腎臓病は無症状のことがほとんどなので、尿検査は非常に重要な情報を与えてくれます。

 

尿は、腎臓で作られて、尿管、膀胱、尿道を通って出てきます。この通り道のどこかに問題があると、尿に異常がみられます。

 

当クリニックの尿検査では、尿蛋白、尿潜血、尿糖がわかります。それぞれ蛋白質、赤血球、糖分を検出しますが、これらは体に必要なものですので、通常尿に出てくることはありません。

なんらかの問題があったときに尿から検出されることになります。

当院は令和の新時代の幕開けと共に、これまでの30年に及ぶ一般診療所としての役割を総括し、専門医療機関としての機能を強化する目的で新たに再出発することとなりました。その責任と使命を果たすため、継続的かつ計画的な医学管理を必要とする皆様(当クリニック会員:杉並国際クリニック健康会員)を優先的に診療することになりました。

 

杉並国際クリニック健康会員とは、当院の患者役員会の提案を受け、「初診の日より起算して1年以上、定期的に受診されている方」と規定させていただいております。

 

そこで、大変恐れいりますが、初診(初回受診もしくは最終受診より3カ月を経過)の皆様の診療は、原則として予約制とさせていただいております。

 

なお、再診以降、定期継続受診期間中は、予約の必要はございませんので、どうぞご安心くださいますようお願い申しあげます。

 

令和元年6月1日   

 

杉並国際クリニック 院長 医学博士 飯嶋正広

初診時の事前予約制を導入いたしました。

 

当クリニックの診療改善評議委員会(当クリニック患者幹部会)の緊急提言を受け、

当クリニックにおきましては令和元年6月から、以下のような新たな初診受付システムを開始いたしました。

 

 

当クリニックでは、専門医療機関としての機能を高めていく責任がございます。

 

そのため、定期受診の皆様(当クリニック認定「健康会員」等)への感染の防止等の一層の安全確保の観点から、従来の初診受付システムを変更して、事前予約制といたたしました。

 

 

現在、英語等による外国語にての診療では、すでにこのシステムを導入し、円滑に進展しております。そこで国際的公平性の見地からも日本語による一般診療にもこれと同様のシステムを援用することで使用言語の別にかかわりのなく統一的な運用を図ることが可能となります。

 

なお再診の方は特別な予約は不要ですので、従来通り、ご来院いただきたく存じます。

 

<注意事項>

1)予約は原則メールにてお願いします。

 

2)当日の予約については、キャンセル待ちとなります。

(キャンセルのお知らせは、午後3時までにメールでお伝えいたします)

 

 メールはこちら

 

 

令和元年6月1日

 

杉並国際クリニック 院長 飯嶋正広

I.Kenichi様より下記の投稿があり、その返信を記載します。

 

会社で、咳と寒気とひどい倦怠感に襲われ、初めて訪れたのだが、非接触型の変な体温計で熱を測られ「熱はない」と言われ、1時間半ちかく座り心地の悪い椅子で待たされ、あげく診断結果は「寝てるときに口呼吸している」という謎なもの。長時間待たされて体力が残ってなかったので反論することもできず、そのまま帰宅。家で熱測ったら39度あり、解熱剤も貰ってないので死にそうになりました。誤診です。☆1つすらつけたくないです。

 

 

 

I.Kenichi様。39度の発熱の翌日にこのメッセージを送らざるをえないお心を察しますに、誠に残念な結果で申し訳ございませんでした。深くお詫び申し上げます。

 

当クリニック受診者の中でI.Kenichi様に該当される方は5月9日木曜の午後にご来院されたお一人のみです。

 

そこで私共、杉並国際クリニック職員および患者会代表によって構成される診療運営評議員(兼、診療・研究倫理委員会)一同は、当該ご投稿の記事内容を重く受け止め、ご投稿内容を本日5月10日に来院された全ての患者の皆様に、ただちにお読みいただくことにいたしました。

 

①「非接触型の変な体温計」とのご指摘について

体温計はご指摘の通り非接触型を使用しております。

採用理由は、感染予防および待ち時間短縮です。

規格は以下の通りです。

器種は、原沢製薬工業:イージーテム

分類は、管理医療機器 (クラスⅡ)、認証番号:224AIBZX00071000

 

 

②待ち時間について

「1時間半ちかく」お待たせしたことは誠に申し訳ございませんでした。

 

当日5月9日(木)の特別な混雑の背景要因としては、大型連休明けであることに加え、木曜日のため他の医療機関が概ね休診てあること、天候不順のため膠原病や担癌患者の皆様等の体調不安も重なり、普段よりも受診者が集中することになったものと思われます。ただし、最近ではその日を除いて1時間半ちかくお待たせすることは皆無であることをご報告させていただきます。

 

本日来院されたすべての皆様に<普段はどのくらいお待ちになりますか?>と質問させていただきました。

 

結果:ほとんどの方が0分~30分以内でした。

受診時間帯によっては30分~40分の方も数名いらっしゃいました。

数年前は2時間待ちが当たり前だったので最近はむしろ、短くなってきたとの多数のコメントをいただきました。

 

待ち時間が短くなった要因と思われるのは、週前半(月・火・水)の早朝診療の開設の他には、混雑しやすい時間帯を外して、比較的すきやすい時間帯に受診される方や、空いている時間を問いあわせて受診される方など、実に多くの定期受診者の皆様のご支援とご協力の賜物であること再認識することができました。この場をお借りして御礼申し上げます。

 

 

③『居心地の悪い椅子』について、

ご指摘誠にありがとうございます。この件につきましても本日来院された皆様に5段階評価で1が最悪、5が最良として答えていただいたところ、すべてが2~4の間でした。1と5はありませんでした。

背もたれがもう少し高く、長椅子の前後のスペースがもう少しあるとより良いとの貴重な御意見を2,3いただく機会を得ることにもなりました。

 

ただし、最近椅子を刷新したので以前の物に比べれば清潔で良いというご意見があり、更にホテルのようなデラックスな椅子は全く期待していないので、医療機関としては標準的では、とのご意見がほとんどでした。

 

 

 

当クリニックの診療内容は内科を基盤とし、漢方、アレルギー・リウマチ・心療内科の各科を専門領域を網羅し、各大学病院等から心身両面において複数の専門領域の疾病を合併する皆様のご紹介を受けております。

 

また、日本語での受診に不自由と不安を抱えておられる外国出身の皆様に対する英語等での外国語診療のため、お一人様あたりの診療時間が長くならざるを得ない背景があることをご理解いただければ幸いです。

 

なお、必要に差し迫ったときなどに身近に受診できずにお困りの方が急増しているにもかかわらず、上記の専門領域を扱う医療機関の大多数が予約制であるため、そうした皆様の強いご要望が絶えず、そのため診療予約制を導入することは幾度も見送らざるを得ませんでした。

 

今般は、当クリニックの新スタートの時期にあたり、またとない貴重なご感想をいただくことができたものと受け止めております。この件を契機として、高円寺南診療所30年の診療実績に基づいて新たに築かれた当クリニックの患者会(健康創成クラブ)と私共職員一同との深い信頼関係を確認できました。これらのことは、杉並国際クリニックの今後の発展のため、より良い医療の提供のため、これまでを振り返る絶好の機会に恵まれたものと感謝申し上げます。

 

 

 

症例解説:

「会社で、咳と寒気とひどい倦怠感に襲われ」たというI.Kenichi様は初診時問診表にも「体がダルい、咳が出る」 と自記されており,体温の記録は 36.4℃(36.2℃)でした。

これは、この方の平熱が36.2℃で、測定時が36.4℃であったことを意味します。

 

職員が対応した際に、平熱をお尋ねした結果36.2℃とのお答えであり、「熱っぽい感じありますか」とお尋ねしたところ、「特にありません」とのお答えでした。念のため、額部と手関節部に触れさせていただいて確認したところ、熱感は確認できませんでした。

 

別表の問診票の症状チェックでは、

1) 頭痛(前頭)、6)のどがおかしい(いがらっぽい)、7)咳が出る(一日中)、8)痰が出る(水っぽい)

発症時期は「今週月曜より」と自記されていて、当クリニック受診は発症の4日後ということになります。

  • 今までにかかった病気(アレルギー性鼻炎、その他)
  • インフルエンザ予防接種は受けましたか? 未接種

 

以上により、診療録に記載した診断名は、

 

急性鼻咽頭炎、アレルギー性鼻炎です。

 

 

「寝ているときに口呼吸している」というのは発病のプロセスの説明であり、診断そのものではありません。

 

「長時間待たされて体力が残ってなかったので反論することができず、そのまま帰宅。」

という結果になってしまったことは非常に残念でした。

 

 

「家で熱測ったら39度あり、」とのことですが、「寒気とひどい倦怠感に襲われ」ているような場合は、その後に発熱することは、たしかにありえることです。

 

しかし、当クリニックでは、このような場合であっても、体質や薬剤反応性の不確かな初診の患者さんに解熱剤を予防的に処方することはしません。ショック等の事故に繋がることも考慮して控えています。特にアレルギー体質の方は要注意だからです。

 

また、予防的な薬剤処方は保険医療の対象外です。それでも解熱剤をお望みの方は、薬局薬店等にて自己責任で購入していただかなくてはなりません。

 

鎮咳剤と抗アレルギー剤および外用点鼻薬のみとしましたが、適切な処方であると考えます。

 

「解熱剤を貰っていないので死にそうになりました。」お気の毒ではありますが、発熱することは

速やかで自然な治癒のプロセスであり、解熱剤で人為的に発熱を抑制してしまうと、抗体形成を妨げることにより病状を長引かせてしまいます。

 

「誤診です」このように断言されましたが、この方には、きちんと診断名をお伝えしています。

ご体調不良とご不満のため、ご記憶にないのは已むを得ないことではありますが、すこぶる残念な気持ちです。

 

 

高円寺南診療所は杉並区高円寺南3丁目46番5号に立地しています。

 

<高円寺南>という地名を冠する医療機関を引き継いだ医師として、開院以来30年間、常に意識せざるを得なかったことがあります。

 

それは、地域への医療貢献でした。

 

24時間医療、往診、在宅医療、介護などすべての柱を確立することが達成できれば、地域医療として立派な責任を果たすことは可能だと思い、地域密着型のプライマリケアの確立に心がけていた時期がありました。

 

プライマリケアとは患者の抱える問題の大部分に対処でき、かつ継続的なパートナーシップを築き、家族及び地域という枠組みの中で責任を持って診療する臨床医によって提供される、総合性と受診のしやすさを特徴とするヘルスケアサービスです。

 

しかし、開院以来<高円寺南>診療所の受診者の圧倒的多数が現役世代でした。初期の受診者のほとんどは、家族や地域とのつながりも乏しい単身生活者で、かつ局所的症状に対しての応急的対応を望まれる方が多かったためです。

 

特に、午前中の受診者は開院初期には長期にわたり一桁台で夕方以降の時間帯に受診者が集中する状況でした。無料の禁煙指導なども努力すればするほど患者を遠ざける結果を招きました。その限られた夕刻以降の混雑時間帯に限って複合的で長期化した持病についての窮状を長々と訴える方が多数来院されるようになり、そのため待ち時間に耐えられない多くの患者さんを失いました。このようにして経営状態は一挙に暗転していきました。

 

もっとも、こうした経験がなければアレルギー専門医、リウマチ専門医、漢方専門医ばかりでなく心療内科専門医・指導医の資格取得し、より高度な医療水準の達成は果たせなかったと思われます。

 

このようにプライマリケアの実践のためには教科書的なひな形はなく、優れた指導者も皆無に等しいことを知りました。そして置かれた現場ごとに医師が自ら手探りで展開し、現場に必要な知識や技能は、そのつど貪欲に習得していかなければならないものであるという現実に直面しました。そこで自分なりの新たな方向性を模索する必要に迫られ、今日のシステムを展開していくことにしました。

 

そのお蔭で現実の困難から逃げず、避けず、誤魔化さず、ピンチの状況にあって、チャンスを生み出す技を学び続けるという姿勢を確立することができたことは感謝すべきことです。

 

最近の診療所の傾向としては、超高齢社会を反映してか高齢者さらには後期高齢者に達した皆様も徐々に比率を増しています。しかし、それでもほとんどの皆様が生涯現役を望み、私を生涯の主治医として選んでくださっています。

 

診療圏については、地元高円寺という貴重な方はごく少数で、23区内よりも都下をはじめ、千葉、埼玉、神奈川など近県から長期間定期通院されている方が多いことが特徴です。

 

 

生涯現役を目指したいという多くの患者の皆様の願いと私自身の健康維持の必要性が独自の「生涯エクササイズ」着想を得ました。そうして平成12年(2000水氣道が誕生しました。

 

水氣道の活動会員は現在何とか70余名を維持している状況です。発足以来20年近くを経過しているにもかかわらず会員が100名にも達していない理由は、水氣道の真価を伝えることが難しいからだと思います。

 

水氣道は、身体のコンディションを向上させるだけでなく、精神を涵養し、さらに芸術や学問的活動のための潜在的能力を引き出す効能を持っています。それは、多忙でストレスフルな毎日を送っている向上心に満ち溢れた方には特に有効です。

 

杉並国際クリニック(高円寺南診療所改め)や水氣道会員に御縁があるすべての皆様に水氣道をお勧めしたい理由がここにあります。

 

 

さて、現状としては、国際化を背景としてか外国籍の方の受診が顕著に増えて参りました。特にアジア圏からの皆様は知識層が多く、待合室でもお名前を伺うまでは余り目立ちません。また欧米圏の出身の方の増加も同様に顕著です。

 

こうした傾向とともに英語での診療の必要性は急激に増加しています。私がデザインする「生涯エクササイズ」とは体一つで実践できる全人的習慣をベースとしているのが特徴なので、水氣道の他、外国語学習、歌唱を併行しています。

 

水氣道によって人体を楽器(人生を楽しむ器、他者を幸福にできる器)化することで歌うことの素晴らしさを再発見し、特にクラシックの声楽は、イタリア語、ドイツ語、フランス語その他の外国語の歌詞を伴います。これが、平成27年(2015)発足の聖楽院の活動を生み、外国語診療を促進する契機となりました。

 

高円寺南診療所は、水氣道、聖楽院の誕生とともに当初のからの使命追及を終え、新たなる時代に向けての体制を整え、杉並国際クリニックが誕生します。院長である私自身が水氣道と聖楽院活動を継続発展させることによって生涯現役を確かなものとしていきたいと思います。

 

地域限定の母国語である日本語による従来のプライマリケア思想の呪縛から解放され、多言語による医療・保健・文化を統合するグローバルな創造的活動によって広く国際社会に向けて、皆様とともに楽しく有意義な貢献への第一歩を踏み出していきたいと思います。

2019欧州国際医学会研究旅行の振り返り

 

1)2月27日(水)06:00am ウィーン到着、1泊

 

 

2)2月28日(木)12:45pmヴィリニュス到着、3泊

PreHT 2019 (The 6th International Conference on PreHypertension & Cardio Metabolic Syndrome)

第6回高血前圧症・高血圧症・代謝性疾患・循環器疾患国際会議

 

 

3)3月3日(日)02:25pm再度ウィーン到着、3泊 

The International Congress on Controversies in Fibromyalgia

線維筋痛症における争点に関する国際会議

 

 

4)3月6日(水)02:10pmパリ到着、5泊

2019 International Convention of Psychological Science

国際心理科学会議2019

 

 

 

行動目的:

機内で有意義な時間を過ごし、帰国後の時差ボケを予防する。

 

 

行動計画:

1)日本時間に合わせて、睡眠覚醒リズムを調整する。

 

2)覚醒時にすべきことを限定する。

①フランス語のシャドウイングの練習

②診療、水気道、聖楽院等に関する新たに浮かんだアイディアを手帳にメモする

 

 

日本の医療論(昨日の続き)

 

原文のまま紹介します。

 

先見創意の会:山口赤十字病院医師村上嘉一

 

(4)新しい医療制度に国民的議論を

このまま新しい制度ができてしまえば、例えそれがどんなに理不尽でも、医療者としての良心に反するものであっても、医療者はそれに従うしか方法がない、しかしそれでは自分達も良い医療を受けられないことを、国民にも気づいて欲しい。

 

良い医療を行うためには、相応のコストと、理にかなった良い医療システム、そして何よりも医療者と国民の相互理解や協力が必要だ。

 

今、日本の医療は運命の分岐点に立っている。全ての国民が日本の医療の現状を正しく認識した上で、新しい医療制度について真剣に考え、そして自らもその建設に加わって頂きたいと思う。医療危機という「国難」に対して政府や医療機関におまかせではなく、国民も一人一人がそれぞれの立場で出来ることを考えて立ち向かおうという気運を高めて欲しい。

 

 一人の力では現状を変えることはできないが、問題意識を持つ人が増えれば、それは自ずと大きなうねりとなるはずだ。国民全体が自分自身の問題として真剣に見つめる中で、国家を挙げて議論されるようにそうすれば、いろいろなところから良いアイディアがたくさん出てくるのではないかと思う。

 

 日本国民の英知を結集し、真に国民と国家のためになる医療システムを構築することを、医師としても、一国民としても切に願うものである。

 

 

(5)稿を終えるにあたり

 

 相変わらず事実確認もない段階での医師や医療機関へのバッシングと、医療の抱える問題には触れようともしない名医や最先端医療の特集が続いている。今、現場で働く少なからぬ数の医師達の中に「医療は来年にでも崩壊する」という絶望的な観測が広がっている。つい最近も全国の医師達を絶望させ、不十分な体制で救急医療に従事させられる地方の急性期病院の当直を忌避させるような判決が下された。

 

 私は政策がもたらした医療現場の現実と国民の期待要求のあまりもの乖離、その事実が報道されないこと、さらには日本人全体の心の崩壊と成熟した死生観の欠如が医療崩壊の原因だと思っている。一般の方々の認識も進んではいるが、事態はより一層深刻で危機的である。

 

この現実をどうしても一般の方々に伝えたいと思い、慣れない筆をとった。

 

国は医療崩壊をこれ以上進行させない為に、国民に対し真実を語る義務があると思う。

 

医師は結果が悪ければ過去に遡って過失を追求される。しかし、政策に関しては、外国と比べても極めて軽率に制度を変え、日本中の医療機関や患者さん達に重大な影響を与えた挙句に問題があったと分かっても何のお咎めもなしだ。医療経済学者が統計を取ろうにもまともなデータすらないという。一方米国では医療政策を厳格に検証するシステムがあり、政策担当者も厳しく評価される。そのためもあってか米国では日本のような大幅な医療政策の変更は行わないそうである。

 

今、「いじめ」や「振り込め詐欺」などに代表される日本人の心の荒廃に強い危機感を持っている人も多いことと思う。国民にとって最も重要な領域の一つである医療現場において、今後も徳性の低い政策が強行される事態となれば、国民の精神性という国家の最も重要な基盤、財産を、さらに崩壊させることになるのではないかと危惧している。

 

限られた医療資源を大切に使ってゆくには、医師も含め日本人全体の精神性が高まる必要があると思う。それがなければ、どんなに医学が進歩しても医療費を投入しても良い医療は永遠に実現しないだろう。

 

今回自分には手に余るテーマについても十分な見識がないままに論じた部分があると反省している。自らの不明を改める為にもご意見ご批判は喜んで受けたいと思う。何かあればご指摘頂きたい。

 

 

実際の活動の未解決な課題:

 

線維筋痛症学会の第2日目の研究資料は、末尾に添付。

読者のための和訳ガイダンス、これは少しずつ掲載していく予定。

 

線維筋痛症学会第2日目資料

 

 

行動目的:

安全確実に帰国し、水曜日からの診療再開に備える。

 

行動計画:

1)ホテルで朝食

2)ルーブル博物館見学

3)凱旋門見学

4)ホテルで休憩

5)今後の医療に向けての展望の考察

6)タクシーにて空港へ

7)空港にて搭乗手続き

 

実際の活動成果:

1)ホテルでの朝食は08:00am

すべて日本人の若者の集団。女子グループ3人と、男グループ3人。若いうちの外国旅行を経験しておくことは良いことだと思います。しかし、グループでの旅行となると、日本文化と日本人の価値観を背負ったまま、つまり日本人のコミュニティーが単に移動しているだけに終わりがちではないのだろうかと思いました。街角で、レストランで、バーや博物館での彼らの行動や言動を垣間見るにつけても、日本人の仲間同士のコミュニケーションに終始しているようなのがもったいない気がしました。フランスに来て、しかもパリのぶんかにふれて、現地のフランス人あるいは外国から来た旅行客との接点を積極的にもとうとしない彼らの姿に幼なさや頼りなさを感じるのは私だけだろうか。いつか、彼らが再びパリに来るときには、本物の国際人になっていてほしいものだと思いました。

 

2)ルーブル見学は10:00amを予定していましたが、帰国の前になってトラブルに巻き込まれるのを可能な限り防ぎたいので、取りやめにしました。

 

3)凱旋門見学も、同上です。とにかくパリの街は、住み慣れてみないと何が起こるかわからないし、少しずつ現場で学んでいくしかないように思われました。さいわいにも、パリの街を自分の足で歩いたり、積極的に地下鉄を乗り継いで移動したりして、何となく空気がわかってきました。しかし、少し路地裏に入ったり、店舗に足を踏み入れてみたりすると、想像もつかない空間が広がり、目新しい文化の数々が展開してくる、というエキサイティングな街であることは確かです。ガイドブックやガイドツアーは、上手に活用できればそれに越したことはありませんが、失敗は必要経費と考えておいたほうが良いのかもしれません。失敗を恐れず、果敢に冒険してみること、これは体で学ぶ、まさに体験学習です。体験ということばは、経験という言葉より生き生きとした若さと、再創造のエネルギーをもっているように思われます。

 

4)ホテルの自室で書き物をしていると、客室メインテナンスの係員が午前中から懸命に働いているのがわかります。部屋の外のノブに清掃希望もしくは休憩中の札を出しておかないと、ノックされます。Oui, bonjour!と言って、慌てて部屋をでてみると、肥満気味の中年の黒人女性でした。Bonjour ma’m! Je reste ici jusqu'à trois heures après midi.(おはようございます。私は午後3時までこの部屋にいます)と伝えたのですが、キー・カードを持たずに部屋をでたので、自分自身をうっかりロック・アウトしてしまいました。慌てて出てきた言葉が、 I’m locked out!でした。こういう時にとっさにフランス語がでてこないのは、まだまだな証拠です。彼女は、I’m sorry.と言ってマスターキーでドアを開けてくれました。その目元は慈愛に満ち、口元には微笑をたたえていました。私は、パリ滞在中には朝食後ほどなくして外出していたので、こうして目立たぬところで働いている彼女たちの姿に気が付きませんでした。

 

5)さて、頭を日常診療に切り替えてみることにしましょう。

私は困難な現状において医師達を奮い立たせ、医療崩壊を防ぐには、国民からの理解こそが最も重要なものの一つだと思っています。これまでは国民からの感謝の気持ちが私たちの世代までの医師達を支えてきました。

 

しかし、ヒラリー・クリントン米上院議員がかつて日本の病院を視察した際に、日本の医師や看護師の働きぶりをみて「聖職者さながらの自己犠牲」と感嘆したそうです。この話は、今回、米国の複数の医師たちから聞いて初めて知りました。

 

だから、彼らはチャンスがあってもWHOから世界一と評価されるほどの成果を上げたのに、医療費単価が世界最低水準なままの日本で奴隷のような仕事をしたいとは思わないそうです。

 

この事実はかなりショックだったので、真偽を確かめるためにネットで検索してみました。すると、私よりはるかに賢明で事情通な医師の方がおいででした。その方は、ヒラリー・クリントン女史のコメントの件はすでに周知のこととしていました。

 

そこで山口赤十字病院の村上嘉一医師のコメントの概要を引用しました。

 

<日本の医療水準の高さや現場の窮状が報道されることは、ほとんどありません。一方で、医療事故のニュースは連日報道されるが、背後にある疲弊した医療システムの問題は取り上げられず、事実が確認できていない情報で当事者を断罪するような報道さえあります。さらには、マナーを守らず、他の患者さんや医療者の事情には配慮しようとしない自らの権利ばかりを主張する患者さんが増えたことも、医師達から力を奪い、自分を犠牲にしてまで奉仕しようとする気持ちを失わせているという明らかな現実に直面しています。

『患者さんのために立派な医師になろう』と考えている若い医師が、次第に患者さんのことを思いやれなくなっていく流れは悲惨そのものです。私たちの世代の医師たちは、これまでは、それにもかかわらず、使命感に燃え、患者さんを思って献身的に医療に取り組んでこられました。そうした努力の結果である日本の医療水準の高さや現場の窮状は、ほとんど報道されません。一方で、医療事故のニュースは連日報道されています。>

 

確かに、事件や事故の背後にある疲弊した医療システムの問題は取り上げられず、事実の裏付けをとらないまま、読者の受けを狙った週刊誌まがいの記事で当事者を断罪するような報道さえあります。

 

さらに、村上先生はこう続けます。

<マナーを守らず、他の患者さんや医療者の事情には配慮しようとしない自らの権利ばかりを主張する患者さんが増えたことも、医師達から力を奪い、自分を犠牲にしてまで奉仕しようとする気持ちを失わせています。医療というのは、『心』が占める範囲が非常に大きい行為だ。どんなにシステムが完全であっても、義務や強制力で医師をしばりつけても、『こんな医療やってられるか』と思っている医師達に治療されては、患者さん達は決して幸せにはなれない。このままでは医師も患者さんもどちらも不幸だ。>

 

まったく、おっしゃる通りでご尤もです。だから、医療は医療従事者だけで成り立たせようという仕組みでは、限界にきているのだと思います。

 

どんなに献身的な医療を続けていても『こんな医療やってられるか』と思っている医師達は、聖職者のような天使のようなスピリットは持てません。かえって、悪魔のように底意地の悪いキャラクターが形成されていくことでしょう。

 

新しい時代を迎えるにあたって、これらの困難を乗り越えていくためには、行政にリードされたり、心無いマスコミの餌食にされたりしないで済む新しい方法が必要です。その解決策はとても簡単です。患者さんと共に新しい医療機関のモデルを創設することです。患者さんは単にお客様扱いされることを望むのであれば、少なくとも世界標準の医療費を負担すべきでしょう。しかし、多額の自己負担をしなくても、納得のいく医療を受けることは可能です。それは、自らが医療機関の経営陣の一員としての意識改革をすればよいだけの話です。それが実行できれば、壊滅的な医療崩壊を未然に防ぐことが可能になるでしょう。

 

 

なお、2019欧州国際医学会研究旅行報告の第14日:3月12日(火)で、私は、すでに機上の人になっているので、学ぶことが多い山口赤十字病院の村上嘉一医師のご意見の続きを取り上げることにします。

行動目的:

聖なる伝統のパリから俗なる現代のパリまでを体験する

 

行動計画:

1)ホテルで朝食

2)ホテルで原稿のまとめ

3)ノートルダム大聖堂見学(03:30pm)

4)ホテルで休憩

5)ムーランルージュへ(08:00pm)

 

実際の活動成果:

1)ホテルで朝食(08:00am)

研修のまとめをしていたら、いつの間にか8時になっていました。

 

 

2)朝食後も部屋で書き物をして過ごしました。

空港からホテルまでの移動で世話になったタクシーの運転手さんに、明日のホテル出立時刻を04:00pmから03:00pmに早めてもらうための連絡をホテルの受付の女性にお願いしてから、外出。

 

 

3)ノートルダム大聖堂見学(英語音声ガイド付き)は、昨日の経験があったため、あまり期待せず、一時間早めに現地に到着。予定の時間と無関係に入場を済ませました。

 

予約者は特別にスムーズに入場できましたが、一般の観光客は長い列を辛抱強く待たなければなりません。よく話題のラーメン店などで行列ができることが東京でもありますが、どんなに有名なラーメンでも私は行列に並ぶことはしないタイプの人間です。

 

しかし、フランス人というかパリの観光客は実に辛抱強く順番を待っています。仲間同士で他の指導に順番を待っている光景は、新宿歌舞伎町のライブに若者たちが群れているのと、あるいは変わりがないのかもしれません。

私のようなせっかちな単独行動派をターゲットにして、こうした予約チケットサービス仲介業務が商売になるのかもしれません。

 

バウチャーにはEnglish(Audio guide/headphone)と記載されているのを改めて確認するにつけて、昨日のガルニエ宮のバウチャーはEnglish(Live guide)との記載を思いだしました。Live guide と記載してあるからには、まぎれもなく生きた人間の英語によるガイドだったはずです。

 

そのガイドに直接会わせてほしいといっても、返答があいまいなのには恐れ入りました。そうこうしているうちに、受付でEnglish Guide:sold out (英語ガイド:売り切れ)との表示が出されるとはいったい何事なのか、と思いだして不愉快な気分が蘇ってきました。

 

大聖堂の中で、英語の音声ガイドはどこにあるのかをフランス語で受付けに尋ねると反対側だとぶっきらぼうな英語で答える、そこで反対側で確認すると、入り口の受付だとフランス語で答える有様。

 

結局は入り口近くのカウンターで5€で日本語のオーディオガイドも貸し出しているのもわかったのだが、この予約仲介業者自体はいったいどう業務を行っていることか。そういえば、音声ガイドを耳に当てている見学者はほとんど見かけません。

 

幸いにフランス語の電子辞書を持参してきたので、あてにならない音声ガイドのことは忘れて、自分の目で勉強することにしました。昨日とは異なり、すんなりと入場できただけ上出来と考えることにしました。

 

それにしても、最近の電子辞書はよくできていて、薄暗い場所でも明るく鮮明に読み取れるようになっています。カトリックについては、幸い馴染みがあるので、展示物の解説やポスターに書いてあることは、幸いにもほとんど理解できました。

 

もっとも、勉強になったのは、聖堂を入って右側を少し行ったところにっ常設されている宝物館です。入場料とは別に5€必要ですが、とても興味深い宝物館で、大聖堂にいるほとんどの時間を、展示されている聖遺物などの観察と解説の読解に充てました。

 

特に圧巻だったのは、歴代の教皇の胸像を細工した、ちょうど市販のアーモンドチョコレートを一回り大きくした瑪瑙(めのう)?です。モロゾフのチョコレートボックスにホワイトチョコレートが詰め合わされているように、というと大げさかもしれませんが、ヨハネ・パウロ二世、ベネディクト16世、そして現教皇のフランシスコ、いずれもその特徴がよくあらわされていました。

 

さすがフランス中世文化の至宝というべき建築物でした。日本では平安時代にあたる1163年に建築が始まり一応の完成をみたのが14世紀初頭、その後何世紀も様々な歴史の背景に翻弄されながら改築が繰り返され今日の姿になった過程の展示はとても興味深いものでした。

 

現在の姿は、とても人間業とは思えない建築技術や高度な芸術性を備えています。この建造物は現在もミサが行われているほか、パイプオルガンの演奏も行われているとのことなので、いつかそれを聞いてみたいものです。

 

今回は、とても2時間程度の予定ではじっくりと見学することはできないと思いました。35分程度の音声解説では結局のところ満足できなかったことでしょう。塔に登ることも地下の祭室の考古学博物館を見学することもなく、大聖堂を後にしましたが、いずれまたの機会の楽しみにすることにしました。

 

 

4)ホテルに戻るまで

パリ滞在も最後のころになって、ようやく地下鉄に慣れてきました。地下鉄の列車の壁に4号線の工事予定が駅ごとに表示されているのを見ました。

工事期間中はバスなどの代替の輸送手段でサポートすると書かれていました。このあたりの情報は、地元の居住者ならともかく、旅行者にとってはとても不自由な状況となります。

 

そう感じる私は特段の地下鉄愛好家というわけではなく、バスその他の交通機関を活用するまでの余裕がなかっただけの話です。慣れない外国での一人旅は、あちこちに想定外の落とし穴があって当然と考えて余裕を持った行動計画を立てておくのが無難でしょう。

 

本日最後のイベントは、ムーラン・ルージュでのショウを楽しむことですが、ホテルの近くのベルギー料理のレストランで軽い食事を済ませました。

 

 

5)ムーラン・ルージュ観劇

事前バウチャー購入によるイベント参加は、これまでもたびたび不都合が生じたので、覚悟しながら現地に向かいました。地図上の直線距離で見ると最寄りのブロンシュ(Brancheとは白い、という意味)駅は近いのですが、安全のため地下鉄を2回乗り換えて現地に到達しました。ムーラン・ルージュ(Moulin Rougeとは赤い風車という意味)はその名の通り、地下鉄の駅から出てすぐ赤いネオンの風車が目に留まりました。

 

「赤い風車」の最寄り駅が「白い」という駅ですからいっぺんに覚えてしまいます。

 

私のe-ticketにはバー・コードが付いているので大きな問題はないことを期待していましたが、ムーラン・ルージュのスタッフは、とても洗練されていて、受付でバーコードを読み取ると、コンシエルジュが私の指定席まで案内をしてくれました。

 

彼はいきなり聞きなれない言葉で話しかけてくるのですが、なんとそれは日本語なのです。すぐに返事をしなかったためか、今度はAre you a Korean or a Japanese?と質問されて、Japaneseだと答えると、「暗くて段差があるので、足元にお気をつけてください」といって、「一つ目」、「二つ目」、「三つ目まで段差に気を付けてください」、「はい、ここがお客様のお席です」というのです。

私は思いがけないことで、「Merci, monsieur! Vouz parlez très bien japonaise.(ありがとう。とても素晴らしい日本語ですね)」と礼を言うと、日本語で「本当にそうだったでしょうか、恐縮です。」とかえって来るではありませんか。

 

私のテーブルは舞台から少し離れ、舞台に向かってやや右側でしたが、とても見やすい良い席でした。同じテーブルには、すでに他の観客が着席していて、飲食しながら市互いに会話を楽しんでいました。08:00pm開場、09:00pm開演でしたが、開演前にも女性シンガーとバンドのグループが演奏を始めていていたようでした。

 

私の向いの席の男性が話しかけてきました。何を言っているのか聞き取れないので、Pardon(パルドン)?とフランス語の発音で尋ねたところ、<ちょうど良いタイミングで到着しましたね>ということを英語で話しかけられていたことに気づきました。

 

私の席は右端で、左隣の年配の男性と、その向かいの同年配の女性も、皆英語で会話を楽しんでいるので、隣の男性に、皆さんはご家族でいらっしゃっているのですか?と尋ねたら、今日初めてだとのことでした。開場から開演までの1時間に満たない間にコミュニティーが誕生しているのは素晴らしい順応力であり、コミュニケーション能力です。  

 

ふと気づくと、私の注文を取りに男性ウェイターが来ていたので白ワインを頼みました。あとでワインをもってきた若い女性ウェイターが、なかなかコルクを抜けないでいたら、私の隣の男性が、<I’m a wine maker. It’s my profession. I’ll do it.>といって、手伝うことを申し出ましたが、彼女にも意地があるらしく、ようやくコルクを抜いたところ、皆で一斉にCongratulationといい、場が盛り上がりました。舞台ではなぜか、Happy Birthday to you! が歌われていたからです。

 

しばらくして、気づいたのが隣の男性は向いの女性に話しかけるときはイタリア語なのです。そしてイタリア語だと思って女性の応答を聴いていると、少し癖があるのです。聞き耳を立てているわけではないのですが、気になっていたところ、彼女はスペイン語で答えていました。

 

これは、私がずいぶん前にローマに行ったときに、ホテルのBarでイタリア人のバーテンダーとスペイン人の夫婦の会話が同じようであったのを思い出しました。まるで東京の人と大阪の人が話しているような感覚なのかもしれません。

 

09:00pmになると本格的なショウが始まりました。舞台が明るくなると、ステージが予想外に前に広がっていて、私たちの席は、ほぼ特等席といってもよい位置を占めていることに気づきました。

 

催し物はフレンチ・カンカンが有名ですが、曲芸なども含め様々なアトラクションが次から次と催されました。音響も照明も舞台もめまぐるしく変化して、観客を虜にしていく手法は圧巻でした。最前列の女性ダンサーは、トップレスなのでわが目を疑ったのですが、決して下品ではなく芸術の域に達していました。

 

日本の宝塚歌劇団もムーラン・ルージュに親しんで目が肥えているパリ市民に受けるのは難しいだろうということが、明らかに伝わってきました。もっとも、宝塚の団員がトップレスで踊ることを期待してるわけではありません。しかし、それ以上にムーラン・ルージュから学び取るべき要素はとても大きいのではないかという感想を持ちました。

 

百聞は一見に如かず!パリの最後の夜のムーラン・ルージュは圧巻でした。

2019年2月27日、日本医師会の釜萢 敏氏(常任理事)が、今季における季節性インフルエンザについて、診断方法や治療薬の選択、“隠れインフルエンザ”への対応など、世間の話題も踏まえた見解を記者会見で発表した。  

 

昨季に続き、今季もインフルエンザは大規模な流行となったが、患者数は2019年第4週(1月21~27日)をピークに収束をみせている。ピーク時の患者数は昨年を上回ったものの、累積の推計受診者数は、昨季の推計全罹患者数を下回る見通しだ。  ワクチンの供給がより円滑に行われた結果とも考えられるが、最も需要が高かった11月の供給量は必ずしも十分でなかったという。ワクチンについては、引き続き対策を講じていく必要があるだろう。

 

 

診断に、必ずしも迅速診断キットは必要でない

 

釜萢氏は、インフルエンザの診断に関して、「迅速診断検査は、必ずしも全例に実施する必要はない」と世間における認識の是正を求めた。

 

検査はあくまでも補助なので、一番大事なのは患者さんの症状をしっかり把握すること。周辺の流行状況や罹患者との接触の有無などを踏まえて、総合的に判断すべき」とコメントした。  

 

迅速診断キットの判定について、最近の傾向としては、急激な発熱などの発症から約6時間以降で検出される場合が多いという。しかし、確実な判定が出るまでの時間については一概に言えないため、最終的には医師の判断となる。  

 

「処方薬は、患者さんの希望にかかわらず、医師がきちんと判断し、同意を得たうえで処方するもの。新たな作用機序を持つバロキサビル(商品名:ゾフルーザ)については、まだ十分な知見が揃っていない。耐性ウイルスの出現など考慮すべき点もあるので、従来の薬の使用も併せて検討すべき」と、新規抗インフルエンザウイルス薬については慎重な姿勢を示した。

 

 

治癒証明書は医師が書かなくてもよい

 

児童生徒などの出席停止期間については、「発症した後5日を経過し、かつ、解熱した後2日(幼児にあっては3日)を経過するまで」と学校保健安全法施行規則によって定められている。

 

医師は、その基準を踏まえたうえで診断し、出席可能となる条件と日数を患者に伝えなければならない。インフルエンザに関しては、治癒証明書のために再度受診させる必要はなく、自治体や学校が作成した証明書に保護者または本人が記入して、学校に提出すれば問題ない。  

インフルエンザに罹患した場合の対応は職場においても同様で、周りに感染を拡大させないことが重要である。

抗インフルエンザ薬の内服によって、症状が出る時間を短縮できるが、症状がなくてもウイルスは排出されるため、感染拡大を防止するには、基準日数を厳守したほうが確実だ。

 

 

“隠れインフルエンザ”から感染が拡大する可能性は低い

 

世間の話題として、特徴的な症状がみられないにもかかわらず、抗原検査をすると陽性判定の“隠れインフルエンザ”に対する不安が強まっている。しかし、こういった症状は流行地域でみられる場合が多く、流行していない地域では少ないという。

 

原因としては、ウイルスと接触することで抗体が作られ、通常より症状が抑えられることなどが考えられる。しかし、患者本人は元気でも、他人にうつしてしまう危険性を理解し、通常のインフルエンザと同様の対策が求められる