非結核性抗酸菌症

非結核性抗酸菌症(NTM)とは、結核菌以外の培養可能な抗酸菌の総称です。

 

NTMの種類は多数に及びますが、ヒトに病原性が報告されているものだけで40種類を越えます。これらの菌による感染症がNTM症です。そして、それらの大部分が肺の慢性疾患である肺NTM症です。

 

近年、肺NTM症は世界的に増加しているようですが、結核のような正確な統計がありません。わが国では、2014年の疫学調査によると、肺NTM症の罹患率は10万対14.7と、結核を凌駕する勢いで増加しています。この疾患は難治で長期管理が必要なため、外来患者数は増加の一途を辿っています。

 

 日本結核病学会と日本呼吸器学会が合同で2008年に診断指針(合同診断指針)を、2012年に化学療法の見解改訂版(合同化学療法見解)を発表しています。また、2015年には日本結核病学会の編集で内外のガイドラインのまとめを中心として、標準的診療を網羅した非結核性抗酸菌診療マニュアル(診療マニュアル)が刊行されました。

 

非結核性好酸菌症とは、NTMによる慢性の肉芽腫性感染症です。

 

我が国の肺NTM症の約88%がMAC、約4.3%がM.kansasii、約3.3%M.abscessusが占めています。臨床経過、画像、組織像などは、いずれも基本的に結核と同じで、原因菌を同定しない限り鑑別できません。MACによる非結核性好酸菌症を肺MAC症と呼びます。

 

肺MAC症の確定診断後は、以下の判断材料より総合的に判断します。

・年齢:比較的若年者は早期治療が望ましい

・自覚症状:気になる自覚症状があれば治療する

・画像所見:空洞や広範囲な病変および悪化傾向、手術の可能性があれば治療する

・基礎疾患、予後:癌などの終末期に無理な治療はしない

・患者の希望・理解度:治療のためには理解が必要

 

診断後すぐに治療すべき症例(可能であれば手術も検討)

・線維空洞型の症例

・結節・気管支拡張型(NB型)でも早期治療開始すべき症例
 血痰・喀血がある症例、塗抹排菌量が多く気管支拡張病変が高度な症例、
 病変の範囲が一側肺の1/3を超える症例

 

肺MAC症は、特に基礎疾患のない50代以降の女性に多いです。主訴は慢性的な咳や痰です。肺結核との鑑別が最重要ですが、肺結核が否定されれば、特に急ぐ必要はありません。

しかし、肺MAC症の多くを占めるのがNB型で、この型の経過・予後は症例ごとに大きく異なります。多くの場合は化学療法がある程度奏功しますが、治療をやめると再び悪化するエピソードを繰り返しながら5~10年のスケールでゆっくりと進行する比較的良好な経過をとります。なかには無治療でもほとんど進行せずに10~20年を経過する例もある一方で、最大限の治療をしても4~5年のうちに病変が進行し不幸な転帰をとる例もあります。

 

治療の有無にかかわらず生活指導が大切です。十分な食事と睡眠をとり、痩せすぎないようにします。それが再感染防止策にも繋がります。引っ越し、看病、孫の世話、旅行などの際に悪化しやすいことを知っておくことが必要です。風呂場を清潔に保ち十分に乾燥させることと、土埃からの感染が推定されているので、どうしても土埃を吸う場合はマスクを着用することも必要です。

取材報道<NHK特設サイト 新型コロナウイルス>から学ぶ5症例の研究

 

症例が増え7症例目に入ります。

 

新型コロナウイルスに感染したとき、どんな事態に直面するのか。感染した人や家族の話を通して、その一端を知るため、NHKが行ったインタビューの内容をできるかぎり詳細にお伝えします。

 

以下は、取材記事を下敷きとし、加筆や編集部分は緑文字として区別しました。



症例7:母の死 親戚にさえ言えず


5月9日、13日取材 社会部 山屋智香子

 

関東地方に住む女性は4月、80代の母親を新型コロナウイルスによる肺炎で亡くしました。救急車に乗ったあと一度も会えないまま遺骨となって帰ってきた母。女性は今も母親の死を、親戚にさえ伝えられずにいると言います。

 

症例7(その3)

 

第3節:今も泣けない

みとることもできなかった母親の死を、女性は淡々と語っているように見えた

こないだ一晩だけ、ちょっと5分ぐらい、お風呂場で泣きましたけど。それは「私たちがかかんなかったら、いられたよね、ここに」っていう思いで。

「ああ、やっと泣けたなぁ」って思ったんですけど。何も見てないじゃないですか。(病院に)行ったことしか見てないでしょ?家から救急車に乗ったことしか見てないじゃないですか。苦しんでるとこも見てないし、弱っていった姿も見てないし、何もないじゃないですか。

 

だから、たぶん、わかんないんだと思う。お通夜やって、お葬式をやって、ああいうのを全部やって初めて、亡くなったっていうのを受け入れられるん(お通夜や御葬式という手続きは、遺族の魂のケアに大きく役立っているということを感じます。)だって。


まだなんとなく泣けないところがあるのはやっぱりどっかで違うって思ってるのかな?心の整理がつかない。死ぬならコロナじゃない方がよかったよねっていう後悔。

歳だから、ある程度、覚悟は私も姉もあるんです。死ぬことに関しては覚悟はできている(お年は存じ上げませんが、死ぬことに対して覚悟ができていると思われる方に、私は今まで滅多にお会いしたことはありません。もっとも、覚悟と言うのは年齢とは無関係かもしれません。90歳の半ばに達した方で、「老後が心配」と相談を受けて絶句してしまった経験があるくらいです。)んですけど、コロナで死ぬことはなかったかなっていうのは…。うまく答えられないです。ごめんなさい。


「今も泣けない」と話す女性。夫は、妻の様子をどう見ているのか。

 

私も母親を亡くしてるんですね。がんで亡くなったんで、死に目に会えて、悲しんで、お葬式もあげられて、お墓も作ってあげられて、供養もできたんですね。

今回の場合ですけれども、自分もね、支えてあげられないというか、どうしてあげられたらいいのかっていうのも分かんないまま。

やっぱり現実を受け入れたくないんですよね。

母親がね、お骨で帰ってくることが。だから、(妻が)どういう気持ちでっていうのが、自分自身も分からない状態で、どんだけ苦しんでんのかっていうのを、まだ聞くに聞けないような状況です。

 

<明日へ続く>

フランスの保養地療法No1

 

水中運動療法

水中運動療法は、水の物理的特性(浮力・温熱・圧力・粘性抵抗)を活用し、患者または利用者に効果的に運動刺激、熱刺激を同時に与える療法です。水氣道®も同様の治療原理に立っています。

 

今回ご紹介するのは、フランス中東部エクスレバン(Aix-les-Bain)という温泉保養地(テルメ)で行われている水中運動です。

これは、

1)水流に抵抗してウォーキングを行ったり、

2)水中に設置した運動療法専用の椅子を使用したりすることが特徴です。

 

対象は、主としてリウマチ疾患による股関節、膝関節の障害で、水中のリハビリテーションによってこれらの疾患をもつ患者のQOLを改善する治療が行われています。
 

ヨーロッパの多くの温泉保養地、海洋療法地で導入されている動水圧を併用して行う方法では、6~10名程度で使用する専用のプールを設置し、運動指導者が指導して行います。プログラムは、目的別、体力別に細分化され、高い精度を要求される運動療法、リハビリテーションなど、専門性の高い目的で行われています。

 

DÉCOUVRIR LE CENTRE THERMAL

温泉センターを見学する

 

Une station aux multiples atouts et au climat doux et tempéré

温暖な気候に恵まれ、多くの決め手を持つ保養地

 

Aux portes du parc naturel régional du massif des Bauges, en Savoie, Aix-les-Bains côtoie les côtes sauvages du plus grand lac naturel d'origine glaciaire de France, le lac du Bourget. Le thermalisme s'inscrit dans le patrimoine historique et culturel de la ville et dévoile ses bienfaits au coeur d'une nature généreuse. Ville au charme romantique qui inspira à Lamartine de nombreux poèmes.

サヴォワのボージュ山地の自然公園への玄関口であるエクス・レ・バンは、フランス最大の氷河由来の自然湖の原生斜面に近接しています。温泉事業は、都市の歴史的・文化的遺産の一部であり、寛容な自然の中の恩恵の一部をなしています。ロマンチックな魅力のある町はラマルティーヌ(註1)に多くの詩のインスピレーションを与えています。

(註1)

ラマルティーヌ:アルフォンス・マリー・ルイ・ド・プラ・ド・ラマルティーヌ(Alphonse Marie Louis de Prat de Lamartine, 1790年10月21日マコン - 1869年2月28日パリ)は、フランスの詩人、著作家、政治家。ロマン派の代表的詩人で、フランスにおける近代抒情詩の祖といわれ、ヴェルレーヌや象徴派にも大きな影響を与えている。また2月革命前後に政治家としても活躍した。

 

À la pointe de la recherche thermale, Aix-les-Bains abrite une importante communauté médicale dont la qualité est reconnue en France comme à l’étranger. Le Centre de Recherche Rhumatologique et Thermal unique en France travaille en étroite collaboration avec l’établissement thermal pour garantir l’efficacité des traitements et accompagner les Thermes Nationaux dans une démarche d’innovation permanente.

温泉療法研究の最前線であるエクス・レ・バンは、フランス国内外でその質の高さが認められている重要な医療機関の本場です。フランス独自のリウマチ・温泉療法研究所は、温泉施設との緊密な連携により、治療効果を保証し、国民的保養地の永続的な技術革新と共に歩んでいます。

 

Les soignants, véritables spécialistes des soins thermaux, qualifiés et formés en continu.

温泉治療の真のスペシャリストであるスタッフは、資格を持ち、継続的な研修を受けています。

 

Expérimentés et régulièrement formés, ils vous accueillent et vous suivent tout au long de votre séjour. Grâce à leurs nombreuses années d'expérience au service des curistes, ils maîtrisent l'ensemble des techniques thermales. Leur formation est assurée en partenariat avec les médecins rhumatologues d'Aix-les-Bains.

経験豊富で定期的訓練を受けたスタッフが治療客を迎え、滞在中ずっと治療客をフォローします。彼らは長年の経験を生かして、すべての温泉療法技法を習得しています。彼らの研修はエクス・レ・バンのリウマチ専門医との提携で行われています。

 

L’équipe soignante pluridisciplinaire associe, kinésithérapeute, techniciens de physiothérapie, nutritionniste, sophrologue, relaxologue et professeur de gymnastique, pour une prise en charge globale et très personnalisée des curistes.

理学療法士、理学療法士、栄養士、ソフロロジスト(註2)、リラクゼーションセラピスト、体操指導員などが所属する集学的なケアチームが、患者さんに個別性の高い包括的な治療を行っています。

(註2)

ソフロロジスト:ソフロロジー療法師(詳細は来週紹介します!)

 

Accédez à la visite virtuelle des Thermes Chevalley

シュヴァレー・テルメの体験ツアーへのアクセス

 

Aux Thermes Chevalley, plus de 85% des soins sont individuels et les soins collectifs sont limités à 15 personnes.

シュヴァリー・テルメでは、治療の85%以上が個人治療で、グループ治療は15名様までとなっています。

 

L’offre de soins très complète, associe soins à base de vapeur d’eau thermale, boues, modelage sous eau thermale, bains simples et bains à hydrojets, Berthollaix®, piscines…

充実した治療のラインアップは、蒸気、泥、熱水下でのモデリング、単純入浴、注水浴、Berthollaix®、プールなどを組み合わせたものです...

 

Les Eaux Thermales d'Aix-les-Bains

エクス・レ・バンの熱水

 

Prélevées à 1 100 mètres et à 2 200 mètres de profondeur, les eaux d'Aix-les-Bains, de type bicarbonaté calcique, sulfatées et sulfurées. Efficacité thérapeutique du mélange reconnue par l'Académie Nationale de Médecine, sur la base d'études validées par les experts de la Société Française de Rhumatologie.

水深1,100メートルと2,200メートルのエクス・レ・バンの水は、重炭酸石灰質、硫酸塩、亜硫酸塩です。フランス・リウマチ学会の専門医が検証した研究に基づいて、国立医学アカデミーが認めた混成物の治療効果。

 

Chaque année, des milliers de curistes viennent bénéficier de leurs bienfaits thérapeutiques : effets décontracturants, antalgique et anti-inflammatoire.
Origine : 2 forages profonds créant le Mélange VICTORIA d'une température de 59.2°C

毎年、何千人もの患者さんがその治療効果の恩恵を受けに来ています:リラックス、鎮痛、抗炎症作用。泉源: 温度59.2℃でVICTORIA混合物を生成する2つの深い掘削。

 

- Forage Chevalley, profondeur 2200m avec une température de 71°C

- シュヴァレー掘削孔、深さ2200m、温度71度

 

- Forage Reine Hortense, profondeur 1100m avec une température de 38°C

- オルタンス王妃掘削孔、深さ1100m、温度38°C

肺結核

 

肺結核は、結核菌による感染症です。結核は2類感染症に分類されるため、診断した医師は直ちに発生届を最寄りの保健所に届けなければなりません。

 

日本の結核登録率(罹患率)は、人口10万対12.3(2018年)まで低下しましたが、低蔓延国とされる人口10万人対10にはまだ達していません。初回塗抹陽性肺結核患者の治癒・治療完了率は63.4%(2017)です。近年は外国生まれの結核患者が増加し、1,667人(2018年)で、新登録結核患者に占める割合は10.7%です。

 

WHOはDOTS(直接観察下短期化学療法)戦略を提唱(1995年)しました。

DOTSは「発見した喀痰塗抹陽性肺結核患者の85%以上を治す」ことを目標とする包括的な結核対策です。

日本版DOTSは、日本の実情に合わせたもので、行政と医療機関が協力し、結核治療を支援する体制をとっています。

外来患者に適用される地域DOTSの実施率は87.5%(2013年)になっています。

 

わが国の結核対策のなかで重要なのは、潜在性結核感染症(註1)の診断と治療です。

潜在性結核感染症であった場合、免疫抑制状態にある患者(HIV感染症、臓器移植、慢性腎不全・血液透析、糖尿病、生物学的製剤による治療)は、活動性結核を発症するリスクが高いです。

 (註1)

潜在性結核感染症:結核に感染しているが活動性結核を発病していない状態を潜在性結核感染症といいます。また、最近2年以内に結核患者と接触し、結核に感染した者も同様に扱われます。

 

2週間以上持続する咳がある場合は、結核を鑑別診断として挙げなければならないことになっています。

肺癌、肺炎・肺真菌症、肺非結核性抗酸菌症などが主な鑑別疾患です。

しかしながら、この症状は肺結核に特異的な症状ではないため、ほとんどの場合は結核以外の原因によるものです。

また、肺病変があっても、自覚症状に乏しい場合もありますが、食欲不振、全身倦怠感、体重減少などの症状があった場合は、しっかりと結核を疑わなければなりません。

 

診断には喀痰の抗酸菌塗抹・培養検査は3回実施します。しかし、抗酸菌塗抹検査には欠点があります。

それは結核菌と非結核性抗酸菌の鑑別ができないことに加えて、生菌と死菌の区別もできないことです。

そこで抗酸菌培養検査核酸増幅法を組み合わせて診断します。

 

ただし、抗酸菌培養検査は小川培地(固形培地)で8週間、MGIT(液体培地)は6週間を要します。これに対して迅速診断ができるのは核酸増幅法で、PCR法とLAMP法などがあり、保険診療では1回実施できます。ただし、検査感度の点で劣るため、培養検査の結果をまって慎重な判断をすることが望まれます。

 

治療は多剤併用療法(経口薬の場合、イソニアジド・リファンピシン・エタンブトール塩酸塩・ピラジナミドの4剤)が基本です。

標準治療を実施した場合でも治療期間は6カ月に及びます。不規則治療や中断は、十分な効果を挙げられず、結核が蔓延し、耐性菌を生み出すことになります。

 

日本結核病学会からは、「結核医療の標準」(2018年1月改訂)が公表され、厚生労働省からは「結核医療の基準」の一部改正(2018年4月)が示されています。

 

最近、結核治療に影響を及ぼす非感染性疾患(NCDs)が注目されています。

これはWHOが提唱した疾患概念であって、日本でいう生活習慣病に相当する疾患群です。

高齢で結核を発病する患者は、心血管疾患慢性腎臓病脳血管疾患糖尿病などさまざまな基礎疾患を有している可能性が高いです。

日本は、世界でもトップクラスの超高齢社会を迎えており、結核の治療に不利に働く可能性のあるNCDsを一人の結核患者が複数有することも珍しくないために、特別な注意を要するものと考えます。

また、逆に言えば、日頃から、NCDsあるいは生活習慣病の管理をきちんと行っておくことが結核発病の抑制に有効であるということになるでしょう。

取材報道<NHK特設サイト 新型コロナウイルス>から学ぶ5症例の研究

症例が増え7症例目に入ります。

新型コロナウイルスに感染したとき、どんな事態に直面するのか。感染した人や家族の話を通して、その一端を知るため、NHKが行ったインタビューの内容をできるかぎり詳細にお伝えします。

以下は、取材記事を下敷きとし、加筆や編集部分は赤もしくは緑文字として区別しました。

症例7:母の死 親戚にさえ言えず


5月9日、13日取材 社会部 山屋智香子

関東地方に住む女性は4月、80代の母親を新型コロナウイルスによる肺炎で亡くしました。救急車に乗ったあと一度も会えないまま遺骨となって帰ってきた母。女性は今も母親の死を、親戚にさえ伝えられずにいると言います。

 

症例7(その2)


第2節:遺骨は玄関に 

病院に運ばれたときにはすでに肺炎の症状が出ていたため、母親は即入院となった。数日後、陽性と確認。家族は全員、濃厚接触者(註)となり、母親を見舞うこともできなくなった


註:5人家族全員感染:クラスター発生と定義されます。

 

自分も陽性かもしれないじゃないですか。出て歩ける状態ではないし。私はもう、母がかかった時点で、私もだな、私のほうが先(に感染していた)かなと思って、絶対そうだなって思ってたので。罪悪感。このコロナを持ち込まなければ元気だったんだよねって。私たちがかかんなかったら(家に)いれたよねっていう、ここに生きてたよねって思います。


だからと言って、私も一緒に検査してくださいって、私はそんなに熱がないし言えないよなあと思いながら。「37度5分以上、4日間」(何と、この基準を、後になって加藤厚労大臣が<保健所と国民の誤解>と全否定、余りにも酷い話です。それにしても、従順で遠慮深い方ほど犠牲者になっています。私の倫理観とは真っ向から対立する残念な結果です。)、それが出てないし。


保健所の方と話してても「発熱がないんでしたら大丈夫ですね」っていう言い方なので、やっぱりそれしかない(実は、それ以外の方法があったのです。これからは、行政任せではいけないということを国民全体が学習すべきときです。かといって、保険診療システムの枠組による負の効果として、医師の臨機応変かつ創意工夫に富んだ診療が委縮しているという現実は多くの患者を犠牲にする結果をもたらしてしまいました。)んだなと思って。


自分のなかでその時に、母が戻って来ないっていう、なんだろうな、覚悟みたいなのはその時はないと思います。死ぬとは思っていない。

 

しかし、入院から6日で母親は亡くなった。家族の誰も立ち会えないまま、母親は火葬された(病院から)電話がかかってきて、4月の16日に。

「きょうは呼吸が荒くなっているんで、大変かと思いますけども」って。「分かりました」って言って。

 

そのあとかかってきたときには「もうそろそろになると思います」。

 

そのときにはたぶんもうだめだったんですよね、きっと。3回目に電話が来たときに、「(死亡時刻は)何時何分でした」っていうお話で、「はい分かりました」って言って、だめだったねっていう話で。

 

葬儀社からは「ちょっとケースがケースなので、日にちがどれだけかかるか分からないです」って言われてたんですけど、「焼き場がとれましたので20日に焼きます、20日の3時です。ちょっと時間遅いですけど、やっぱりコロナの関係で早くは焼けない。

いちばん最後(に火葬する)のパターンなんです」って言われて。そのあと、遺骨だけ帰って来たっていう。

 

私たち濃厚接触者(濃厚接触者という認識をもったときに、国民がどのようなセルフケアができるのか、についてのサポートがないことは、とても残念だったわけです)なので、家自体もそういうことだから、入れないじゃないですか、向こう(葬儀社の人)も。玄関先に(遺骨を)置いてもらったんです。

 

<明日へ続く>

皆様6月になりました。そして、あっという間に梅雨入りです。引き籠ってPCと向き合う生活は反自然のライフスタイルです。さあ、工夫をしながら自然の恵みを肌で感じてみましょう。杉並国際クリニックは『自然志向の医療が理念のクリニック』。それが、どのような背景に基づくものなのか、今月から、少しずつご紹介させていただきたいと思います。

 

杉並国際クリニックの前身である「高円寺南診療所」を開設してから取得した私の最初の医師の追加資格が、『温泉療法医』(2020年4月1日現在、全国で1004名)でした。実は、今でもこのタイトルを保持しています。温泉療法医とは「正しい温泉・気候・物理療養指導を行えるよう教育研修会全課程を修了し、当学会入会年より3年を経て、認定を受けた医師」を指します。

 

この温泉療法医の専門性と杉並国際クリニックでの日常診療は密接な関係があり、この両者をつなぐのが、実はドイツ発祥のクナイプ療法なのです。

 

温泉療法医とは、日本温泉気候物理医学会が認定するものです。その認定基準によると「温泉専門医を認定するのではなく、一般医師に対し温泉治療学の啓蒙をはかるとともに、温泉療養者に対する一応の療養指導を行い得る医師の教育とその認定を目的とする」となっています。

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ドイツ・フランス・イタリアなどをはじめとするヨーロッパ諸国では、各温泉地に温泉の専門医が常駐し、その指導のもとに温泉療養が行われているのが通常です。しかし、日本では、そのような温泉地は大変少ないと言わざるを得ません。 そこで、私は1997年にドイツのバート・ヴェーリスホーヘンを訪れドイツ人医師(主にこれからドイツ国内で開業しようとしている医師たち)に交じって«クナイプ医学療法»の研修を受けました。

 

わが国には、世界に冠たる温泉文化を持っていますが、主として観光や遊興目的であり、古くから湯治も盛んでしたが、素人的な経験則ではなく科学的な温泉医学に通じた医師の絶対数が少ないことが指摘されています。 日本では、医師になるために温泉医学の履修は義務づけられておらず、そればかりか、温泉医学の講座を設けている大学がほとんど皆無に等しいことも要因になっているようです。そこで日本温泉気候物理医学会では、ヨーロッパ諸国のような温泉医の制度を日本にも創設することを検討し、その経過措置のひとつとして昭和51年から「温泉療法医」の学会認定を開始しました。しかし、残念なことに近年は、温泉医学を研究してきた大学付属の研究施設や病院が閉鎖される動きも出てきています。また、現在の保健医療制度の中で、温泉を利用した治療については、ある程度の制限があることも関係しているようです。

 

そこで、さっそくドイツのクナイプ療法を紹介させていただくことにします。私は、ウィキペディアを写し書きすることは好みませんが、今回は例外的にドイツ語版のウィキペディアの情報が参考文献付きで良くまとまっているので引用の上、翻訳してご紹介いたします。

 

Kneipp-Medizin
クナイプ医学

 

aus Wikipedia, der freien Enzyklopädie

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Wassertreten in einer Kneipp-Anlage

クナイプ施設での水踏み歩き

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コメント:

水氣道の会員の皆様は親しみを感じる写真ではないでしょうか。

 

Die Kneipp-Medizin oder Kneipp-Therapie ist ein nach dem Pfarrer Sebastian Kneipp (1821–1897) benanntes Behandlungsverfahren, das Wasseranwendungen, Pflanzenwirkstoffe, Bewegungs- und Ernährungsempfehlungen beinhaltet. Diese können sowohl vorbeugend (präventiv) als auch zur Behandlung bestehender Erkrankungen (kurativ) eingesetzt werden. Eine Wirksamkeit ist nicht belegt, als Kur gegen einige wenige Symptome wie zum Beispiel Krampfadern gibt es jedoch Hinweise auf eine Linderung der Beschwerden.[1] Eine klinische Studie ergab, dass durch regelmäßige Kneipp-Anwendungen eine Verbesserung der Lebensqualität für Bronchitispatienten erreicht werden kann, wobei diese Studie allerdings an einer kleinen Patientenzahl (20 Patienten) durchgeführt wurde.[2]
クナイプ医学またはクナイップ療法は、司祭のセバスチャン・クナイプ(1821-1897)にちなんで名付けられた治療法で、水の塗布、植物の活性物質、運動、栄養の推奨などがあります。これらは、予防(予防)と既存の病気の治療(治療)の両方に使用することができます。有効性の証明はないが、静脈瘤などのいくつかの症状の治療薬として、症状の緩和の兆候がある [註1] 臨床研究では、少数の患者(20人)を対象とした研究であるが、クナイプの定期的な適用が気管支炎患者の生活の質を改善することが示されている [註2] 。


[註1] Krista Federspiel, Vera Herbst: Die Andere Medizin. Stiftung Warentest, Berlin 2005, ISBN 3-937880-08-9. Zur Pressemitteilung
もう一つの医学。Stiftung Warentest, Berlin 2005, ISBN 3-937880-08-9出版へ

 

[註2] K. Goedsche, C. Uhlemann, C. Kroegel: Kontrollierte klinische Studie zum Einfluss der Hydrotherapie auf das Immunsystem der Patienten mit chronisch obstruktiver Bronchitis (COPD). In: Phys Med Rehab Kuror. 12, 2002, S. 215–234.
K. Goedsche, C. Uhlemann, C. Kroegel:慢性閉塞性気管支炎(COPD)患者の免疫系に対する水治療法の影響に関する対照臨床研究. :Phys Med Rehab Kuror. 12, 2002, S. 215–234.

 

 

Im Dezember 2015 wurde das Kneippen von der Kultusministerkonferenz als Kulturform in das Bundesweite Verzeichnis des immateriellen Kulturerbes aufgenommen.[3] Am 11. März 2016 erfolgte die Auszeichnung im Sinne des Übereinkommens zur Erhaltung des Immateriellen Kulturerbes der UNESCO.[4]

2015年12月、文部科学大臣会議により、クナイプは文化形態として全国無形文化遺産リストに登録された[註3] 2016年3月11日、クナイプはユネスコ無形文化遺産の保存に関する条約[註4]に基づき、その称号を授与された。

[註3]

Pressemitteilung der Kultusministerkonferenz
文部科学大臣会議のプレスリリース

[註4]

Pressemitteilung der Deutschen UNESCO-Kommission, abgerufen am 21. März 2016.

ドイツユネスコ委員会のプレスリリース、2016年3月21日にアクセス。

 

「肺炎」

 

肺炎とは、「肺実質(註1)の、急性の、感染性の、炎症」と定義されます。

註1:

肺実質とは、肺の主たる役割を果たしている部分を指します。つまり、ガス交換が行われている部分であり、肺胞の内側の部分です。これに対して、実質の外側にある壁のような部分は間質とよばれています。間質は、酸素や二酸化炭素の通り道になっており、この間質を通って実質と血液との間でガス交換が行われます。

 

肺炎についてのデータを国際比較する場合には注意を要します。その理由は、日本の医療制度が海外のものとは大きく異なるからです。まず、病因の定義が異なります。そして肺炎の分類自体も大きく異なっています。

 

海外では病院といえば急性期病床のみであり、長期療養施設は市中に分類されています。

 

わが国では、長期療養施設は病院に分類されます。その結果、院内肺炎の患者の範囲が異なり、院内肺炎の対比としての市中肺炎の範囲も異なります。

 

肺炎は、わが国の死亡原因の第5位(2017年以降)であり、死亡のほとんど(96%以上)は65歳以上の高齢者です。若年成人、特に外来で診療する軽症例から中等症例までの肺炎の死亡は極めてまれであり、予後は良好です。当クリニックでの肺炎球菌ワクチン接種率は該当年齢で23価ワクチンは80%、13価ワクチンは60%程度なので、一般的な他の医療機関より良好な成績ですが、今後は一層の接種率の向上をはかりたいと考えております。

 

日本では、市中肺炎(CAP)、院内肺炎(HAP)、医療・介護関連肺炎(NHCAP)に大別されます。外来診療では市中肺炎(CAP)の他に、高齢者の肺炎、特に医療・介護関連肺炎(NHCAP)が含まれています。その中には、誤嚥性肺炎を繰り返す患者や、老衰の課程やがんなどの疾患末期の人生の最終段階に併発した肺炎の患者もいます。

 

医療・介護関連肺炎(NHCAP)は、おもに医療ケアや介護を受けている高齢者に発症する肺炎です。ただし、90日以内に病院を退院した方や、通院にて継続的に血管内治療(透析、抗菌薬、化学療法、免疫抑制薬等による治療)を受けている人もこれに含まれます。

耐性菌リスクや予後の点で市中肺炎(CAP)と院内肺炎(HAP)の中間的な位置づけとなり、繰り返す誤嚥性肺炎の像を呈する例も多いです。CAPとHAPこのような人生の最終段階の患者(註2)には、本人の意思の尊重と、QOL(生活の質)を優先した診療を医学的根拠(エビデンス)より優先することをガイドラインでは推奨しています。

 

註2:

人生の最終段階の患者とは、肺炎の視点からは「易反復性の誤嚥性肺炎のリスク、または疾患末期や老衰」の患者を指します。
 

日本呼吸器学会の「成人肺炎診療ガイドライン2017」では、外来診療で肺炎を疑った場合、最初に敗血症の鑑別ことを行うことを推奨しています。敗血症は、臓器障害を伴う重症の感染症であり、感染症の治療に加えて全身管理が同時に、かつ迅速に開始されなければなりません。そのため、敗血症の有無は、肺炎の重症度の判定の上位の概念として提示されています。

 

高齢者の肺炎は、典型的な呼吸器症状は呈しがたく、食欲低下や活動性の低下、意識状態の変容など、むしろ肺炎とは直接関連のない症状が前面に出てくる場合があります。敗血症にまで至らない病態である場合には、A-DROPを用いて、重症度評価を行い、外来か、入院による治療かを判断しています。

 

そこでまず❶ 年齢で男性70歳以上、女性75歳以上の高齢者に対しては常に肺炎を警戒します。肺炎を疑った場合は、最初に、緊急を要する感染症か否かを判断する必要があります。これは迅速に結果を出せるものでなくては役に立ちません。

 

チェック項目は、上記の❶ 年齢以外に、❷ 意識障害あり、❸ 収縮期血圧≦100㎜Hg、❹ SpO₂≦90%、❺ 脱水あり、

以上の5項目です。

 

上記項目の該当数によって重症度を判断します。

0:軽症、

1~2:中等症、

3:重症、

4~5:超重症
*ただし、ショック(註3)があれば1項目でも超重症です。

 

註3:

ショックは、いろいろな意味でつかわれますが、ここでは感染症関連での敗血症による二次的な生体反応です。すなわち、灌流の急激な変化によって起こる体細胞の酸素の供給量が不足する状態で、血圧の低下を伴うことが多いです。

 

この判定法をA-DROPと呼びます。
杉並国際クリニックでは日常的にこれを実施していることをお気づきだったでしょうか。

 

なお、脱水あり、を数値データで判定するためには採血してBUN(血中尿素窒素)≧21㎜Hgであることを確認しますが、外来診療での必要性は高くはありません。

 

結論:

当クリニックでの肺炎球菌ワクチン接種率は該当年齢で23価ワクチンは80%、13価ワクチンは60%程度なので不十分であると考えます。今後はCovid-19のような集団感染症は今後もますます警戒を強めなければなりません。

そのため「予防できる感染症は極力予防する」原則に立って、今後は一層の両方のワクチンの接種率の向上をはかることによって、トータルとしてのリスク軽減をはかりたいと考えております。

新型コロナウイルスにかかったら、どんな事態に直面するのか。感染してから潜伏期間、初期症状、検査から入院、という推移は多くの人によって異なります。感染した人や家族の話を通して、その一端を知るため、NHKが行ったインタビューの内容をできるかぎり詳細にお伝えします。

取材報道<NHK特設サイト 新型コロナウイルス>から学ぶ5症例の研究

 

症例が増え7症例目に入ります。

 

新型コロナウイルスに感染したとき、どんな事態に直面するのか。感染した人や家族の話を通して、その一端を知るため、NHKが行ったインタビューの内容をできるかぎり詳細にお伝えします。


以下は、取材記事を下敷きとし、加筆や編集部分は緑文字として区別しました。

症例7:母の死 親戚にさえ言えず

 

5月9日、13日取材 社会部 山屋智香子

関東地方に住む女性は4月、80代の母親を新型コロナウイルスによる肺炎で亡くしました。救急車に乗ったあと一度も会えないまま遺骨となって帰ってきた母。女性は今も母親の死を、親戚にさえ伝えられずにいると言います。

 

症例7(その1)

第1節:最後に見た母の姿 

女性は実の両親と夫、息子の5人暮らし(註)。3月下旬以降、家族が順に熱を出した

 

註:5人暮らし 

同居の家族は濃厚接触者と成り易いので全員が感染してしまうことが考えられます。その場合、一つのクラスターが成立します。家族が4人以下であればクラスターは成立しないことになります。そもそも核家族化が進行している日本では、家族全員が感染してもクラスターが成立しにくいことになりますが、4人以上とすれば、全国で多数の家族クラスターが確認されたであろうことは想像に難くありません。

 

 

4月の1日に、うちの母が熱を出して、(⇒この段階で、直ちに、第一弾5点セットの④「地竜(じりゅう)」、次いで⑤「柴葛解肌湯(さいかつげきとう)」を内服することで予後を改善できた可能性があります。そして、同居の他の4名のご家族全員も、直ちに①「玉弊風散(ぎょくへいふうさん)」1日3包の内服を開始していただくことが可能だったら、と思います)

3日に私が熱(⇒④「地竜(じりゅう)」の出番です)を出してっていうかたちですね。


母が発熱をしたので近所のかかりつけ医にみせてレントゲンも撮ってもらったんですけど、「肺炎の症状もないので大丈夫だよ」(何が大丈夫なのかよくわかりません。細菌性肺炎には罹っていないから大丈夫ということなら、了解可能です。しかし、胸部レントゲン検査のみで、Covid-19による早期の肺炎の有無は判断できません。)って言われてのどの薬と抗生剤(細菌感染が疑われたのでしょうか。感染源はどこでしょうか。細菌培養検査は実施されたのでしょうか。もし、そうでなければ何のための処方か不明です)をもらってたんですけど、週明けの4日ぐらいから熱が下がらなくなったんで、(抗生剤は解熱剤ではありません。この方の場合は理解の上で内服されたのかもしれませんが、その場合は、抗生剤は感受性のある細菌感染のみに有効性を発揮することを知っていることが前提です。)保健所とかいろいろ電話したんです。

その週、血の塊のたん(この段階で、すでに肺炎が始まっている可能性があります。)が出てきたので「それでも自宅待機ですか?」って(保健所に)言ったら、「それでも自宅待機です」(これは、いくらなんでもひどい対応です。対応したのは保健師・看護師等の資格を持っていない事務官の可能性があります。保健所に問い合わせるときには、官職名を尋ねましょう。有資格者はその旨を伝えてくれることが多いです。遠慮がちな方は犠牲者になりがちです。)って言われたんですけど、10日の日の夕方、どうしてもやっぱり熱が下がらないから、おかしいなと思って最後の手段で救急車を呼んで、そのまま入院(正解です!)っていうかたちですね。


(救急車を呼んだときは)「この家から出たくない」って。「行かない、行かない、行かない」っていう。でも、そんな状態で置いておけないので救急の方にお渡しして。意識はまだ全然あります。

ただ、ぐたーって自分で歩けない(ある程度、動脈硬化が進行している方の場合、ふだんより急に血圧が低下すると歩けなくなる可能性が高いです)

ふだんは血圧が高かった(高血圧はCovid-19の予後を悪化させる基礎疾患の一つです)んで、かかりつけ医がたまたまいましたけど誤えん性の肺炎も何もやったことがなかったので、全然、大丈夫だった(申し訳ありませんが、このご発言の文脈が不明です)んですね。

 

<明日へ続く>

В России зафиксировано рекордное число смертей от коронавируса за день

ロシアは1日のコロナウイルスによる死亡者数が過去最多を記録した。

 

Общее число случаев заражения превысило 387 000

総件数は38万7千件を超えた。

 

29 мая 10:35

• Юрий Литвиненко

• / Ведомости

• 5月29日 10:35

• - ユーリイ・リトビネンコ

• - / Vedomosti

 


Сергей Ведяшкин / АГН «Москва»
В России обнаружено 387 623 случая заражения коронавирусом, сообщает федеральный оперативный штаб на сайте стопкоронавирус.рф. За сутки врачи диагностировали COVID-19 еще у 8572 человек.

ロシアでは、コロナウイルス感染 387,623 例が発見されたことを連邦運用本部がサイト стопкоронавирус.рф(Stopcoronavirus.pf)にて報告、その日のうちに、医師は別の8,572人をCOVID-19と診断した。

 

За минувший день в стране от COVID-19 погибли 232 человека, это наибольший показатель числа летальных исходов за сутки. Предыдущий рекорд – 174 смерти, этот показатель был достигнут 26 и 28 мая. Общее число погибших от коронавируса достигло 4374. Всего в России лечение продолжают 223 992 человека.

日間で232人がCOVID-19で死亡し、1日当たりの死亡者数は最多となった。これまでの記録は174人だったが、この数字は5月26日と28日に達成された。コロナウイルスによる死者の総数は4,374人に達した。ロシアでは計223万3992人が治療を続けている。

 

Общее число заразившихся коронавирусом в Москве достигло 175 829, за сутки врачи диагностировали COVID-19 у 2332 человек. 3474 человека выписались после лечения, число активных случаев в городе составило 98 774. С начала эпидемии от коронавируса в Москве умерли 2330 человек, 76 из них – за последние сутки.

コロナウイルスに感染したモスクワの人の総数は17万5,829人に達し、その一日のうちに医師は2,332人をCOVID-19と診断した。治療後に退院したのは3474人で、市内の現役は9万8774人。モスクワでのコロナウイルスの流行が始まって以来、2330人が死亡し、そのうち76人が死亡した - 最後の24時間で。

 

В Московской области за сутки обнаружили 773 новых случая заболевания, в Санкт-Петербурге – 369, в Нижегородской области – 281. Следующими в списке по наибольшему суточному приросту идут Свердловская область (+230), Ростовская и Челябинская области (+141 в каждом из регионов), Красноярский край (+138) и Волгоградская область (+133).

モスクワ地方では1日以内に773件、サンクトペテルブルク地方では369件、ニジニ・ノヴゴロド地方では281件が新たに発見された。スヴェルドロフスク州(+230)、ロストフ州とチェリャビンスク州(各地域で+141)、クラスノヤルスク・クライ州(+138)、ヴォルゴグラード州(+133)が一日での最高数を更新している。

 

Общее число случаев в Московской области достигло 37 503. В Санкт-Петербурге с начала пандемии зафиксировали 15 215 случаев, в Нижегородской области – 9244, в Свердловской области – 4923. Также в первом десятке регионов по заболеваемости числятся Дагестан (4704), Ростовская область (4428), Красноярский край (3985), Калужская область (3744) и Краснодарский край (3662).

モスクワ地方での累計は3万7503件に達している。パンデミックが始まって以来、サンクトペテルブルクでは15,215人、ニジニ・ノヴゴロド州では9,244人、スヴェルドロフスク州では4,923人の患者が記録されている。ダゲスタン州(4704)、ロストフ州(4428)、クラスノヤルスク・クライ(3985)、カルーガ州(3744)、クラスノダール・クライ(3662)も罹患率の高い上位10地域の一つである。

 

Накануне департамент здравоохранения Москвы заявил, что пересчитал число умерших от коронавируса за апрель по новой методике. Первоначально озвученные оперативные данные по смертности были снижены с 639 до 636 человек. Также в статистику включили спорные случаи – 169 человек, у которых был отрицательный тест на коронавирус, но дальнейшие исследования показали, что причиной смерти все-таки стал вирус. Кроме того, коронавирус был обнаружен еще у 756 человек, которые умерли по другим причинам, но почти в половине случаев вирус, «вероятнее всего, оказал существенное влияние» на развитие основных заболеваний.

昨日のモスクワ保健省の発表、4月のコロナウイルスによる死亡者数を新しい方法で再計算した。死亡率に関する元の運用データは639から636に削減されている。この統計には、コロナウイルスの陰性検査を受けた169人という物議を醸した症例も含まれていたが、さらなる研究により、死因はやはりウイルスであることが判明した。また、コロナウイルスは他の原因で死亡した756人中の多くで見つかったが、ほぼ半数のケースでは、ウイルスが主要な疾患の発症に「最も大きな影響を与えていた可能性が高い」としている。

 

Коронавирус в мире обнаружен более чем у 5,8 млн человек, свидетельствуют данные Университета Джонса Хопкинса. Россия занимает третье место по общему числу заболевших: больше всего случаев в мире выявлено в США (более 1,7 млн), следом идет Бразилия (около 438 000). Всего от коронавируса умерли более 360 000 человек.

ジョンズ・ホプキンス大学のデータ参照、世界のコロナウイルスは580万人以上から検出された。ロシアは、病気の合計数で3位を取る:世界のほとんどのケースは、ブラジル(約438000)に続いて、米国(以上170万)で明らかにされている。合計ではコロナウイルスから 360, 000 人以上死亡している。

 

Песков попросил Минздрав разъяснить данные о смертности врачей

サンドコフ氏は保健省に対し、医師の死亡データを明らかにするよう求めた。

インフルエンザ

 

インフルエンザという名前を持っている病原体は2つあります。一つは細菌でインフルエンザ桿菌、もう一つがインフルエンザウイルスです。一般にインフルエンザと言う場合には後者を指します。

 

ここでは、念のため前者によってもたらされる肺炎(インフルエンザ菌肺炎)について言及しておきます。

インフルエンザ菌肺炎は、成人の市中肺炎で、肺炎球菌肺炎に次ぐ主要な細菌性肺炎です。これは、口腔咽頭内の常在菌で、慢性呼吸器疾患の急性増悪のときに見られる頻度が高いです。

ウイルスによる上気道炎(いわゆる、かぜ症候群)に続発する場合が多く、慢性気管支炎や気管支拡張症の急性増悪の原因としても重要です。

ただし、全く基礎疾患のない青壮年にみられることはまれであり、喫煙者、慢性閉塞性肺疾患、心肺機能に何らかの障害がある患者、高齢者にみられる頻度が高くなります。

この場合、第2・3世代のセフェム系、β-ラクタマーゼ阻害薬配合ペニシリン、ニューキノロン薬、重症例ではカルバペネムが治療に用いられます。しかし、近年、β-ラクタマーゼ非産生アンピシリン耐性菌(BLNAR)のインフルエンザ菌が増加しており、警戒されています。

 

杉並国際クリニックは、30年以上に及ぶ禁煙指導を徹底してきた結果、受診者の中での喫煙者率は2%以下です。

その甲斐あってか、慢性閉塞性肺疾患の患者数は顕著に減少し続けています。また、心肺機能を含む体力チェックは定期的に行ない、基礎疾患群を含め全般的に良好な管理状態が維持されています。

 

一方、冬季に流行するインフルエンザは「季節性インフルエンザ」と呼ばれ、これはウイルスです。これによりわが国では毎年流行期間中での医療機関の受診者1,000~2,000万人にのぼると推計されています。

概算で、国民の6~10人に一人が受診している計算になります。本疾患は比較的予後良好です。しかし、高齢者や基礎疾患を持つ方は重症化することもあります。

 

季節性インフルエンザの治療については、日本感染症学会による「抗インフルエンザ薬の使用適応について(改訂版)」が治療ガイドラインとして有用です。最近になって新たに「一般社団法人日本感染症学会提言~抗インフルエンザ薬の使用について」が公開されました。
この提言では、2018年に発売されたバロキサビル・マルボキシル(ゾフルーザ®)、についても言及しています。

 

インフルエンザ流行期間中に典型的なインフルエンザ症状をみた場合には、インフルエンザ迅速診断キットを用いて診断することが推奨されていましたが、私は初期の段階からこの指針に疑問を感じていました。

その理由は、インフルエンザにおけるウイルス排泄のピークは発症後24~48時間頃で、その後急速に減少するからです。免疫能が正常である場合、ウイルスはほとんど検出されなくなるからです。

これが臨床的に意味することは、インフルエンザ迅速診断キットを用いた有効な診断に努めるほど、かえって外来の待合室等での感染リスクを高めてしまうことになるからです。

しかも、かつて当クリニックでインフルエンザ迅速診断キットでの検査を求めてくるのは、ほとんどが初診患者であり、日頃健康管理をしていない層であり、マスクなし受診率95%、喫煙率は70%にも及んでいました。また季節性インフルエンザワクチン接種率は何と3%足らずでした。

 

このようなタイプの方々と、日頃から健康管理に努めている勤勉な患者さんを同席させることに私は罪悪感を覚えました。

インフルエンザ迅速診断キットがもたらす害は、ほかにもあります。

 

第一に、受診に至るまでの交通機関等による移動の際に、多くの無防備な市民に感染させてしまうリスクが高いこと、検査は保険診療で実施できますが、同一医療機関では1回のみが可能です。

そこで保険診療のフリーアクセス制度の問題点として、検査が陽性になるまで、次々といろいろな医療機関を受診して検査を受ける方も少なくないことです。

 

もう一つの問題点は、インフルエンザ迅速診断キットの検査結果が陰性であった場合、医師の総合判断によってインフルエンザ感染症を強く疑っても、抗インフルエンザ薬を処方できなくなることです。

つまり、事実上、インフルエンザ迅速診断キットを用いた段階で、医師は臨床的な総合的判断を放棄して、検査キットにすべての判断とその後の治療方針を委ねてしまうことになるのです。

 

仮にインフルエンザ迅速診断キットで陽性の結果が得られた場合にも、いくつかの問題点を指摘することができます。それは、治療薬としてバロキサビル・マルボキシル(ゾフルーザ®)を処方することです。この薬の特徴は、ウイルスの増殖を抑制し、1回の投与で治療が完了することです。

たとえば典型的な患者像として想起されるのは、軽薄短小・スマホ世代にありがちな多忙な喫煙者の営業マンのようなタイプの方です。

このようなタイプの方は、かつては「一発で治る注射を打ってくれ」とか、「点滴をしてくれ」とか要求してくるタイプでした。

最近では「ゾフルーザ出してくれ」と、さも情報通であることを鼻にかけて得意そうに強要してきました。希望通りの処方をすれば大満足でしょう。しかし、これが問題なのです。

そのような方は数日間の自宅静養を行わず、直後から盛んな営業活動を始めてしまいがちだからです。その間にはまだウイルスをまき散らしているであろうことを考えると、処方医の社会的責任は大きいと思います。

 

患者さんはお目当ての薬がすんなり処方されると満足されることでしょう。処方医自身も親切で患者ニーズを満たせていることで「三方良し」と勘違いしているかもしれません。

しかし、この薬の使用により耐性ウイルスの出現が問題になっています。つまり、内服した本人にも薬が効きにくくなっているということです。そのような方が、勝手に安心して、大威張りで社会活動することによる感染の拡大こそが問題なのです。この問題点に気づいて再検討を指摘する専門家が少なかったことは残念なことです。

 

Covid-19のパンデミックがここまで大きく拡大した原因の一つは、中国への過度な依存と無警戒ですが、もう一つはインフルエンザ迅速診断キットへの異常なまでの依存であったのではないかとさえ思われます。

なお、現在、インフルエンザ迅速診断キットによる検査実施は、諸般の理由で控えるべきだとされています。

 

その他のインフルエンザ感染症としては、鳥類において検出されるインフルエンザウイルスのヒト感染症(鳥インフルエンザ)は、しばしば重症化して国際的な疫病問題にまで発展します。

鳥インフルエンザについては、日本感染症学会の「鳥インフルエンザA(H7N9)への対応」が治療ガイドラインとしての役割を果たしています。今後も、警戒が必要です。

 

新型インフルエンザ(鳥インフルエンザを含む)の治療については、米国疾病予防管理センター(CDC)がガイダンスしています。

わが国では新型インフルエンザ対策の概要が内閣官房のウェッブサイト(新型インフルエンザ等対策)に示されており、厚生労働省のウェッブサイトには研究班による新型インフルエンザ治療ガイドライン(新型インフルエンザ治療ガイドライン・手引きなど)が示されています。

 

 

結論:

まずはインフルエンザの予防に努める。次に、インフルエンザ感染に限らず、急性感染症に罹ったと感じたら、無理をして出勤したり、インフルエンザ迅速診断キットによる検査を受けるために受診したりしようとはせずに、主治医と連絡して相談に乗ってもらう。その後、最低で3~4日の自宅静養とし、不可欠な勤務は可能な限り自宅で行う。