消化器系の病気
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胆嚢ポリープの大部分はコレステロールポリープです。
通常は無症状で経過します。
コレステロールポリープは多発する傾向があります。
胆嚢ポリープを見つけたら、まずは超音波検査(腹部エコー)で経過観察をします。
以下は、高円寺南診療所で今週撮影した29歳女性のデータです。
<図1>腹部超音波画像
左)肝臓と右腎臓
脂肪肝はありません。
右)胆嚢(たんのう)とポリープ
<図2>腹部超音波画像
(パワードプラー法 併用)
左)通常の画像
胆嚢ポリープの大きさ10.1×6.2mm 。
1㎝を超えるポリープです。
右)パワードプラー法
パワードプラーで、ポリープとその周辺に異常血流は見られません
ポリープの大きさは1㎝を超えますが、異常血流を認めないため、
胆のう癌である可能性はそれほど高くありません。
しかし、数か月前より大きくなっているため、最寄りの大学病院へ紹介した症例です。
直径1㎝以上では胆のう癌の可能性もあるため胆嚢摘出術を考慮します。
また広基性病変では胆のう癌を考え、肝床部を含めた胆のう摘出術を考慮します。
胆のう癌の可能性が高い場合は、開腹下胆のう摘出術(開腹しての手術)を選択します。
必要に応じて肝葉切除+リンパ節廓清を加えます。
ただし、ラパロスコープ(腹腔鏡下)つまり、腹壁に穴を開けての遠隔手術は、行うべきではないとされています。
日本では、胆のう癌の60~70%に胆石を合併しています。
とくに胆嚢進行癌では結石を伴うことが多いです。
ただし、胆石症患者における胆のう癌合併率は約1%です。
また胆のう癌の9~15%に胆管癌を合併します。
胆のう癌の発生と関連する疾患には膵・胆管合流異常症があります。
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