【日曜コラム】聖楽の楽しみ

今月のテーマ:ヴォイス・トレーニング

 

 

その3:ヴォイストレーニングとヴォイトレ・セラピー

 

 

音声学や耳鼻咽喉学の専門家にも、歌手や舞台俳優として一定の能力を持ったアマチュアがいます。

 

しかし、残念ながら超一流の人物は少ないとの世評があります。

 

一方、優れたプロの歌手や舞台俳優には音声学や

 

耳鼻咽喉学についての知識が不十分であることが多いです。

 

そのため、学術研究者や臨床医は体系的で科学的な論理に基づいて

 

伝統的指導法や発声法を否定しがちであったようです。

 

また、逆に、芸術の現場の指導者は個人の感覚に頼った非科学的で

 

音声学的に間違った説明や指導を行うことも少なくありません。

 

 

一方、優れたプロの歌手が耳鼻咽喉科医の監修を受ける例、

 

医学部での解剖学の指導を受けに行く例、

 

医師が歌手と共同しヴォイストレーニングを行う例があります。

 

私は歌手のみならずピアニストやその他の楽器演奏者と共同して

 

ヴォイストレーニングヴォイトレ・セラピーを始めつつあります。

 

 

聖楽院ではヴォイストレーニングを健康の維持・増進および

 

病気の治療をも併せて目的としています

 

 

ただし、目的が健康の維持・増進さらには病気の治療を目的とする場合は、

 

健康や医療の専門家であることが必要となります。

 

しかし、その場合の呼称は確立されていないのではないかと思います。

 

少し、俗っぽい表現ですがヴォイトレ・セラピストあるいは

 

ヴォイトレ・ドクターというのはいかがでしょうか。

 

私自身は、自分自身を実験台としてヴォイトレを10年以上続けてきた、

 

という意味においては,叩き上げのヴォイトレ・ドクターであると自負しています。