血液・造血器の病気
テーマ:多発性骨髄腫
腰が痛む場合、皆様は日頃どうなさっていますか?
整形外科(医師)をはじめ接骨院(柔道整復師)、
鍼灸マッサージ院(鍼師・灸師・あん摩マッサージ師)、
整体院(整体師は俗称、無資格)など腰痛を扱う窓口は様々です。
腰痛ばかりでなく骨折が初発症状であれば、整形外科を受診することでしょう。
とりわけ腰痛圧迫骨折、長管骨の病的骨折があればなおさらでしょう。
ただし、貧血や点状出血、腎障害、高カルシウム血症を伴う場合があります。
発症がゆっくりしているので、早期には発見されにくいため内科受診も大切です。
エックス線で骨折の他に溶骨性変化(骨の融解現象:骨打ち抜き像)を認めることがあります。
骨髄で形質細胞が腫瘍性に増殖し、それがM蛋白という物質を生産する
全身性腫瘍性疾患があり、これが多発性骨髄腫です。
そのため、正常な免疫グロブリンの産生が抑制されてしまいます。
診断のためには血清・尿検査でM蛋白を証明したり、
骨髄穿刺をしたりして異型形質細胞の増殖を確認します。
この病気の重症度(病期)は、血中の2種のタンパク質
(アルブミン、β2ミクログロブリン)のみで3期に分類されます。
生存可能期間は、数か月から10年以上と様々ですが、
これは病期と治療効果、合併症の程度などによります。
最近では、新薬(ボルテゾミブ、レナリドミドなど)の登場により改善しています。
ですから早期発見が決め手になります。
多発性骨髄腫は50歳以後、特に60歳以上に多く、
日本での死亡者数は年間4000人前後で、特に高齢者で増加しています。
最近、ちまたで<腰痛の治し方教えます>などという表示を見かけます。
こうした無責任な看板は、無知な人にとっては、とても魅力的なことでしょう。
しかし、安易に信じてしまうのは、このように、とても危険なことです。
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