線維筋痛症(FM)の症状を運動療法が改善させることに関連する多数の報告があります。

 

 

 

 FM身体活動が活発なほど、熱刺激に対する痛みの程度は有意に低下。

 

The relationship between physical activity and brain response to pain in fibromyalgia.

J Pain 12 : 640-651, 2011

McLoughlin MJ, Stegner AJ, Cook DB :

 

 

 

日常の活動量が増加することにより、抑制系ネットワークが回復して痛みが抑えられる可能性を示唆する複数の結果が得られている。

 

Physical activity, sustained sedentary behavior, and pain modulation in women with fibromyalgia. J Pain 13 : 195-206,2012

Ellingson LD, Shields MR, Stegner AJ, et al :

 

 

 

FMには薬物療法よりも運動療法や認知行動療法などの非薬物療法が有効。

 

A meta-analysis of fibromyalgia treatment interventions. 

Ann Behav Med 21 : 180-191,1999

Rossy LA, Buckelew SP, Dorr N, et al:

 

 

運動療法としては低強度の運動に効果がある。

 

A comprehensive review of 46 exercise treatment studies in fibromyalgia (1988-2005). 

Health Qual Life Outcomes 4 : 67-73,2006

Jones KD, Adams D, Winters-Stone K, et al :

 

 

 

痛みや障害が高度の場合は水中での運動に効果がある.

 

Busch AJ, Webber SC, Brachaniec M:

Exercise therapy for fibromyalgia. Curr Pain Headache Rep 15 : 356-367,2011

 

 

 

水中であれ地上での運動であれ、軽度から中等度の運動を

 

Hauser W, Klose P,Langhorst J, et al :

Efficacy of different types of aerobic exercise in fibromyalgia syndrome :

 

 

 

週に2~3回、少なくとも4週間は続ける必要がある。

 

   A systemic review and meta-analysis of randomized controlled trials.

   Arthritis Res Ther 12 : R79,2010

 

水氣道の参加者の中で、目立つのは線維筋痛症で治療中の皆様です。

 

線維筋痛症は、医学会においては慢性的な全身の痛みを生じる原因不明の難病とされます。

 

しかし、高円寺南診療所での経験から多くの線維筋痛症は難病ではないと考えます。

 

治りにくくしているのは、鍼灸治療や水氣道に対して否定的もしくは消極的なケースです。

 

 

 

病気の程度(疾患活動性)や治療効果の判定に用いる基準の一つにJ-FIQがあります。

 

この得点が70点以上だと高度、70から50は中等度、50以下は軽度と評価します。

 

またJ-FIQの得点減少が50点以上で著明改善、50点から20点までが改善、20点以下は無効と評価します。

 

 

高円寺南診療所の初診患者さんは、これまで、ほとんどが高度、つまり重症でした。

 

それが、鍼灸治療を開始し、水氣道に参加された方では4か月から9か月の間に著名に改善しています。

 

実例を挙げれば、線維筋痛症高度(重症)3例が著効を示し、現在2例は軽度(軽症)、

1例は中等度(中等症)です。

 

J-FIQが軽度の方は、一般の健康人とほとんど変わらない生活を楽しめています。

 

線維筋痛症の鍼灸著効例のデータについては、近日中に坂本先生が報告する予定です。

 

新着情報「鍼灸」をお楽しみに!

 

リウマチ学会の教育研修講演のテーマ『加齢性筋肉減少症(サルコペニア)』対策

 

 

 

サルコペニアに対する基本的方術は持続的運動。

 

これを外来診療でお勧めすること自体は簡単です。

 

しかし、安全に確実に効果的に継続していただくのは簡単ではありませんでした。

 

 

 

今から思えば、とても残念なことですが、多数の失敗例がありました。

 

運動療法をお勧めした患者さんが我流で陸上の運動をはじめ、慣れないうちに

転倒し、骨折し、寝たきりになり、しまいに認知症になってしまった、というケースです。

 

 

 

こうした苦い経験に対する反省も動機の一つになって、2000年以来、高円寺南診療所では、

専門医がデザインし、直接指導する運動療法として水氣道を発展させてきた次第です。

 

 

 

水氣道の利点は、まず訓練中の事故やケガがほとんどないことです。

 

水氣道特有の水中運動により、自然に楽しみながら筋肉量や筋力を増やせるだけでなく、

効果的に平衡機能を向上させることができます。

 

ですから、80歳を超える会員であっても加齢性筋肉減少症(サルコペニア)とは無縁だということがいえるのです。

 

若いうちから水氣道を始めることができれば、さらに確実な予防が約束されることでしょう。

総説論文『私の水治療体系-水氣道20年の歩み-』が専門誌

 

ComprehensiveMedicine 全人的医療(2015 Vol.14 No.1)に掲載されました。

 

 

査読のある専門雑誌で英文抄録付きですので、

水氣道に関する学術論文として世界に発信することになります。

 

内容は、日々の稽古をより深く理解していただき、

今後の水氣道の発展に向けて取り組もうという方にとっては有益な資料だと思います。

 

 

別刷は1冊300円ですが、水氣道会員には先着20名まで

無料で配布いたしますので、お問い合わせください。

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Yさんは、高血圧と骨粗しょう症で通院中、一見ごく普通の高齢者です。

 

最近彼女の姿勢や呼吸パタンが改善し顔色も良好で老化が進行していません。

 

そこで、Yさんと少しだけ昔話をしました。

 

彼女は元来、虚弱体質で冷え性、万年カゼ状態でした。

 

 

 

Yさんは3つの大きな危機をすべて乗り越えてきました。それらは

 

#1 結腸癌、

 

#2 気管支喘息をこじらせた肺炎、

 

#3 腰椎の圧迫骨折による体動困難です。

 

結腸癌は便潜血検査により発見し、虎の門病院の株消化器外科に紹介、

進行がんでしたが手術は成功し、それから水氣道を始めました。

 

幸い結腸癌の再発は10年以上ありません。

 

 

かつてのYさんご自身が予想できなかったことは、

彼女は水氣道の寒稽古(12月から2月にかけての稽古)にも定期的に参加し、

虚弱体質や冷え性も克服し、カゼもほとんどひかなくなったことでしょうか。

 

 

 

Yさんは本当に不死身なのでしょうか。それでも油断大敵。

彼女はそれを経験してきました。

 

現在は土曜日の半稽古に参加されていますが、暑くなったら月曜日の本稽古に復帰したい、とのことです。

 

皆様に、是非よろしく、とのことですので、紹介させていただきました。

 

A.Sさん(81歳女性)の以下の報告をもとに、水氣道で冷えとしびれを克服しましょう!

 

 

 

『先日の水氣道で、稽古開始40分後に、両手の指にしびれを感じはじめ、

両腕全体が冷たくなり、寒気が襲ってきました。

尿意を催してきました。

プールから上がって排尿を済ませ、シャワー温浴を試みても冷えが抜けないため、

帰宅してお茶など水分摂取と保温に努め早めに就寝したら、

翌日はすっかり元気に、そしていつもより爽快になりました。』

 

 

 

水氣道は生涯エクササイズなので80歳を超える方々も多数参加されています。

80代の方々が20代の方々と一緒に稽古を続けています。

これは個別性の原則というスポーツの常識を覆しています。

 

水氣道は、経験や技術を積み重ねることによって、

年齢差、性差、体力差、気力差などの個体間のハンディを払いのけてくれます。

 

 

 

さて、水氣道の稽古中に生じる、陸上での有酸素運動より起こりやすい症状として

局所の冷えや全身の寒気、しびれなどは代表的です。

そこではまず、息苦しさの有無を確かめましょう。

 

突然、息苦しくなり、だんだん息がしにくくなるにつれて、

手足や唇がしびれだし、頭がフラフラするようであれば過呼吸(過換気症候群)でしょう。

ふだん浅い呼吸をしている方の場合は金澤克彦さんがリーダーを務める水氣道の理氣航法で

過呼吸症状が現れやすいことにご注意ください。

 

この場合、呼吸困難の自覚がないまま息が荒くなるだけのこともあります。

たとえ死ぬほど激しい発作が現れても必ず回復します。

しっかりと水氣道の稽古を続け鍛錬しけば過呼吸は起こりにくくなるでしょう。

 

 

 

これに対して、息苦しさを伴わない、冷えや寒気を伴う指のしびれは、

末梢(心臓から離れた身体の各部)の循環障害を考えます。

 

水氣道は水温・熱伝導、水圧や浮力などの影響で体内の水分のバランスが変化し、利尿作用が生じます。

したがって、稽古により脱水しやすくなるので、稽古前はカフェインの少ない暖かい水分摂取をしつつ

排尿を済ませておくことがお勧めです。

 

また稽古中に少しでも尿意を感じたら、一旦、早めにプールを上がり、

排尿を済ませておくことも必要です。

排尿を我慢していると交感神経が緊張し冷えを強化してしまうからです。

 

 

 

 

水氣道の親水航法(摺り足、なんば、そぞろ歩き)や準備体操(イキイキ体操)がしっかり行い、

また筋肉量が増え、筋力がついてくると、寒気やしびれは起こりにくくなります。

 

 

K.Tさん。69歳女性のエピソード。

 

最近のKさんは、急ぎの時には走れる位、メキメキと体力がつき後輩のサポートもしてくださっています。

 

さて先日、水氣道の稽古に通う途中の地下鉄の階段でのこと。若い男性が必死な形相で猛然と駆け昇ってきました。

 

Kさんはうっかり左側を降りようとしていたので、衝突寸前となりビックリして大きな悲鳴を上げました。

 

幸い無意識に即座に右側に身をかわし転倒事故を免れることができました。

 

ご本人は九死に一生を得た思いだったようです。

 

ご本人の反省点は、うっかりせずに右側通行を守ること。

 

そして、急ぐときには、あせって小走りにせず、むしろゆっくりと歩幅をとって歩くようにすること。

 

とっさに体が俊敏に動けたことは、日ごろの水氣道の訓練の賜物であると、つくづく語ってくださいました。

 

水中での有酸素運動である水氣道はパワーやスタミナばかりでなく、

とっさの身体のバランスの崩れを回復させる平衡感覚をもトレーニングしていることが大切なのです。

日本水氣道協会は、日ごろ水氣道の支える重要な技法の確立により体系整備につとめています。


理氣航法、調血航法などを生み出し、現在も発展中です。


この成果を受けて新しい技法の担い手が必要な段階になりました。


そこで、免疫力を強化して防衛体力を充実させるための‟活水航法”を習得し、
水氣道活水航法の先駆的指導者たらんとする人材を求めています。


水氣道の幹部とは有段者を指しますが、特別幹部候補生に選ばれた会員は、
創始監督者から直接に“活水航法”の技法を伝授され、
将来は支援員以上を目標にしていただくことになります。


応募資格は、おおむね週二回以上の稽古に参加している訓練生
(初等訓練生、水氣道6級)以上のランクの会員で上位対番の推薦を受けた方です。