今月のテーマ:「水氣道の手引き」作成にあたって
「水氣道の手引き」第5章 水氣道の特質
5-1 水氣道をはじめるための心得
自らの理性で物事の理非を弁えることができない人々とは、
つまり、自分自身の価値判断ができない人々を意味します。
まずは、他者の話を聞こうとはせず、すべてを拒絶する人、
つぎに、じっくり理解を深めていこうとする努力を怠る人、
さらには、必要なことは理解し、自分自身にとっての必要性を認めたのにもかかわらず、
素直に受け入れられず、心理的な抵抗が邪魔をする人、
あるいは、初回の体験的参加ないし見学の具体的な日程を決断できない人、
その他、参加の意思を表明するが、他にいくつも優先すべき活動があり実行できない人、様々な人々と出会ってきました。
その他には、家族や友人、知人にうまく説明できない活動にはすべからく消極的になる人、
こういう人は、流行している、知名度の高い、人気のある、話題性のある活動には、すぐにでも飛びつくようです。
そのような活動には、説明の必要がないからです。
これは、実に尤もな現実です。私は、メンタルの病気に罹っている人以外で、
自分が全く経験したことが無いことを上手に説明できる人にであったことはありません。
そこで私は水氣道の将来のブランド化に対しては、多少の懸念があります。
水氣道の将来の発展の基礎を固めるために、商標登録を取得するなどの手続きをしてきましたが、
水氣道が必然的にブランドとなるかどうかが大切なのではありません。
それよりも、むしろ水氣道がブランド化しないうちに、しっかりとした基礎固めをしておかないと、
今後、有為な人材を輩出し続けることは難しくなるだろうと考えているからです。
ですから、草創期の水氣道に、先に挙げたプロセス(理解、受容、決断、実行)を経て、
勇気をもって参加し、かつ、有意義に継続できているという事実だけで、
そうした現会員の皆様一人一人に対し、心より敬意と大いなる期待を抱いております。