中欧研修レポート:第2日目

日本日時3月16日6:00am

(現地Rüdesheim 日時:3月15日10:00pm)

 

 

Frankfurtでの最初の朝。この間、睡眠をとる必要がなかったため、ドイツ語放送を流したままにしておきました。

 

ロシアの大統領選に臨むプーチン大統領や、ロシアに向けてのドイツのメルケル首相や英国のメイ首相の政治的な動き、パラリンピックの実況中継の他、天気予報などを見ていました。

 

 

予報ではドイツ全体が悪天ですが、幸い今日のメインテーマである聖ヒルデガルト探索の目的地周辺のみが、辛うじて大雨から免れていました。

<さすがは世界の晴れ男>という家内の声が聞こえてきそうな気がしました。

 

 

本日の目的地はRüdesheim、

 

ネットで“Zug von Frankfurt nach Rüdesheim”を検索すると

 

 

Streckenübersicht

Durchschnittl. Fahrzeit 所要時間 1h 13min

Bahnverbindungen pro Tag                21

Preisspanne                                             €155 - €192

Entfernung                                              55km

Erste und letzte Züge

Abfahrt erster Zug  始発                    04:42

Abfahrt letzter Zug    終電                    22:42

 

Schnellste Reise                       

Schnellste Verbindung                      1h 11min

Umst.                                                        Direktverbindung

 

Bahnhöfe

Abfahrtsbahnhof        出発駅             Frankfurt (Main) Hbf

Zielbahnhof         到着駅             Rüdesheim (Rhein)

 

Strecke 旅程

07:53 Frankfurt (Main) Hbf

09:04 Rüdesheim (Rhein)

VIA25006

 

 

そこで本日の日中の時間をフルに活用するために、ホテルのレストランのオープン時間(現地6:30am、日本2:30pm)きっかりに食事を始めました。

 

人影はまばらで、日本人は皆無でした。昨日からの小雨が続いたので、ホテルの前に待機しているタクシーでFrankfurt中央駅に向かいました。

 

 

Frankfurt中央駅から、Rüdesheim駅に向かうのですが、24あるホームのいずれかは表示を見ても簡単にわかりません。

 

そんなときに役立つのが駅内にある旅行案内所で、24番ホームから出発する切符を購入し、予定通りの出発ができました。

 

 

9:04amにRüdesheim駅に到着したところ曇天でしたが雨は降っていませんでした。

 

9:30頃に、今夜の宿Hoteltraube Rüdesheimでトランクを預かって貰いました。

 

市役所に隣接した教区教会、聖ヒルデガルトに関わる教会を経て丘の上の目的のベネディクト会修道院に向かいました。

 

修道院は比較的近くに見えるのにかかわらず道標では4㎞と案内されています。

 

その謎は、漸くすると解けました。

 

修道院までの道のりは、九十九折で、収穫が終わって葉もつけていない幹だけのブドウ畑の間を縫うように続いているのです。

 

ふもとをふり返ってみるとRüdesheimの街並みが一望でき、その先にゆったり流れるライン川を挟んで、対岸のBingenの街や丘を望むことができます。

 

道の勾配がなだらかでないため、かなりのスタミナを要します。

 

そのためなのか歩いて登ろうとする人は、私以外には皆無でした。

 

しかし、徒歩で登ることによってのみ与えられる気づきや感動がありました。

 

これはすでにささやかな巡礼なのかもしれません。

 

先ほど立ち寄った二つの教会の尖塔は、視覚的なランドマークとして、自分の位置関係を把握するのに役立つばかりでなく、時折ならされる教会の鐘は、時刻の確認と、振り返って景色を眺める機会を与えてくれました。

 

二つの教会の鐘の音の高さや鳴らすタイミングが異なっていて、互いに和音を形成しつつ、響き合うのが美しいと感じました。

 

日本では、仏教寺院の鐘があります。

 

平家物語の冒頭は『祇園精舎の鐘の声、諸行無常の響きあり』ですが、教会の鐘には『諸行無常』の響きを感じることはなく、希望や癒しが与えられるような気がしました。

 

 

ようやく私がベネディクト会修道院に到着する頃になって小雨が降り始めました。

 

こんなとき<世界の晴れ男>であるとされる私が神に導かれていることを感じる瞬間でもあります。

 

しかも、聖ヒルデガルトが招いてくれた修道院で最初に辿り着くことができたのがカフェでした。

 

そこには老若含めて数人の男女が従事していて、中にはダウン症の男性1人も窓口で働いていました。

 

ダウン症の人の外観は人種差を超えた明らかな特徴があります。

 

注文など簡単なコミュニケーションだけでしたが、十分に意思疎通ができました。

 

修道院内の案内所では聖ヒルデガルトに関する解説資料が展示されている他、付属の売店では、御土産物の他に、ヒルデガルトに関する書籍の他、ヒルデガルトの作曲した曲目のCDが並んでいました。

 

ヒルデガルトについて医師が書いた英文書籍1冊、ヒルデガルト作曲の演奏CD3点などを購入しました。

 

 

勾配のために負担が大きかった往路とは打って変わって、帰路は軽快で、霧雨に近い小雨がかえって心地良く感じられるくらいでした。

 

往路とは少し違うコースを歩きましたが、ふもとの二つの教会の尖塔とライン河の流れとの位置関係を頼りに安心して下山することができました。

 

 

2:00pm(日本時間:10:00pm)のチェックイン後に、ネット接続を済ませてからBrömserburg Weinmuseum (最終入場時間5:15pm)、自動演奏楽器コレクションのあるBrömserhof(閉館時間6:00pm)を見学する予定でしたが、これらの副次的な行動は取りやめて睡眠を確保することにしました。

 

 

いま、目が覚めてみると日本時間の5:00am(現地時間は前日の9:00pm)です。これから朝までの数時間は、修道院で入手した資料の整理と、付属の売店で購入したばかりのWighard Strehlow博士とGottfried Hertzka医師の共著によるHildegard of Bingen’s Medicine(ビンゲンのヒルデガルトの医学)の読書のための充実した時間に充てることになります。

 

 

そうこうしているうちに日本時間の6:55amになりました。

この原稿を、診療所にMailし、7:00amを過ぎたら野口さんと電話で業務連絡をとることにします。

 

 

ベネディクト会修道院の教会は毎日5:30amに開くので明日17日は朝ミサに預かってから、ホテルをチェックアウトして、7:53am発の列車に乗ることも可能でしょう。