血液・造血器の病気
テーマ:慢性リンパ性白血病
(発症まで放置されがちな白血病)
慢性リンパ性白血病(CLL)とは、リンパ球の中でも成熟B細胞の腫瘍です。
とりわけ単一のリンパ球が増殖(単クローン増殖)し、
末梢血、リンパ節、脾臓などに浸潤するリンパ系腫瘍です。
外来診療では、肝脾腫や全身のリンパ節腫大で発見できることがあります。
病状は慢性の経過をたどり、臨床病期とも良く相関します。
CLL症例の50%に染色体異常がみられ、その3分の1にトリソミー12が認められます
このような情報があると、小児科の病気であると考えがちですが、さにあらずです。
CLLは60歳以降の男性に多いです。
CLLは細胞性免疫の低下、無γグロブリン血症等の免疫不全状態にあります。
ALLやCMLより免疫不全を合併しやすく、
自己抗体(Coombs試験陽性)が出現することがあります。
診断は、末梢血駅塗抹標本の形態診断により行います。
他の疾患の鑑別のため、自然乾燥標本の作製が推奨されています。
フローサイトメトリー、FISH検査などを用います。
治療は病期が進行して、症状が現れるまでは経過観察です。
体重減少、盗汗、発熱、全身倦怠感などの症状、
著しい肝脾腫やリンパ節腫大、貧血や血小板減少が出現した場合に、
初めて治療適応になるとするのが、一般的な見解です。
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