サルコペニアの現状と今後の課題 小川純人(東大加齢医学)
サルコペニアという医学用語は、聞きなれない言葉かもしれません。
大切なキーワードなので簡単に説明したあと、小川先生のレクチャーをご紹介します。
用語解説:
サルコペニアとは、加齢に伴い骨格筋を中心に筋量や筋力が低下した状態です。
加齢性筋肉減少症と訳されます。
特定の病気として確立したものではありあませんが、筋量と筋肉の減少の特徴は進行性で全身性であり、身体の働きや生活の質が低下し、死亡する危険性をはらむ症候群です。
この病態はホルモンなどの体液や栄養状態の加齢変化や
慢性炎症などの関与が明らかになりつつあります。
講演サマリー:
高齢者の虚弱で知られていることは、その要因が、身体・認知機能や臓器の余力低下などによること、
その結果、転倒・骨折リスクや要介護リスクが増え、寿命や生活の質に大きな影響を及ぼしていることである。
我が国はすでに超高齢社会であるため、対策としては早期からの介護予防や
転倒・骨折予防に取り組むことが重要である。
持続的運動、アミノ酸栄養、ビタミンD投与、ホルモン補充などによってサルコペニアの
予防や治療が試みられている。
コメント:
リウマチ専門医は加齢性筋肉減少症(サルコペニア)に対する医療的方略を持っていなければなりません。
サルコペニアはメタボリック症候群と同様に多くの人々に係る国家的課題です。
早期からの介護予防や転倒・骨折予防に取り組むことが重要であるという認識にとどまり、具体的処方がなされていないのが現状です。
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