鍼灸 <痛みと苦悩の間で その2>

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それには、2つ考えられます。

 

1.「痛み」が軽くなると、仕事、家庭等の悩みに向き合わなければならず「苦悩」が浮上する。

2.「痛み」がある間は、「苦悩」に向き合わずにすむ。つまり、「痛み」に専念できる。

これは、”疾病利得”として心療内科の世界ではよく知られています。

 

これはどういうことでしょうか?

 

「痛み」とは身体を媒体として「苦悩」を自他に見える形にしたものであり「痛み」を通して自分自身の存在を感じる。

また、「苦悩」がある状況は、「痛み」に伴う「疼痛行動」として表現することにより他人に理解してもらいやすくなります。

 

つまり、「苦悩」は、「痛み」の原因になるということです。

 

「痛み」を取ることだけを考えて「苦悩」を置き去りにしていませんか?

身体のケアを通して「苦悩」の解決を一緒に考えていきましょう。