診察室から:4月3日(火)

新しい年度が始まりました。

 

平成30年 (2018年)の正月から3か月、順風の方も、逆境にある方も、新年度は仕切り直しのチャンスです。

 

気負うことなく、かといって油断することなく、皆様とともに心機をはかりたいと思います。

 

 

3月は別れの季節。卒業のシーズンでした。

 

4月からは別々の学校に進学する学生たちや、新たに社会人になる若者たち、また職場で昇格を果たした方の誇らしげな報告も受けました。

 

一方では、入試に失敗して来年に向けて準備を始めた方や、職場の異動や配置転換で先行きを案じている方も多い季節です。

 

 

そんな時期ですので、今回は私が心惹かれた和歌を一つご紹介いたしましょう。

 

『後選集』に収められている和歌ですが、それよりも小倉百人一首の10番の和歌として有名です。

 

私は、この和歌の言霊をコンコーネのメロディーで復活させる試みをしました。いつか、機会がありましたら、ご一緒に歌ってみませんか?

 

これやこの 行くも帰るも 別れては

 

知るも知らぬも 逢坂(あふさか)の関

 

蝉丸(10番) 『後撰集』雑一・1089

 

 

これこそがその、京から出て行く人も帰る人も、知り合い同士も知らない他人も、

 

皆ここで別れたり、またここで出会ったりするということで有名な、例の逢坂の関なのだなあ。

 

 

この時期の仕切り直しは日本だけの習慣ではなく、欧米にもあります。

 

イースターです。

 

ある修道院の復活徹夜祭りで、ミサの後、ハピスタという挨拶を耳にしました。

 

とても明るくて、元気になる言葉です。

 

言葉の主からしてタガログ語の挨拶かと一瞬思いましたが、

 

どうやらHappy Easter!〔復活祭おめでとう!〕

 

と言っているようでした。

 

 

クリスチャンの人もそうでない人も、

 

新年度の御復活おめでとうございます。