前回挙げた例をもう一度見ていきましょう。
お店であなたが「これをください」と言った時、
店員は「あ、はい…」とそっけない対応でした。
あなたはどう思いますか?
A)私の言い方が変だったかな…(と思って)不安になる
B)仕事なんだからちゃんと応対してよ!(と思って)怒る
C)何かあったのかなー?(と思って)気にも留めない
AさんやBさんは不安や怒りといったネガティブな感情が湧いて、
ストレスを感じています。
そのような「感情」が湧いたワケは(と思って)の左にある
「考え(認知)」が浮かんだからです。
誰でもAさんのように考えれば不安になるし、
Bさんのような考えが浮かべば腹が立つわけです。
認知行動療法では、この「認知」がネガティブな感情を引き起こすと考えます。
そこで新たな「認知」を生み出し、身につける練習をしていきます。
まさに「認知」に工夫を加えることでストレスの軽減を図る療法なのです。
同様に、自分の「ふるまい方(行動)」は
出来事の結果や相手に影響を及ぼします。
ですから、「行動」にも工夫を加えていくことも
有効な方法であることがご理解いただけるでしょう。
このようにして苦手な場面でも良い結果が出せるよう、
実行し練習していきます。
あなたが日々、苦手とする場面はどんな場面ですか?
苦手とする人はどんな人ですか?
認知行動療法は、それを克服するための大きな助けになると思います。
臨床心理士 宮仕 聖子
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