診察を受けてから一月もしないうちに、飯嶋先生に「水氣道」を勧められました。

 

飯嶋先生が指導する、プールの中で行う運動です。≪週に1回は来てください。≫

 

 

身体中が痛い、呼吸は浅い、脈拍は早い、微熱も取れない、

 

眠りも浅い、歩くのは登山なみ>の大騒ぎ。

 

階段も一気に登れず、踊り場で膝に手を当ててゼイゼイする>ような状態です。

 

 

正直なところ<運動なんてそんな無茶な>と思いましたが、

 

<身体全体を立て直すんだから>と自分を説得して、恐る恐る参加してみました。

 

 

初めての水氣道は2011年2月19日。初診からわずかに1ヶ月半。

 

 

飯嶋先生が水気道と名づけたその運動は、独特なものでした。

 

 

身体がしんどい状態の私は、まず水の中を歩いたり、

 

片足でゆっくりバランスをとったりというメニューが中心の初日

 

 

帰宅後はだるさでぐったりしていました。

 

これが病気のせいなのか疲れたのかわからないまま。

 

 

ところがその2日後の日記にこう書いてあります。

 

身体中に神経痛の電撃が走るが、夜から急にスイッチが入ったように動ける。

ノイロトロピンは効いている間だけ少し楽。

 

でもせいぜい2時間といったところ。

 

<たとえて言うならば、一度濡らしてから乾かした革のよう。

 

そんな、体のごわごわしたこわばり。

 

その他にも、ビリビリと全身を走り回る痛み。

 

呼吸が止まりそうなくらいの息切れ。>

 

 

これらは、むしろ漢方薬鍼治療で少しずつ減っていったようです。

 

 

<そうか、やはり身体全体を立て直すのが大事なのか>と、どこかで納得し始めました。

 

 

大学では授業をし続けていましたが、

 

1分も話をすると息が続かなくなってめまいがしはじめました。

 

そこで、パソコンの画面に文字を打ち込んで、それをスクリーンに映し出す、

 

というやり方で一月くらいの授業期間をなんとかしのぎました。

 

 

それでも、居ても立っても居られないような身体の苦痛は、

 

目に見えて和らいでいく感じがありました。