4月15日(日)第115回日本内科学会(京都)報告③ その1

たった3日間の学会ですが、内容が濃く、膨大な情報量になってしまいました。

 

以下の学会報告リポートは、いわば講義ノートのようなものですが、一般の皆様にも理解し易いように書き改めています。私の分析の他、感想や思い付きは朱書きとしました。

 

 

第3日 ―平成30 年4 月15 日()― 講演会場(京都市勧業館(みやこめっせ)第3 展示場)

シンポジウム3.9 時00 分~11 時00 分(120 分)

二次性高血圧の診断と治療…… 司会 川崎医科大学 柏原直樹、大分大学 柴田 洋孝

 

日本人の3人に1人は高血圧。高血圧は、動脈硬化性疾患(脳卒中、虚血性心疾患、慢性腎臓病、末梢動脈疾患等)の原因となります。

 

高血圧の約90%は原因が特定できない本態性高血圧であり、約10%が二次性高血圧です。二次性高血圧は原因に即した治療により治癒や著明な改善を期待できます。

 

そのため、早期の診断と治療介入が重要です。

 

これらの疾患は、近年、診療ガイドラインが作成されており、かかりつけ医においても、積極的なスクリーニングが推奨されています。

 

 

これを受けて高円寺南診療所においても、二次性高血圧に対するスクーリニングをいままで以上に積極的に推進していく準備を始めています。

 

このシンポジウムで採り上げられていない二次性高血圧症としては、甲状腺機能亢進症や、大動脈炎症候群や膠原病の血管炎に伴う血管性高血圧症、脳血管疾患や脳腫瘍による高血圧、薬剤性高血圧症があり、これらの疾患を見落さないことも、高血圧診療では大切だと思われます。