中に出ています。

 

燃焼しない新型タバコでは、一酸化炭素についてはほとんど出ません。

 

高沸点温度のタール成分の発生は抑えられています。

 

ただし重金属やホルムアルデヒドなどの有害物質は製品によって異なり、紙巻タバコより少ないものから同じ程度のものもあると報告されています。

 

その他の成分について製造メーカーは全てを公開しているわけではありません。

 

新型タバコを長期に摂取した場合の有害性はまだ確認されていないのが現状です。

 

「新型タバコは無煙無臭で紙巻タバコより有害成分が少ないから、禁煙の場でも使ってもよいのでは」という喫煙者がいます。

 

新型タバコはWHOのFCTC(タバコの規制に関する世界保健機関枠組条約:Framework Convention on Tobacco Control)で紙巻タバコと同じ葉たばこを使用したタバコ製品に含まれます。

 

わが国の受動喫煙対策においても、紙巻タバコと同様に規制される対象です。

 


これまで、フィルター付きタバコは両切りタバコより害が少ない、

低タール・低ニコチンのタバコは害が少ない、

能動喫煙より受動喫煙の害は非常に少ない、

といった主張をタバコ産業はしてきましたが、ことごとく覆りました。

 

しかし、それらが社会通念となるまでに20〜30年もかかりました。

 

 

今またタバコ産業によって、新型タバコは紙巻タバコよりも害が少ないとされています。

 

新型タバコのリスクが科学的根拠で証明されるためには、同様に長い年数の追跡調査が必要と考えられています。

 

 

日本では残念なことに、一部の自治体や店舗において、禁煙スペースでの新型タバコの使用を容認するケースがあります。

 

そのため喫煙者の中には「喫煙可能な場では紙巻タバコ、禁煙の場では新型タバコ」、と両方をTPOに応じて使い分ける人が増えています。