消化器・代謝内分泌内科Vol.1

今月のテーマ<痛風・高尿酸血症>

 

「痛風診療の意義」

 

痛風は日本では明治以降に初めて報告された病気です。

 

 

痛風の原因は高尿酸血症であり、これは他の生活習慣病と同様に、

 

飽食の時代とともに患者数が増えています。

 

 

症状が多彩であるため、

 

出現する症状によって患者さんが整形外科(急性関節炎など)、

 

泌尿器科(尿路結石など)、皮膚科・外科(痛風結節など)、

 

内科(メタボリックシンドローム合併例など)など

 

異なる診療科を受診することが多いようです。

 

 

 

その場合、診療科により治療のポイントに違いが生じやすく、

 

また一般医と痛風専門医(主としてリウマチ内科専門医や糖尿病専門医など)で

 

診療内容が大きく異なることも問題点の一つとして指摘されています。

 

 

 

生活習慣病対策の基本は、生活習慣の是正、

 

まずは生活リズムの乱れを正し、そのうえで食事療法、運動療法

 

さらに、最近では心身医学療法(認知行動療法を含む)を活用することがトレンドです。

 

とくに痛風発症とストレスは深い関係がありますが、

 

一般医のみならず痛風専門医を自負するドクターのほとんどは馴染みが薄いせいか、

 

不得手としていることが多く十分に活用されていないどころか研究自体が未開発です。

 

 

 

高円寺南診療所は、多くの場合

 

『高尿酸血症・痛風の治療ガイドライン<第2版>』

 

(日本痛風・核酸代謝学会ガイドライン改訂委員会、2010)

 

に準拠していますが、独自に補強した方法を用いています。

 

 

開設以来、食事療法(管理栄養士による外来栄養指導)の他、

 

運動療法(水氣道)、心身医学療法(臨床心理士による認知行動療法)などを統合し、

 

豊富な経験を集積し、本格的な痛風診療を実践し続けています