神経・アレルギー・膠原病内科Vol.1

今月のテーマ<脳卒中>

 

脳の血管が破れるか詰まるかして、脳に血液が届かなくなり、

 

脳の神経細胞が障害される病気です。

 

 

救急疾患で、早期(3時間以内)の治療開始で後遺症を軽くすることができます。

 

 

原因によって、

 

(1)脳梗塞(脳の血管が詰まる)、

 

(2)脳出血(血管が破れる)、

 

(3)くも膜下出血(動脈瘤が破れる)、

 

(4)一過性脳虚血発作(TIA)(脳梗塞の症状が短時間で消失する)の4つに分類されます。

 

 

脳卒中の治療法の進歩は顕著です。

 

 

 

 

「脳卒中治療ガイドライン2015」が発刊されました。

 

脳卒中には、それぞれ病態が違うので、対応の仕方も異なります。

 

 

簡単にわければ、脳梗塞(脳こうそく)、脳出血、くも膜下出血があります。

 

 

「脳梗塞」その1  <脳梗塞の原因と症状>

 

「脳梗塞」は、脳の動脈がつまったり(閉塞)

 

血液の通り道が狭まったり(狭窄)することによって、

 

神経細胞がエネルギー不足(虚血状態)になることによって起こります。

 

 

虚血状態に陥った周辺の脳神経組織では、

 

活性酸素が発生して、酸化ストレス反応が起こります。

 

 

これは、人体を構成する化学物質や代謝物質の変化(生化学的変化)と

 

血小板(血液中の固形成分の一つで出血を防ぐため血を固まりやすくする作用がある)

 

の凝固作用が強くなりすぎることにより、

 

細い血管での循環障害(微小循環障害)

 

や脳組織のむくみ(脳浮腫)を起こしてしまいます。