神経・アレルギー・膠原病内科Vol.3

今月のテーマ<脳神経内科>

 

 

「脳神経障害」No.1

 

脳神経とは、主に中枢である脳幹から神経線維が伸びた末梢神経です。

 

左右12対あり、中枢神経から出る位置の順に、ⅠからⅫの番号がついています。

 

脳神経は頭頸部の運動や感覚、自律神経機能を司ります。

 

脳神経の自律神経は副交感神経成分のみで交感神経成分は含まれていません。

 

 

日常診療で観察しやすいのが舌です。脳神経は舌に係るものも含まれています。

 

三叉神経(Ⅴ)は舌の前3分の2の温痛覚や触覚に関与します。

 

顔面神経(Ⅶ)は舌の前3分の2の味覚に関与します。

 

舌咽神経(Ⅸ)は舌の後3分の1の温痛覚・触覚・味覚に関与します。

 

舌下神経(Ⅻ)舌の運動に関与します。

 

 

それでは、以上の情報をもとに頭の体操をしてみましょう。

 

 

特別な専門知識がなくても、クイズ感覚でチャレンジしてみてください。

 

 

<医学クイズ>舌が偏位するときに障害されているのはどれでしょうか。

 

 

A 顔面神経 B 舌咽神経 C 迷走神経 D 副神経 E 舌下神経

 

 

ヒント:脳神経は、どの部位に関与するのか、

 

運動に関与する神経なのか、感覚に関与する神経なのか、

 

ということに注意してみるとわかりやすくなると思います。

 

その神経が障害されると運動失調や感覚麻痺などが生じます。

 

 

解答と解説は次回<明日>です。