今月のテーマ<呼吸器の特定内科診療>
「気管支喘息重症発作」その1
1)副腎皮質ステロイド剤を内服して骨粗しょう症になった例:
患者Aのメッセージ
『ステロイド吸入は、発作に対して即効性がない。
吸入の手間もかかるので、今までの主治医に頼んで、
即効性のあるテオフィリンとともに、副腎皮質ステロイド剤も
内服薬として長期処方してもらっていました。』
Dr.飯嶋の見立て:気管支喘息+ステロイド骨粗しょう症
Dr.飯嶋のアドバイス:すぐに効くものは、依存性を生じるばかりで、
かえって長引きます。じっくり確実に根本からいきましょう。
Dr.飯嶋の手当:長時間作用性ベータ2刺激薬と吸入ステロイド剤の配合剤の処方、
経口ステロイド剤の漸減計画の指示
患者Aの現状レポート
『最近まったく発作が出なくなりました。
ステロイド内服を減らして内服しなくて良くなってから、しばらくたちます。
あれほど辛かった腰痛や膝痛も嘘のように消えました。
吸入薬は先生に脅かされた初診の日以来、毎日続けています。
習慣になったら面倒臭さがなくなりました。
怖いと思っていた先生から、ほめられ、吸入も夜一回に減らしてよい、
骨密度も回復しつつある、と言っていただきました。
その日は救われた思いで、神様に感謝しました。
嬉しくて泣けてきました。
これからも、このわがままな患者をよろしくお願いします。』