(鍼灸) 線維筋痛症患者の家族の皆様へのお願い

私は鍼灸師として

実に多くの線維筋痛症の患者の皆様に

寄り添ってきました。

 

そこで感じたのは、身近な人たちにさえ理解されない痛みや、

本人でさえも気づいていない深い苦悩でした。

 

怠けていると誤解されたり、非難されたり

することもあるようです。

 

 

 

線維筋痛症の患者は本当に怠け者なのでしょうか?

 

私は胸を張って「そうではない」と断言することができます。

 

怠け者どころか、むしろ「頑張りすぎる生真面目な方たち」です。

 

ご家族の方は、本来それを一番理解できるはずなのです。

 

しかし残念ながら、実際には必ずしもその通りではないのです。

 

 

 

 

少子化超高齢化でかつストレスフルな現代社会になっては、

 

誰しもが自分自身のことで精いっぱいになり、

 

肉体的・精神的・時間的あるいは経済的な余裕を見失いがちになります。

 

 

線維筋痛症の家族を持つ多くの皆様も、こうした社会環境の下において、

 

とても大変な思いをされているに違いありません。

 

 

 

 

そこで、ご家族の皆様に是非ともお願いがあります。

 

線維筋痛症は決して治らない病気ではないということを信じてください。

 

肉親といえども理解して貰えない苦痛には、

 

さらにやっかいな苦悩が増し加わるのだという真実を、

 

もう一度、受け止め直していただけないでしょうか。

 

 

何物にもまして最も身近なご家族によるご理解とご支援こそが、

 

患者さんの最有力の治癒資源であるということを、

 

私は確信をもって証言したいと思っています。

 

 

 

高円寺南診療所 統合医療部 漢方鍼灸医学科 鍼灸師 坂本光昭