水の分類と「活水航法」No.1

水=津液の分類

 

 

体内のすべての生理的な水分を総称して津液(シンエキ)といいます。

 

血液中の液体成分や組織間液、汗、尿その他、

 

比較的薄めでサラサラした水分を(シン)といいます。

 

 

これに対して、細胞内液や分泌液の中で

 

比較的濃いめでドロドロした粘稠なものを(エキ)といいます。

 

 

津液の代謝が失調すると、津液の体内での分散や排泄が障害されます。

 

その結果、異常な水分が停滞し蓄積したものが(広義の)痰飲水毒(水氣)です。

 

 

(広義の)痰飲とは異常な水分が順調に運ばれず体腔や四肢に停滞するものです。

 

 

水毒(水氣)は浮腫(むくみ)や腹水などに相当します。

 

 

 

津液が体内を昇降する通路(水道)を、

 

腑としての三焦(サンショウ)といいます。

 

 

この津液の生成(脾胃=中焦)⇒輸布(心肺=上焦)、排泄(腎膀胱=下焦)

 

の代謝過程を三焦の気化(きか)と呼びます。

 

 

(広義の)痰飲も水毒(水氣)の主要な原因は、

 

1)脾、肺、腎のいずれかの機能異常

 

2)水道としての三焦の働きの障害

 

つまり、五臓六腑のいずれかの働きが悪くなると、

 

浮腫みが生じやすくなります。

 

 

現代医学でも、三大浮腫性疾患といって、

 

むくみを生じる代表的な病態が知られています。

 

 

それは、心不全(重篤な不整脈や心筋梗塞など)、肝不全(肝硬変や肝がんなど)、

 

腎不全(ネフローゼや糖尿病性腎症など)です。

 

その他、蛋白漏出性胃腸症も浮腫を来します。

 

 

東洋医学も西洋医学も

 

基本的には同様の病態を観察していることがよくわかると思います。