医療(心理) 痛みに有効な認知行動療法

「私たちの脳は、意識的な仕事を行っているときだけ活動し、

何もせずぼんやりしているときは脳も休んでいる」と考えられてきました。

 

 

<しかし>

 

安静時に活動が高くなり、特定の課題を遂行することによって抑制される脳領域がいくつか認められています。

 

 

<このことから>

 

安静時の脳活動が注目されるようになってきました。

 

 

<この活動は>

 

安静時にみられる基本的な脳活動という意味で、「デフォルト脳活動」と呼ばれます。

 

それぞれの領域はネットワークを形成しています。

 

 

<したがって>

 

これらの脳内ネットワークはデフォルトモードネットワーク(DMN)と呼ばれます。

 

 

<線維筋痛症患者の脳内ネットワークの特徴は>

 

1.前帯状回(ACC)、島皮質(IC)、大脳基底核の間の結合が増強している。

 

2.内側前頭前野(mPFC)、視床(Thal)、中脳中心灰白質(PAG)などへの抑制系ネットワークが減弱している。

 

 

12週間の認知行動療法で、FM患者の痛みに対する左前頭葉の反応や、視床との結合が回復した。

 

Jensen KB, Loitoile R,Kosek E,et al:

Cognitive Behavioral Therapy increases pain-evoked activation of the prefrontal cortex in patients with fibromyalgia. Pain 153 : 1495-1503,2012