脂質異常症について見てきました。
今回はどうすれば、改善するのかを調べてみました。
日本動脈硬化学会の動脈硬化性疾患診療ガイドラインによると、脂質異常症のための生活習慣の改善項目は、以下の6項目です。
「1. 減量:適正体重の維持(BMI18.5-24.9kg/m2の範囲)」
「2. 減塩:食塩摂取の制限(7g/日以下)」
「3. アルコール摂取の制限」
「4. コレステロールや飽和脂肪酸の摂取制限」
「5. 運動療法(運動・身体活動量の増加)」
「6. 禁煙」
「5. 運動療法(運動・身体活動量の増加)」を調べてみました。
運動療法は、脂質異常症患者だけでなく健常者においても、
「血中トリグリセライドレベルを低下」、
「HDLコレステロールレベルを増大」させ、
血中脂質値に好影響を及ぼします。
何故、有酸素運動が血中脂質レベルを改善させるのか?
少し長い文章ですが、引用してみました。
有酸素運動が血中脂質レベルを改善させる機序として、筋のリポプロテインリパーゼ活性が増大し、トリアシルグリセロール(血中カイロミクロン・VLDL・LDL)の分解を促進させることにより、HDLを増やすことが関与していると考えられています。
HDLは「善玉コレステロール」として知られていますが、末梢組織や細胞から余剰なコレステロールを回収し、肝臓に運搬する役割を有しています。つまりHDLコレステロールは脂質異常症の進展を抑制する働きがあります。
2005年までの国内外の運動に対するHDLコレステロールの効果を検討した研究結果から、HDLコレステロールを増加させることができる運動・身体活動の最低条件として、1週間に合計120分間の運動を行うか1週間に合計900kcalのエネルギーを消費する身体活動を行なわなければならないことも明らかとなりました。
(厚生労働省:e-ヘルスネット、より引用)
ざっくりとまとめると、
有酸素運動をするとHDLコレステロール(善玉コレステロール)が増える。
HDLコレステロールは余っているコレステロールを回収してくれる。
HDLコレステロールを増やすための運動量は
1週間に合計120分間の運動か、900kcalのエネルギーを消費する身体活動。
だそうです。
因みにウォーキングだと1時間で、おおよそ150キロカロリー消費されるそうです。900キロカロリーを消費するには6時間!
水中ウォーキングだと1時間で、おおよそ360キロカロリーです。
水氣道の本稽古ですと470キロカロリー。半稽古では300キロカロリーの消費です。
900キロカロリーを消費するって結構な活動ですね。
<運動の注意事項です>
運動を実施する上での注意点としては、準備・整理運動を十分に行うこと、メディカルチェックを受けて狭心症や心筋梗塞などの心血管合併症の有無を確認し、運動療法の可否を確認した後に、個人の基礎体力・年齢・体重・健康状態などを踏まえて運動量を設定する必要があります。
(厚生労働省:e-ヘルスネット、より引用)