ドクトル飯嶋の「認定痛風医試験」受験顛末記 (その3)

 

 

<前号から、すでに一週間たっているので要約します。>

 

受験票発送消印(6月13日)、受験票到着(6月14日)、

 

「認定痛風医試験」(6月18日) したがって、受験勉強は正味3日のみ。

 

受験会場の在室者は4名:試験官2名(医学部教授)

 

事務局員1名、受験生1名(高円寺南診療所 飯嶋正広)

 

受験者はドクトル飯嶋ただ一人・・・

 

 

 

試験結果通知が届くまでの正味5日間は、

 

試験準備の3日よりも入念に試験問題を検討しました。

 

受験した試験問題をもとに最新の論文を読めば読むほど、

 

医学の進歩のすさまじさを実感した次第です。

 

第一線の多くの臨床医が参考にする最新のガイドライン

 

「高尿酸血症・痛風の治療ガイドライン」(第2版)2010年改訂

 

の記述すらすでに古いものになっているくらいだったからです。

 

 

これでは不合格の公算が高い、良くても合否スレスレ、と見込んでいました。

 

ただし、試験問題を詳細に検討する過程で、不適切問題を発見しました。

 

そのあと、試験結果通知消印(6月22日)の合格通知到着(6月23日)

 

結果的には「合格」でしたが、正解数は60問中39(65%)に過ぎませんでした。

 

 

ここではじめて判明したのは、

 

「認定痛風医試験」の合格ラインは65%以下であるということです。

 

専門医試験の合否ボーダーが60%というのは普通なので、

 

ギリギリのセーフ。

 

正解が2/3にも満たなかったのですから決して名誉なことではありません。

 

まさに冷や汗もの。

 

胸を張って「合格しました」なんて言えません。

 

 

しかし、毎週、懺悔録を綴っているMr.NoGucciを見習って、

 

私も正直にご報告することにいたしました。

今月のテーマ<痛風・高尿酸血症>

 

 

「高尿酸血症・痛風の診断」

 

 

Q1.そもそも尿酸とは?

 

A1.尿酸はプリン塩基(アデニン、グアニン)をはじめとするプリン分解の最終産物です。

 

 

Q2.高尿酸血症の原因は?

 

A2.尿酸の産生過剰、尿酸排泄の低下またはその両方の合併により生じます。

 

尿酸の産生過剰の原因は、食事からのプリンの過剰摂取や、

 

内因性のプリン産生増加、プリンヌクレオチドの分解亢進などにより起こります。

 

 

 

高尿酸血症・痛風の診断の実際:

 

1)高尿酸血症は血清尿酸値が7.0mg/dl以上をいいます。

 

 

2)高尿酸血症が急性痛風関節炎、痛風結節、腎障害、尿路結石

 

の原因になることは以前から知られていました。

 

 

3)近年、高尿酸血症が動脈硬化性疾患の危険因子でもあることが明らかになりつつあります。

 

 

4)高尿酸血症は、原因によって

 

「尿酸産生過剰型」、「尿酸排泄低下型」、「混合型」に大別され、

 

そのタイプ別に適した治療を行います。

 

 

5)痛風の診断では、単純エックス線(レントゲン)検査は、

 

他の類似の疾患との鑑別に有用です。

 

高円寺南診療所では、痛風の診断に積極的に超音波検査を活用し、

 

パワードップラー法による異常血流を検知し、

 

関節炎の拡がりと炎症の程度などを併せて評価し診断に役立てています

 

 

6)超音波検査は苦痛を伴わず、被爆の恐れもないので、

 

必要な時間をかけて、患者さんとコミュニケーションを図りながら、

 

丁寧に観察できるので実際上のメリットが大きいです。

 

骨病変の評価においてがレントゲン検査より優れ、

 

また軟骨表面の尿酸塩結晶の検証に有用であることが示されています。

医学の進歩は日進月歩。

 

 

だから、それを受けて臨床栄養学(食事療法)もチョクチョク変わるのです。

 

 

2007年初版から10年足らずで4回目の改訂作業。

 

 

本は売れないと、改訂できません。

 

改訂できないと、内容が古くなって価値が下がります。

 

 

価値が下がると、売れません。

 

⇒悪循環のパターンに陥らぬための努力は半端ではありません。

 

 

 

今回、ドクトル飯嶋が依頼され、

 

相談を受けた担当部分のメールをご紹介いたします。

 

 

 

9章 腎・尿路疾患(腎臓病の食事交換表が新しくなったため、それに対応)

 

 

13章 がん 13章の3節(13‐3 ターミナルケア 追加)

 

 

18章 摂食障害 (タイトルは 摂食障害 となっていますがその中に身体障害・

 

知的障害も入っているのでガイドラインにあるように 

 

神経・精神系疾患 としてはいかがでしょうか?

 

 

21章 免疫アレルギー疾患(新規章)臨床栄養に関することを書いていただければと存じます。

 

 

9月ごろまでに頂ければと存じます。

 

お忙しいこととは存じますが、どうぞよろしくお願い申し上げます。

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

 

本日は、腎臓病の食事交換表(第8版)についての話題です。

 

 

第8回目の改訂の背景には、慢性腎臓病(CKD)と呼ばれる概念が台頭したからです。

 

CKDとは,慢性糸球体腎炎や糖尿病性腎症,腎硬化症,多発性嚢胞腎など,

 

すべての慢性の腎臓疾患を包含させて表現した呼び名です。

 

CKDに対して,現代の医学ではいまだ根治的治療法がないことが多いです。

 

CKDが進行して腎機能低下が顕著になるほど,

 

食事療法の占める役割と効果が大きくなります。

 

この意味から,腎臓病治療での食事療法の価値は変わりません。  

 

日本腎臓学会から,CKDの概念に合わせて

 

「慢性腎臓病に対する食事療法基準2007年版」が発表されました。

 

また近年,腎臓病のための治療用特殊食品が新しく多数開発されたことにともない,

 

今回の改訂でもこれら特殊食品を見直されています。

 

透析食では,血管石灰化の防止の観点より,

 

リン摂取制限がますます重要視されています。

 

リン摂取量はたんぱく質摂取量と相関するため、

 

たんぱく質の摂取過剰は避けるべきであることから、

 

今回の改訂では,健常人に対する

 

たんぱく質摂取推奨量を超えるようなたんぱく質70gの項目が削除されました。

 

 今回の改訂は,この食品交換表は,

 

栄養学的にほぼ等しい栄養価(たとえば,たんぱく質3gを含む食品を1単位とする)

 

の食品を相互に交換することによって,食事の変化と楽しみを与え,

 

それによって同等な治療効果を期待することを目的としたものです。これは食品成分表と大きく異なるところです。

 

利用にあたっては誤解や誤った方法で使用されないように指導する必要があります。

 

 

「慢性腎臓病に対する食事療法基準2014」(日本腎臓学会編),

 

「日本人の食事摂取基準2015」(厚生労働省)に準拠して内容を一部訂生。

今月のテーマ<痛風・高尿酸血症>

 

 

「高尿酸血症・痛風の最近のトレンド」

 

1)高尿酸血症は、本邦の30歳以降の成人男性では推定30%で、

 

30~60歳台のすべての年齢層の男性で現在も増加傾向にあります。

 

 

その背景として摂取カロリーが減少しているにもかかわらず、

 

肥満者の割合が増加していることが挙げられます。

 

 

その理由は、1日当たりの歩数の減少をはじめとする

 

運動不足による体脂肪率の増加が考えられています。

 

 

肥満および運動不足による体脂肪率の増加をはじめとする

 

メタボリック・シンドロームも、

 

血清尿酸値の上昇に結び付く可能性を示しています。

 

 

 

2)血清尿酸値は慢性腎臓病の発症や進展に関係します。

 

なお一般集団において高尿酸血症は腎不全の危険因子です。

 

痛風は、本邦の30歳以降の成人男性では推定1%超です。

 

 

 

3)肉類・砂糖入りソフトドリンク・果糖の摂取量が多い集団、

 

BMI(体格係数)の高い集団は痛風になりやすいです。

 

これに対してコーヒー摂取量が多い、ランニング距離が長い、

 

適切な運動を日常的に行う集団は痛風になりにくいです。

 

 

 

4)痛風・高尿酸血症の合併症には尿路結石があります。

 

尿酸結石が主ですが、その危険因子は、尿量低下、

 

高尿酸尿症(尿中に排泄される尿酸の濃度が高い状態)、

 

酸性尿の3つが重要です。

 

したがって、1日2リットル以上の尿量の確保、

 

尿中の尿酸排泄を高めない治療方法の選択、

 

尿のアルカリ化が尿酸結石の予防に有効です。

 

 

 

5)血清尿酸値は単独で将来に高血圧を発症にかかわりがあります。

 

また、脳卒中の初発ならびに再発リスク、

 

心不全による予後ならびに再入院の予測子になる可能性が指摘されています。

高円寺南診療所は、日常診療において、様々な「痛み」に取り組んできました。

 

 

先月「痛風」認定医試験を受験して一段落しましたが、

 

今月は「頭痛」専門医の研修プログラムに取り組んでいます。

 

 

外来診療において、「頭痛」は最も多い症状です。

 

そのほとんどが、筋緊張性頭痛や片頭痛などの一次性頭痛と呼ばれるものですが、

 

他の慢性疼痛と同様に、長期化した頭痛(慢性頭痛)は大きな問題になっています。

 

 

ところで、巷には神経内科や脳神経外科の看板は珍しくないのに、

 

なぜ今頃になって「頭痛」専門医を養成しなくてはならないのでしょうか。

 

 

その理由をいくつか挙げることができます。

 

第一に、「頭痛」はもっともありふれた症状なので、患者数が多いため。

 

 

第二に、「頭痛」があっても、どこで診てもらったら良いかわからないために

 

受診しない方が少なくないため。

 

 

第三に、たとえば脳神経外科等を受診しても頭部のCTに異常がなく、

 

納得のいく説明や治療を受けることができなかった経験があるため。

 

 

第四に、鎮痛剤などの市販薬による薬物乱用頭痛に陥っている例が少なくないため。

 

 

第五に、頭部CT(コンピューター断層撮影法)装置がなければ

 

「頭痛」外来はできないと考える

 

医師(かつてのドクトル飯嶋も!)や患者が圧倒的に多いため。

 

 

特に最後(第五)は大問題だとおもわれます。

 

なぜならば、頭痛は主観的な症状であり、

 

圧倒的多数の頭痛の症例は画像検査では原因が発見できないからです。

 

 

しかも、国際頭痛学会の考え方によれば画像診断が必要な場合は

 

CTではなくMRI(核磁気共鳴画像法)や

 

MRA(磁気共鳴血管造影)の優先が推奨されています。

 

 

ですから、CTの設備の有無ということは、

 

頭痛診療において決定的な前提条件でないことがわかります。

 

 

またMRIやMRA検査を実施できる医療機関は限られています。

 

 

 

そこで、さっそく昨日の日曜日(7月10日)、

 

盛岡で開催の日本頭痛学会主催のマスター・スクールに出席してきました。

 

広いホールは所狭しと、受講者のドクターがぎっしりと机を並べておりました。

 

 

 

プログラム委員長の寺山靖夫先生(岩手医大神経内科・老年科)のご挨拶文が、

 

この研修会の趣旨を端的に説明しています。

 

 

主観的な訴えである「頭痛」を科学的に具現化し標準化することにより、

 

・・・略・・・

 

それをきっかけとして「頭痛」に対する社会の認識が深まり、

 

頭痛に係わる医師、医療関係者、研究者が増えてきました。

 

本会の目的は、ともに頭痛を科学し、

 

国際レベルの診療と研究が行える専門医を育成することにあります。」

 

 

この研修プログラムが良くできているのは、単に講習会に出席するだけでなく、

 

研修後の7月下旬にテスト問題が出題されそれを受験するようになっていることです。

 

そして、それに合格しないと『頭痛専門医』受験資格が得られません。

 

 

頭痛専門医の資格の有無よりも、

 

頭痛外来を高水準で診療するための目安が得られるということは、

 

日常診療において大きな意味があると思います。

今月のテーマ<痛風・高尿酸血症>

 

「痛風診療の意義」

 

痛風は日本では明治以降に初めて報告された病気です。

 

 

痛風の原因は高尿酸血症であり、これは他の生活習慣病と同様に、

 

飽食の時代とともに患者数が増えています。

 

 

症状が多彩であるため、

 

出現する症状によって患者さんが整形外科(急性関節炎など)、

 

泌尿器科(尿路結石など)、皮膚科・外科(痛風結節など)、

 

内科(メタボリックシンドローム合併例など)など

 

異なる診療科を受診することが多いようです。

 

 

 

その場合、診療科により治療のポイントに違いが生じやすく、

 

また一般医と痛風専門医(主としてリウマチ内科専門医や糖尿病専門医など)で

 

診療内容が大きく異なることも問題点の一つとして指摘されています。

 

 

 

生活習慣病対策の基本は、生活習慣の是正、

 

まずは生活リズムの乱れを正し、そのうえで食事療法、運動療法

 

さらに、最近では心身医学療法(認知行動療法を含む)を活用することがトレンドです。

 

とくに痛風発症とストレスは深い関係がありますが、

 

一般医のみならず痛風専門医を自負するドクターのほとんどは馴染みが薄いせいか、

 

不得手としていることが多く十分に活用されていないどころか研究自体が未開発です。

 

 

 

高円寺南診療所は、多くの場合

 

『高尿酸血症・痛風の治療ガイドライン<第2版>』

 

(日本痛風・核酸代謝学会ガイドライン改訂委員会、2010)

 

に準拠していますが、独自に補強した方法を用いています。

 

 

開設以来、食事療法(管理栄養士による外来栄養指導)の他、

 

運動療法(水氣道)、心身医学療法(臨床心理士による認知行動療法)などを統合し、

 

豊富な経験を集積し、本格的な痛風診療を実践し続けています

交感神経が過剰に働き続けることによる弊害について

 

 

引き続き理解を深めていきましょう。

 

 

 

今回は、その第四段階である「疲労困憊」(ひろうこんぱい)です。

 

 

疲労度分類のオレンジ色の部分と自律神経の働きの表

 

 

を照らし合わせながらお読みください。

PastedGraphic3自律神経表

 

 

 

 

 

 

  疲労困憊の自律神経状態をグラフでイメージすると

 

 

4疲労困憊

 

 

 

 

 

 ようになります。

 

副交感神経の機能が低下した後、

 

 

交感神経もついに力尽き機能が低下した状態に移行します。

 

 

こうなると脳が完全に余裕を無くし、多くの情報(感覚・判断、運動・行動)、

 

 

を処理できなくなります。

 

 

その結果、疲労回復のために必要な身体の反応が働きにくくなり、

 

 

精神の働きも鈍くなり、あるいは誤った反応に向かいやすくなります。

 

 

具体的には、味覚鈍麻、痛覚鈍麻、疲労感覚鈍麻、

 

 

抑うつ気分、引きこもり行動等が起こります。

 

 

これは、新たな情報を遮断して脳を休ませて守るための緊急避難

 

 

であると思われます。

 

 

 

次回は自律神経と呼吸の関係をご説明させていただきたいと思います。

今月のテーマ<腎臓の特定内科診療>

 

「急速進行性糸球体腎炎」②

 

 

症例:60台男性。「カゼ」との自己診断とともに、

 

「風邪薬が欲しい」とおっしゃった方<続き>

 

 

超音波検査では腎臓の萎縮などの異常は認めませんでした。

 

その旨をご本人に告げると

 

「異常がないのに、検査代を取るのか。納得がいかない。」

 

とおっしゃいました。

 

 

腎臓の萎縮は原発性糸球体腎炎による慢性腎不全で認めることが多いため、

 

この症例は急性腎不全であると判断し、

 

「紹介先の病院で精密検査が必要です。」

 

と申し上げたら、急にトーン・ダウンされて、

 

「ここで検査できないのか」とお尋ねになるので、

 

「残念ながら、できません。」とお答えしました。

 

 

以上より、この症例は、

 

たしかにカゼなどの先行感染症後に生じた腎障害であると推定しました。

 

臨床的には急速進行性腎炎症候群に一致します。

 

 

そこで、病理組織学検査が必要であるため、某大学の腎臓内科に紹介し、

 

精密検査を受けていただきました。

 

 

その結果、病理所見では、「半月体形成性糸球体腎炎および血管炎を認めます」

 

病理診断は「顕微鏡的多発血管炎」であり、

 

飯嶋先生のご指摘の通り、

 

急速進行性腎炎症候群の臨床診断に一致する所見でした、

 

とのお返事をいただきました。

 

 

 

患者さんからのご報告:

 

「大学病院の若い生意気な医者から、

 

『腎臓ばかりでなく、肺や胃腸の出血、

 

多発神経炎などの多臓器が障害を受けて危ない状況になるところでしたよ!』と脅かされた」

 

といってお怒りでした。

 

しかし、「カゼは万病の元。なるほどなあ」との独り言が印象的でした。

 

口は悪いが何となく憎めない方でした。

今日は前回挙げたAさんの『自動思考(頭の中にパッと浮かぶ考え)』から、

 

よくあるパターン1)~ 3)をお話しします。

 

 

例)Aさんは職場の会議のプレゼンの時に、

 

「資料の数値に間違いがある」と指摘されました。

 

 

Aさんが即座に思ったこと=『自動思考』は…

 

1)これでプレゼンは台無しだ。

 

2)上司の評価も下がり、もう昇進はなくなった。

 

3)自分は肝心な時にいつもミスばかりしている。

 

みんなにダメな人間と思われている。

 

 

 

 1)「全か無か思考」:

 

物事を白か黒か、0点か100点か、善か悪か、

 

と両極端に考えやすい傾向のことです。

 

完全・完璧を求めやすいです。

 

 

Aさんは少しのミスから「プレゼンは完全な失敗」と考えています。 

 

このような考え方ですと、柔軟な捉え方、解決策が思い浮かべにくくなります。

 

 

2)「論理の飛躍」:

 

根拠もないのに悲観的な結論を出してしまう傾向のことです。

 

 

 Aさんははっきりした根拠もなく、状況も確定していないのに、

 

不安を先取りしてしまう傾向があります。

 

その結果、事態は確実に悪くなると決めつけてしまいます。

 

そうすると、気持ちも落ち込みやすくなります。

 

 

 

3)「一般化のし過ぎ」(過度な一般化):

 

たった一つの良くない出来事があると、

 

「いつも」「必ず」「何もかも」「みんなが」と一般化してしまう傾向のことです。

 

Aさんは一回のミスから「肝心な時にいつも」と、

 

また、たった一人からの指摘を「みんなが私に否定的」と解釈を広げ過ぎています。

 

すると、ミスした体験ばかりが

 

量的・質的に強調され、印象づいてしまいます。

 

 

 

みなさんの中で「あるある」はありましたか。

 

もし、あてはまるものがあったとしても心配しないでくださいね。 

 

認知のクセは誰にでもあるもの。  

 

工夫してより生きやすくなるきっかけにしていただければよいのではと。

 

次回は残りのよくあるパターン④~⑤についてお話しします。

 

 

臨床心理士 宮仕 聖子

 

ドクトル飯嶋の「認定痛風医試験」受験顛末記 (その2)

 

 

<前号から、すでに一週間たっているので要約します。>

 

「認定痛風医試験」(6月18日受験) 受験会場は慈恵医大の狭い会議室。

 

在室者4名:試験官2名(帝京大学藤森教授、慈恵医大細谷名誉教授)、

 

事務局員1名、受験生1名(高円寺南診療所 飯嶋正広)

 

つまり、受験者はドクトル飯嶋ただ一人

 

試験時間は1時間、合格基準点:不明

 

試験終了後早々に新宿のハイジアに向い、「水氣道」の稽古を楽しみました。

 

 

 

<この試験制度が発足して今年度で第3回目・・・すべてがはじめて>

 

ドクトル飯嶋は、受験資格が得られてはじめての受験

 

「試験問題が持ち帰り可」であるということも試験直後に初めて知りました

 

不合格であった場合、次回の受験の参考になるので有難い話ではあります。

 

しかし、大学の医局員などであれば、事前に過去問にアクセスし対策が講じられたはず。

 

 

これまで様々な専門医資格試験を経験してきましたが、

 

開業医は、受験情報に疎いので、

 

どうしてもハンディキャップが大きくなります。

 

 

 

<わざわざ受験して合格しなくても、認定痛風医になれる!>

 

それでは、認定痛風医になるには、

 

試験を受けて合格しなければならないのでしょうか。

 

 

そうではないことは、試験直前になってはじめて知りました

 

 

試験実施の直前に、試験委員長の藤森教授から

 

直接ご説明を受け、文書をいただきました。

 

TVのCMの科白のように「早く言ってよ~」

 

受験生がドクトル飯嶋だけだった理由が、

 

すこしだけ見えてきた瞬間でした。

 

 

(第8条)本学会認定痛風医の資格

 

第4項 以下のいずれかの要件を満たすこと。

 

1)最近の10年間に痛風・高尿酸血症に関する学会発表、

 

又は論文発表が3編以上あり、少なくとも1編は筆頭者であること。

 

 

2)認定痛風医試験に合格した者。

 

 

ドクトル飯嶋は、論文発表(共著)1回のみなので、

 

学会発表を2回こなさなければ1)の条件を満たせません。

 

学会は年1回ですから、最低2年以上を要することになります。 

 

 

 

それでは、この試験の受験はドクトル飯嶋にどんなメリットがあるのでしょうか。

 

 

メリットその1:

 

合否に係らず、勉強した分だけ、

 

痛風や高尿酸血症をはじめプリン体・核酸代謝について、

 

最新の高度な知識を身に着けることができる。

 

 

メリットその2:

 

痛風・核酸代謝学会が認定医に求めている専門知識や

 

その水準を知ることができる。

 

 

メリットその3:

 

正味1時間の試験に合格すれば、

 

2年以上の申請準備期間を省くことができる。

 

 

メリットその4:

 

開業医の生涯学習のプロセスを、

 

高円寺南診療所のHPで報告できる。