今回は自律神経と呼吸の関係について見ていきましょう。

 

 

自律神経の働きの表を見ながら読んでください。

 

自律神経表

 

 

 以前、自律神経のはたらきで「自律神経の要素は無意識にコントロールされているが、

 

意識的にコントロールできる要素もある」と書きました。

 

 

 

それは何でしょうか?

 

 

 

答えは「呼吸数」と「呼吸の深さ」になります。

 

 

 

緊張すると教えられたわけでもないのに、深呼吸しますよね。

 

 

それは深く大きく呼吸することにより、

 

自動的に呼吸数が減り、副交感神経が働きやすくなるのです。

 

 

これを意識的に訓練して、十分に利用することができるようになれば、

 

 

深呼吸によるリラクゼーションを導くことができるようになります

 

 

交感神経を過剰に働かせている現在、ヨガ、瞑想等の言葉が世間を賑わせています。

 

そのどれもが、深く大きく呼吸をすることを重要視しています。

 

 

皆、本能的に「副交感神経を働かせないとまずいな」と感じているのかもしれません。

 

 

 

ちなみに<水氣道>は水圧によって、無意識に呼吸が深くなり

 

過剰な交感神経の働きを、自然に抑えることができるのでおすすめします。

 

 

 

次回、私は幸か不幸か疲労度分類の「反復性過労」から

 

「疲労困憊」まで体験しましたので、

 

そのことを書きたいと思います。

 

 

高円寺南診療所 統合医療部 漢方鍼灸医学科 鍼灸師 坂本光昭

交感神経が過剰に働き続けることによる弊害について

 

 

引き続き理解を深めていきましょう。

 

 

 

今回は、その第四段階である「疲労困憊」(ひろうこんぱい)です。

 

 

疲労度分類のオレンジ色の部分と自律神経の働きの表

 

 

を照らし合わせながらお読みください。

PastedGraphic3自律神経表

 

 

 

 

 

 

  疲労困憊の自律神経状態をグラフでイメージすると

 

 

4疲労困憊

 

 

 

 

 

 ようになります。

 

副交感神経の機能が低下した後、

 

 

交感神経もついに力尽き機能が低下した状態に移行します。

 

 

こうなると脳が完全に余裕を無くし、多くの情報(感覚・判断、運動・行動)、

 

 

を処理できなくなります。

 

 

その結果、疲労回復のために必要な身体の反応が働きにくくなり、

 

 

精神の働きも鈍くなり、あるいは誤った反応に向かいやすくなります。

 

 

具体的には、味覚鈍麻、痛覚鈍麻、疲労感覚鈍麻、

 

 

抑うつ気分、引きこもり行動等が起こります。

 

 

これは、新たな情報を遮断して脳を休ませて守るための緊急避難

 

 

であると思われます。

 

 

 

次回は自律神経と呼吸の関係をご説明させていただきたいと思います。

今回は交感神経が働き続けることによる弊害の

 

第三段階である「蓄積疲労」を見ていきましょう。

 

 

疲労度分類のオレンジ色の部分と自律神経の働きの表を見ながら読んでください。

 

(表をクリックで拡大、はっきりと表示されます、ブラウザの戻るボタンで戻ってください) 

Pasted Graphic

 

Pasted Graphic 1

 

蓄積疲労の自律神経状態をグラフでイメージすると

 3蓄積疲労

ようになります。

 

 

自律神経は共に疲弊しますが、

 

副交感神経の方がより顕著に疲労して働きにくくなります。

 

その結果、交感神経が相対的に優位な状態になります。

 

 

 

脳に余裕がなくなるため新たな情報を処理することが困難になります。

 

その結果、根気・興味欠如等がおきます。

 

 

 

また、喫煙の増加や酒量の増加等、身体に悪いこととは気づいていても、

 

制御できず、悪癖を繰り返すことがあります。

 

脳の疲労で新しい行動をとることができなくなり、

 

慣れ親しんだ行動をとりたくなるからです。

 

 

交感神経の働きが優位になるので、消化器の働きが抑制されます。

 

それにより食欲不振になります。

 

 

 

次回は、疲労困憊について解説していきます。

 

 

高円寺南診療所 統合医療部 漢方鍼灸医学科 鍼灸師 坂本光昭

今回は交感神経が働き続けることによる弊害の第二段階である「持続性疲労」を見ていきましょう。

 

疲労度分類のオレンジ色の部分と自律神経の働きの表を見ながら読んでください。

(表をクリックで拡大、はっきりと表示されます、ブラウザの戻るボタンで戻ってください)

疲労度分類2

自律神経のはたらき

自律神経表

交感神経が働くと倦怠感、痛み、痒みの感覚が抑制されます。

 

(表をクリックで拡大、はっきりと表示されます、ブラウザの戻るボタンで戻ってください)

 

 

持続性疲労の自律神経状態をグラフでイメージすると

 

2持続性疲労

ようになります。

(表をクリックで拡大、はっきりと表示されます、ブラウザの戻るボタンで戻ってください)

 

交感神経の緊張が緩和しないため、その交感神経の緊張に対抗しようとして副交感神経の緊張を高めることによって自律神経系全体のバランスを取り戻そうとします。

 

交感神経をアクセル、副交感神経をブレーキだとすると両方同時に踏み込んだ状態であるといえます。

 

この状態では、脳の過活動により熟眠できません。

 

イライラや不安を感じやすくなり、過食をしやすくなります。

 

それは消化器の働きを活発にすることにより、副交感神経の機能を上げてほっとしたいからです。

 

このような経験をしてしまうと、 脳の情報処理の原則である「快・不快(痛み)の原則」によりなかなか止めることができなくなります。

 

他にほっとできるものを見つけ出すことが大切になります。

 

次回は、蓄積疲労について解説していきます。

 

 

高円寺南診療所 統合医療部 漢方鍼灸医学科 鍼灸師 坂本光昭

今回は交感神経が働き続けることによる弊害の第一段階である

 

「反復性過労」を見ていきましょう。

 

疲労度分類のオレンジ色の部分と自律神経の働きの表を見ながら読んでください。

 

 

(表をクリックで拡大、はっきりと表示されます、ブラウザの戻るボタンで戻ってください)

疲労度分類1 

 

自律神経表

 

交感神経が働くと倦怠感、痛み、痒みの感覚が抑制されます。

 

 

 

反復性過労の自律神経状態をグラフでイメージすると下の図のようになります。

 

1反復性疲労

(表をクリックで拡大、ブラウザの戻るボタンで戻ってください)

 

 

副交感神経が働くべき時にも交感神経が優位に働きます。

 

 

交感神経が働くと倦怠感、痛み、痒みの感覚が抑制されるので、

 

疲労に気付きにくく、睡眠時間が短くても活発に活動できます。

 

 

心も充実し、爽快感があったりします。

 

 

一見良いことのように思われるかもしれません。

 

 

しかし、副交感神経のはたらきが弱く身体が休まらないので、

 

少しつ疲労が蓄積していきます。

 

 

この状態が続くと「持続性疲労」へと身体の状態が進んでいきます。

 

 

次回は「持続性疲労」の解説をしていきます。

  

 

高円寺南診療所 統合医療部 漢方鍼灸医学科 鍼灸師 坂本光昭

 

今日は、脳の情報処理の3つの原則をお伝えします。

 

疲労度分類を理解する上でお役立てください。

 

脳の情報処理は3つの原則で成り立っています。

それは、

1.空白の原則

2.焦点化の原則

3.快・不快(痛み)の原則

です。

 

それぞれを詳しく見ていきましょう。

 

1.空白の原則

脳は物事が分からない状態を嫌います。

その答えが埋まるまで無意識に疑問を埋めようとします。

 

2.焦点化の原則

脳は2つ以上のことを捉えることは出来ません。

見たいものしか捉えられません。

 

3.快・不快(痛み)の原則

脳は「快」につながるような思考や行動をとるときと、

「不快(痛み)」を避けようとする行動をとるときに最大限に働きます。

 

つまり、人は見たいもの、信じたいもの、

それだけしか見えなくなるということです。

 

よく分からない人は、次の実験をしてみてください。

1.深呼吸を3回してみましょう。

2.目を閉じて頭の中で「赤いものはないかな」と3回唱えてください。

3.のんびり散歩をしてみてください。

 

いつもと同じ風景なのに赤いものが目につきませんか?

これは「赤いもの」を無意識に探してしまい (空白の原則)、

焦点が合うからです (焦点化の原則)。

 

いわば、脳に「空の箱」ができて(空白の原則)、

それに見合う情報がその箱に入る(焦点化の原則)というイメージです。

 

第1印象が大切なのもこのことからわかります。

「良い人そうだな」という箱を相手の脳に作ることができないと、

良い印象を持ってもらえなくなるのです。

 

3.の快・不快(痛み)の原則については、

疲労度分類表(高円寺南診療所版)

を説明させていただくときに詳しくお話しします。

 

参考文献:「NLPの基本が分かる本」 山崎啓支(やまざき ひろし)著書

 

次回は疲労度分類表を活用しながら、

交感神経が働き続けることによる弊害を見ていくことにします。

  

高円寺南診療所 統合医療部 漢方鍼灸医学科 鍼灸師 坂本光昭

 

M.Yさんより

「肩こりや腰痛の症状を自分で軽減できれば良いと思うので、少しずつ試していって

なるべく長く続けられればな-と思います。」

 

Sさんより「ストレッチを教えて頂いても時がたつとやらなくなってしまう事が多かっ

た。今回、概念を理解できたので続けられそうです。脱・肩こり」

という感想をいただきました。

 

習慣になるまで大変だと思いますが、やれば結果が出ますので続けてくださいね。

分からないことがあったらぜひお尋ね下さい。

 

それでは、ストレッチ教室参加者募集です。

 

 

対象  

 

1.水氣道に参加されている方か高円寺南診療所で鍼灸治療を受けたことがある方

           

2.腰部に軽い痛みのある方

     

3.肩こりがつらいと感じる方

  

 

 

日時  

 

92016618(土曜日) 午後1時    

         

102016年7月9日(土曜日)  午後1

         

112016716日(土曜日)  午後1

  

 

時間    30

       

       

定員    4人

             

         

参加費 2,000

       

       

 

場所      高円寺南診療所 リハ室

        

 参加希望は野口まで

  

動きやすい服装でおいで下さい。

今回から疲労度分類表を使って交感神経が働き続ける弊害を見ていきましょう。

 

その前に正常に自律神経が働くことはどういうことか解説していきます。

 

 

正常な自律神経の働きとはどういうことでしょうか?

交感神経が主に日中働き、副交感神経が主に夜間働くこと。

つまり、活動(交感神経)と休息(副交感神経)のバランスがよいことが正常といえます。

 

昼は交感神経優位、グラフでイメージすると

1

このような感じになります。

 

夜間は副交感神経優位、グラフでイメージすると

2

このような感じになります。

 

自律神経は生活リズムが一定の時、きちんと働くことができます。

つまり、就寝、起床 時間、食事の時間などが毎日同じであることが望ましいです。

 

現在社会は科学技術の発達により昼夜の区別がなくなっています。

そのため1日中交感神経が過剰に働かされ、

また夜間に副交感神経が機能し難い状況になっています。

それにより、軽い躁状態になり疲労を蓄積させ、また疲労を感じにくくなっています。

 

次回は疲労度分類表を理解する上で大切な「脳の情報処理の3原則」のお話をします。

 

(鍼灸)自律神経のはたらきとコントロール方法

・自律神経は循環器、消化器、呼吸器などの活動を調整するために24時間

休まずに働き続け私たちの命を支えています。

 

・自律神経には2種類あります。

体の活動時や昼間に活発になる交感神経

安静時や夜に活発になる副交感神経です。

自律神経――・交感神経――――身体の活動時、昼間に活発になる。

                  ・副交感神経―――安静時、夜間に活発になる。

 

・脳の視床下部という部位で無意識にコントロールされています。

 

 

<交感神経優位>

作用部位

要素

<副交感神経優位>

収縮⇒血圧↑

血管

拡張⇒血圧⤵

増加↑

心拍数

減少⤵

増加↑

呼吸数

少なくなる⤵

抑制⤵

消化器の動き

活発になる↑

分泌抑制⤵

消化液

分泌亢進↑

拡張→

気管支

収縮←

抑制⤵

排泄

促される↑

拡大→

瞳孔

収縮←

 

 

交感神経が働くと倦怠感、痛み、痒みの感覚が抑制されます。

仕事中は疲れをあまり感じないのは、交感神経が優位だからです。

帰宅後に身体が重たく感じたりするのは、副交感神経優位になるからです。

 

自律神経は無意識にコントロールされますが、

なかには意識的にコントロールできる要素があります。

それは何でしょうか?

答えは表の中にあります。

来週までに、よく読んで探しておいてくださいね。

 

現代社会は交感神経が優位になりやすい状況になっています。

交感神経が働き続ける弊害を「疲労度分類」を使って説明していきます。

どのようにしたら疲労をため込まないで済むのか、

私たちの取り組みを通してご説明いたします。

 

高円寺南診療所 統合医療部 漢方鍼灸医学科 鍼灸師 坂本光昭

ストレッチ教室感想とストレッチ教室参加者募集

 

 

ペンネーム camさんより

 

「実際にこの短時間のストレッチだけで体がほぐれた。

 

◯をのばすの理屈を応用できたら良いなと思う」

 

 

ペンネーム M.Sさんより 

 

「 日々続けることが大事だと思いました。」

 

 

という感想をいただきました。

 

 

◯◯はこのストレッチを理解するキーワードです。

 

 

このキーワードを理解すると、

 

ストレッチの世界が広がりますので、参加してみてください。

 

 

 

対象

 

1.水氣道に参加されている方

 

もしくは、高円寺南診療所で鍼灸治療を受けたことがある方            

 

 

 2.腰部に軽い痛みのある方

 

 

3.肩こりがつらいと感じる方

 

 

日時   

 

第8回  201664(土曜日) 午後1時

 

第9回  2016618(土曜日) 午後1時      

 

 

時間    30

 

 

定員    4人

 

 

参加費 2,000

 

 

場所      高円寺南診療所 リハ室

 

 

参加希望は野口まで

 

動きやすい服装でおいで下さい。