消化器系の病気
<心療内科は内科医だから責任重大なのです!>
3回シリーズその3
大坂の大学病院からの情報です。腹部CT検査を実施したところ、
腹水(肝臓表面に認める)、肝臓のびまん性腫大、
CT値の著明な低下(高度な脂肪肝を示唆)にて
診断は高円寺南診療所の最終診断と同様、
重症型アルコール性肝炎(SAH)として精査・加療をするとの返事でした。
アルコール性肝炎では禁酒しても肝炎や肝腫大が続き、
1ヶ月以内に死亡する予後不良な病型が存在し、
これが重症型アルコール性肝炎(SAH)と定義されます。
SAHでは肝性脳症、肺炎、急性腎不全、消化管出血、エンドトキシン血症を伴います。
その後、大学病院では、ステロイド療法、白血球(顆粒球)除去療法の他、エンドトキシン吸着療法、
最終的に血漿交換療法(凝固因子の補充、過剰なサイトカインの除去などの目的)、
持続血液濾過透析(腎機能の代償、有害物質の除去などの目的)
などを行って何とか救命できたようです。
このような最先端の集学的治療によっても致死率は40%であり、
重症型アルコール性肝炎(SAH)は、重篤な病態です。
高円寺南診療所を受診する以前に、
自分の足で精神科を受診していたことが不思議に思われるくらいです。
心療内科医は、内科医ですから、
生命に直結する身体面での責任も同時に果たさなければならないので、
特に、責任が重大になってくる次第なのです。
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