会場:帝京大学板橋キャンパス臨床大講堂および講義室

 

1日目:2019214日(木)

 

 

毎週木曜朝の心理カンファランスを終えて、板橋の会場に向かいました。

午後2時からの診療に間に合うように、以下のプログラムに参加しました。

 

 

一般口演2「尿酸と腎・トランスポーター」

 

特別講演「オートファジーの分子機構と生理的意義」

 

ランチョンセミナー1「糖尿病の病態における尿酸代謝の役割」

 

 

とりわけ、有意義だったのは、

 

ランチョンセミナー1「糖尿病の病態における尿酸代謝の役割」でした。

 

演者の朝日生命成人病研究所糖尿病代謝科の櫛山暁史先生(平成12年東大医学部卒)は、

 

<糖尿病専門医は、一般的に高尿酸血症や痛風に関心が無い>との発言(裏話?)されたのが特に印象的でした。糖尿病専門医が血清尿酸値にすら大した関心を払わないとすれば、糖尿病の患者さんにとっては極めて不利益な現状といえるでしょう。

 

 

このセミナーをチョイスしたのは、私の臨床経験上かねてから<痛風患者には糖尿病が少なく、糖尿病患者で痛風発作を訴える方が少ないのはなぜか>という疑問があったからです。

 

 

高尿酸血症は2型糖尿病発症のリスクがあることは知られていますが、実際には、高血糖状態では血清尿酸血が低くなります。その原因は、高血糖に伴う尿糖排泄の増加は尿酸排泄増加を伴うからです。また、糖尿病合併症である最小血管障害、大血管障害は血清尿酸血との相関関係があり、尿酸、あるいは尿酸の産生状況が関与する可能性が示されつつあります。

 

 

今後は、たとえ糖尿病専門医を受診中の方であっても、むしろ、そのような方であるからこそ、しっかりと、血清尿酸血の確認をし、潜在的な高尿酸血症を見落さないようにすることを心掛けたいと思います。

 

 

今回のテーマに関しては、研究をさらに深めて、水曜日の内科Ⅱなどで再度記事を掲載したいと思います。

 

明日の午前中も、第2日目も有意義な講演を聴きに行く予定です。

 

たった3日間の学会ですが、内容が濃く、膨大な情報量になってしまいました。

 

以下の学会報告リポートは、いわば講義ノートのようなものですが、一般の皆様にも理解し易いように書き改めています。私の分析の他、感想や思い付きは朱書きとしました。

 

 

4.褐色細胞腫パラガングリオーマの診断と治療:現状と課題 ……………京都医療センター 成瀬 光栄

 

褐色細胞腫もクッシング・サブクリニカルクッシング症候群と同様に、特徴的な身体所見や副腎偶発腫瘍として発見される例が増えています。

 

この疾患はホルモン過剰症のみならず悪性腫瘍の側面を有し、診断・治療は「褐色細胞腫診療指針2012」に準拠します。

 

診断のきっかけは、1)発作性高血圧・高血圧クリーゼ、2)頭痛、動悸等の多彩な症状、3)副腎偶発腫瘍、4)治療抵抗性高血圧・糖尿病等です。

 

機能診断としては血中カテコラミン分画、随時尿中メタネフリン分画(外来)、24時尿中カテコラミン排泄量(入院)測定によります。

 

局在診断は副腎のCTやMRIが第一選択で、約90%は副腎性で主要も大きいため、診断自体は容易です。

 

ただし、腫瘍を認めない場合は、全体幹CT、MRI、¹²³I-MIBGシンチグラフィを組み合わせます。

 

コレラも高血圧や耐糖能異常等合併症が多く、手術により著明な改善が期待されます。また¹⁸F-FDG-PETは悪性例の転移巣検索に有用です。

 

治療は腹腔鏡下腫瘍切除が第一選択です。

 

 

 

5.睡眠時無呼吸症候群… ………………………………………自治医科大学 苅尾七臣

 

日本人でも、肥満の増加に伴い、睡眠時無呼吸症候群(OSA)が多く、原発性アルドステロン症と並んで頻度が高いです。

 

高血圧、不整脈、多血症、代謝異常等、さまざまな合併症がみられ、重症者に対して、経鼻的持続陽圧呼吸(nasal CPAP)の導入や体重減量により期待されます。

 

 

日常診療では、薬物治療抵抗性高血圧や二次性高血圧に隠れているOSAを見落さないことがポイントです。

 

OSAを疑う徴候としては、昼間の眠気、一晩3回以上の夜間覚醒と覚醒時の窒息感と動悸等があり、脈拍70/分以上の頻脈、朝・就寝時血圧差(ME差)や日間血圧変動差が収縮期血圧で15~20mmHg以上の不安定変動型早朝高血圧ではOSAを疑います。

 

さらに、24時間血圧モニタリング(ABPM)夜間高血圧を呈することが特徴です。

 

この血圧変動は睡眠時無呼吸発作により直接的に引き起こされ、OSAで多い睡眠中発症の循環器イベントの誘因となります。OSAの診断はパルスオキシメータを補助的に使用し、確定には睡眠ポリソムノグラフィを用います。

 

 

高円寺南診療所では、高血圧の方には家庭血圧測定を推奨しています。

 

その際には、少なくとも、朝と就寝前の血圧と脈拍数を測定し、記録していただけるようにお伝えしています。

 

それによって朝の頻脈の有無や朝・就寝時血圧差(ME差)を評価することができます。

 

また、肥満を伴う方にも、できる限り同じタイミングで体重測定をして記録していただいております。

 

 

治療法としては、生活習慣の改善、肥満の是正、マウスピース、CPAP等があります。

 

ただし、2017年AHA/ACC高血圧治療ガイドラインでは、「CPAPの降圧効果は確立していない」とされています。

 

 

一晩(7時間)の睡眠中に30回以上の無呼吸(10秒以上の呼吸気流の停止)があり、そのいくつかはnon-REM期にも出現するものを睡眠時無呼吸症候群と定義します。

 

1時間あたりでは、無呼吸回数が5回以上(AI≧5)で睡眠時無呼吸症候群とみなされます。

 

睡眠1時間あたりの「無呼吸」と「低呼吸」の合計回数をAHI(Apnea Hypopnea Index)=無呼吸低呼吸指数と呼び、この指数によって重症度を分類します。

 

なお、低呼吸(Hypopnea)とは、換気の明らかな低下に加え、動脈血酸素飽和度(SpO2)が3~4%以上低下した状態、もしくは覚醒を伴う状態を指します。

 

 

保険診療上のCPAP導入基準において、重視されているのが、日常の傾眠、起床時の頭痛などの自覚症状が強く、日常生活に支障をきたしていることであり、その場合は、無呼吸低呼吸指数が40以上であれば対象患者になるということです。

たった3日間の学会ですが、内容が濃く、膨大な情報量になってしまいました。

 

以下の学会報告リポートは、いわば講義ノートのようなものですが、一般の皆様にも理解し易いように書き改めています。私の分析の他、感想や思い付きは朱書きとしました。

 

 

2.原発性アルドステロン症の診断と治療… ………………………大分大学 柴田 洋孝

 

二次性高血圧のなかで、原発性アルドステロン症は特に頻度が高く、高血圧の約5~15%を占める食塩感受性高血圧です。

 

しばしば治療抵抗性高血圧をも呈し、同程度に血圧をコントロールした本態性高血圧患者と比べ、心血管疾患の罹患率が高いです。

 

本症の診断は、段階的に行うことが推奨されています。スクリーニング検査としては、アルドステロン/レニン比で行うことが推奨されています。

 

しかし、最終的に手術による治療を目指すためには、副腎静脈サンプリングによる片側性アルドステロン産生腺腫の局在診断が必要になりますが、実臨床とりわけ外来診療において容易に実施できる検査ではありません。

 

診断の進捗を阻む未解決の課題としては、ホルモンの迅速測定、副腎静脈サンプリングの代替検査となる体外診断、手術治療と薬物治療による予後調査等があります。

 

片側性病変では副腎摘出術により治療を期待でき、両側性病変でも薬物療法により著明な改善が期待できます。

 

高円寺南診療所では、今後、未治療高血圧患者の薬物療法を開始する際に、積極的に二次性高血圧を鑑別し、とりわけ原発性アルドステロン症の鑑別するための初診時スクリーニング検査としてアルドステロン/レニン比をルーチン化する予定です。

 

 

 

3.クッシング・サブクリニカルクッシング症候群… ……………福岡大学 柳瀬 敏彦

 

クッシング・サブクリニカルクッシング症候群は、特徴的な身体所見や副腎偶発腫瘍として発見される例が増えています。これらも高血圧や耐糖能異常等合併症が多く、手術により著明な改善が期待されます。

 

糖質コルチコイド(GC)は、糖質・脂質代謝作用のみならず、昇圧に作用し、生命維持に必須のホルモンです。

 

クッシング症候群はコルチゾールの慢性過剰症ではおよそ84%で高血圧を呈します。

 

コルチゾールの自律産生能が弱いサブクリニカル・クッシング症候群においても60%強の高血圧合併症が報告されています。

 

GCにおける死因は心不全、脳卒中、心筋梗塞等の血管合併症によるものが多いです。

 

本症における血管合併症の発症・進展には高血圧以外にもGC過剰に伴う糖尿病、肥満、脂質異常症等が相互に関係します。

 

 

血圧上昇の成因としては、GC過剰に伴う体液量増大や種々の因子を介した末梢血管抵抗の増大、カテコラミンやアンジオテンシンⅡに対する受容体等様々な機序関与しています。

 

また長期的にはインスリン抵抗性を介した耐糖能異常や脂質異常症等により動脈硬化を惹起することも関与します。

 

治療は副腎腫瘍の摘出を原則とし、CSにおけるその効果は顕著です。

 

一方、コルチゾールの自律性分泌が比較的弱いサブクリニカルCS(SCS)に関しては、診断上の問題点や手術適応に関して種々の議論がなされてきました。

 

なおCSやCSCの副腎腺腫ではPKA(プロテインカイネースA)シグナルの恒常的活性化をきたす体細胞異変が同定されました。

 

これはSCSよりもCSでの変異陽性率が高いことから、コルチゾールの自律分泌能との関連が明らかになっています。

たった3日間の学会ですが、内容が濃く、膨大な情報量になってしまいました。

 

以下の学会報告リポートは、いわば講義ノートのようなものですが、一般の皆様にも理解し易いように書き改めています。私の分析の他、感想や思い付きは朱書きとしました。

 

 

1.腎血管性高血圧の診断と治療… …………………………防衛医科大学校 熊谷 裕生

 

腎血管性高血圧は腎実質性高血圧と並び、腎性高血圧の代表的疾患です。腎血管性高血圧は、動脈硬化等により片側または両側の腎動脈が狭窄することによって生じた高血圧です。若年者に多い線維筋性異形成と中高年者に多い粥状動脈硬化性のものがあります。

 

診断:形態診断としては、MRアンギオグラフィで狭窄75%以上のものを腎動脈狭窄と定義します。

 

腎動脈狭窄(Renal Artery Stenosis;RAS)は、全身の動脈硬化性病変を反映し、頚動脈 狭窄や心血管疾患との合併が多いことが知られています。

 

RAS の評価は、心筋梗塞や脳 梗塞など生命予後に影響を及ぼす疾患の診療上、重要な情報になると考えられます。

 

最終診断には、腎動脈造影や造影CTが必要となります。

 

 

しかし、腎動脈硬化(RAS)の診断には、放射線を用いた CT 血管造影やデジタルサブトラクション血管造影、 磁気を用いた MR血管撮影などがあります。

 

これらは RASの存在を正確に証明することができますが、被ばくや造影剤の問題もあり、ペースメーカーが挿入された患者さんでは検査ができない場合もあります。

 

また、形態だけでなく、レノグラムで狭窄腎の機能も低下していることを確認して、はじめて腎動脈狭窄による腎血管性高血圧と診断されます。

 

腎動脈やその分枝の狭窄病変に対し、薬物療法や血行再建を慎重に選択して介入することが望ましいです。

 

一方、エコー検査は、従来の方法では得られない血流速度が評価できること、また腎障害のある患者にも繰り返し施行できることなどの利点があり、 簡便かつ安全なスクリーニング検査として有用です。

 

腎動脈エコーの検査法 腎動脈起始部の収縮期最高血流速度(Peak systolic velocity;PSV)を測定し、腎動脈の狭窄の程度を評価します。同時に腹部大動脈の血流も測定します。

 

これは後述する腎動脈/腹部大動脈血流速度比(RAS) の評価基準 の一つに、腎動脈と大動脈の血流速度比があるためです。

 

また腎内血管(区域動脈・葉間動脈)の血流を測定することにより、腎実質障害の程度を評価することも可能です。

 

このデータは、RAS に対する経皮的腎動脈形成術(Percutaneous Transcatheter Renal Angioplasty; PTRA)適応判定にも用いられています。

 

 

〇腎動脈狭窄の評価方法 腎動脈起始部の片側または両側の PSV が 180cm/sec 以上、または腎動脈/腹部大動脈血流速度比(renal/aorta ratio:RAR)が 3.5 以上の場合、有意な腎動脈狭窄(径狭窄率 60%以上) が示唆されます。

 

腎動脈エコー検査対象 (右腎動脈 大動脈 左腎動脈 )

 

治療:降圧だけでなく腎機能の改善や悪化防止を目指します。ドップラーエコーresistive indexが0.8以上の症例にステント療法は無効です。

 

また腎血管拡張術+ステント療法は薬物療法(ABR+スタチン+抗血小板薬)と差が無いことがわかりました。

 

そこで、すべての症例に対して薬物療法を基本としますが、肺水腫・腎機能が急速に悪化する症例、両側腎動脈狭窄、片腎の腎動脈狭窄、治療抵抗性高血圧(3種類以上の降圧剤でも無効)等に対してはステント療法を考慮すべきです。

 

 

〇腎内血流(区域・葉間動脈)の評価方法 腎機能評価において、末梢血管抵抗を示す指標 RI (resistance index:抵抗係数)値が用いられています。

 

これは腎内血管の収縮期最高血流速度と拡張末期血流速度から求めることができる簡便な指標です。

 

RI>0.8 の場合には高度の腎機能障害で予後不良とされています。RI 値が高値となる例では血流を PTRA で回復しても腎機能の改善が難しいことが報告されています。

 

このように、腎動脈エコーは非侵襲的にRASが評価できるだけでなく、腎実質障害の程度、治療方針や効果などの判定に役立つ情報が得られる大変有用な検査法です。

 

高円寺南診療所でも実施できる検査なので、十分に活用していきたいと思います。

たった3日間の学会ですが、内容が濃く、膨大な情報量になってしまいました。

 

以下の学会報告リポートは、いわば講義ノートのようなものですが、一般の皆様にも理解し易いように書き改めています。私の分析の他、感想や思い付きは朱書きとしました。

 

 

第3日 ―平成30 年4 月15 日()― 講演会場(京都市勧業館(みやこめっせ)第3 展示場)

シンポジウム3.9 時00 分~11 時00 分(120 分)

二次性高血圧の診断と治療…… 司会 川崎医科大学 柏原直樹、大分大学 柴田 洋孝

 

日本人の3人に1人は高血圧。高血圧は、動脈硬化性疾患(脳卒中、虚血性心疾患、慢性腎臓病、末梢動脈疾患等)の原因となります。

 

高血圧の約90%は原因が特定できない本態性高血圧であり、約10%が二次性高血圧です。二次性高血圧は原因に即した治療により治癒や著明な改善を期待できます。

 

そのため、早期の診断と治療介入が重要です。

 

これらの疾患は、近年、診療ガイドラインが作成されており、かかりつけ医においても、積極的なスクリーニングが推奨されています。

 

 

これを受けて高円寺南診療所においても、二次性高血圧に対するスクーリニングをいままで以上に積極的に推進していく準備を始めています。

 

このシンポジウムで採り上げられていない二次性高血圧症としては、甲状腺機能亢進症や、大動脈炎症候群や膠原病の血管炎に伴う血管性高血圧症、脳血管疾患や脳腫瘍による高血圧、薬剤性高血圧症があり、これらの疾患を見落さないことも、高血圧診療では大切だと思われます。

認知症の病態と治療…………………名古屋大学 祖父江 元

 

高齢者の約4人に1人が認知症もしくは認知症予備軍とされる時代になりました。一口に認知症といっても、その背景疾患の種類により、病像や経過、治療法等が異なります。

 

認知症の根治治療や病態抑止治療開発のために、症例ごとの超早期診断が重要になります。

 

脳には領域内の機能的な結合や特定の領域間の機能的な統合を高めること等によって、脳の蛋白質老化に抗して認知機能を保つシステムが内在しています。

 

アルツハイマー病前頭側頭葉変性症の発症に楔前部・尾状核がハブ領域として関係しています。

 

また前頭側頭葉変性症の早期診断に繋がる尾状核の異常を早期に検出できる意思決定課題として確率逆転学習が有用です。

 

 

近年の画像検査の進歩、とりわけ神経回路解析、PET,網羅的高次機能検査などどれ一つ取ってみても日常診療には馴染めない大道具ですが、確率逆転学習は導入可能かもしれません。

 

それを良く調べて、検討し、できれば臨床応用したいと思います。

 

 

管理が困難な糖尿病とその対策………………東京大学 門脇孝

 

管理困難な糖尿病として(1)肥満糖尿病と(2)高齢者糖尿病が挙げられました。

 

治療の二大原則は、①低血糖を起こさないこと、②体重を増やさないこと

 

 

(1)肥満糖尿病の治療は、カロリー制限・糖質調整と有酸素運動による減量に加え、血糖管理の上で必要な場合には体重を増加させないビグアナイド薬、Dpp-4阻害薬、GLP-L受容体作動薬、SGLT2阻害薬等を単独あるいは組み合わせて使用します。

 

これらに対して、SU薬やインスリン注射は避けます。肥満糖尿病に合併し易い高血圧、脂質代謝異常についても管理します。インスリン抵抗性高度例や動脈硬化進展例では、チアゾリジン役を使用することで病態の改善・像区の防止を期待することができますが、心不全等の禁忌や体重の増加に注意する必要があります。

 

肥満症(BMI≧25)では、現体重の3%の減量、高度肥満(BMI≧30)では、現体重の5~10%の減量を当面の目標とします。

 

ただし、入院治療をした高度肥満者の4割はリバウンドしてしまいます。有用なツールとして、グラフ化体重日記〔大分医大方式〕食行動質問票(「くせ」や「ずれ」を自覚させる)があります。

 

 

(2)高齢者糖尿病は、65歳以上の糖尿病者とした場合、全糖尿病患者の68%を占めます。重要な課題は、サルコペニアと認知機能低下です。

 

高齢者糖尿病は日本糖尿病学会・日本老年医学会の「高齢者糖尿病の血糖コントロール目標(HbA1c値)」にしたがって、高齢者の認知機能・ADLを評価し、重症低血糖を起こし得るインスリンやSU薬等を使用している場合と、そうでない場合に分類します。

 

分類に応じて血糖管理目標を個別に定めます。投薬量については、腎機能等を考慮しながら慎重に設定します。

 

高齢者では、サルコペニアサルコペニア肥満が増加することから、体重だけではなく、体組成も考慮した病態の評価を行います。

 

摂取エネルギーは原則25~30kcal/kg標準体重の範囲で、サルコペニアがある場合には比較的多めのエネルギー摂取とします。

 

腎障害がある場合を除いて、蛋白質は比較的多めに摂取します。蛋白質の摂取状況と筋肉量の増減は直接関係します。

 

運動療法は、有酸素運動(体脂肪を燃焼させる)だけでなく、無理なく実行可能なレジスタンス運動(筋肉を維持・増強させる)、さらにはバランス訓練の併用を勧めます。

 

 

門脇先生は、肥満糖尿病、高齢者糖尿病ともに、患者のアドヒアランスや治療意欲を引き出すように患者中心医療を進めることが大切であると述べられました。また、サルコペニア対策としては遅くとも65歳までに始めるようにとのことでした。

 

門脇先生のレクチャーを受講して、高円寺南診療所は糖尿病診療の実践面においては、最先端を行っているといっても、あながち過言ではないことが確認されました。

 

体重のみならず、体組成も概ね3か月ごとに実施しています。また、水氣道®は糖尿病治療においてもまさに理想的なエクササイズであることは、参加者であれば容易に理解できることでしょう。

 

ただし、グラフ化体重日記〔大分医大方式〕食行動質問票は、再検討して導入をはかりたいと思います。

 

門脇先生のレクチャーで疑問なのは、患者のアドヒアランスや治療意欲を引き出すことと患者中心医療との関連が不明であることです。

 

そもそも東大病院は患者中心の医療を実践することに向いているのでしょうか。患者中心の個別的医療を真剣に推進していったとしたら、東大にはエビデンスが集積できなくなり、研究が進まず、論文も生産できなくなります。

 

せいぜいが、診療ガイドラインに掲載できるような層別化医療を目指さざるを得ないのではないでしょうか。

慢性心不全における薬物治療と非薬物治療の進歩と限界… …九州大学 筒井 裕之

 

日本循環器学会と日本心不全学会は、心不全を「心臓が悪いために、息切れやむくみが起こり、だんだん悪くなり、生命を縮める病気」とする一般向けの定義を公表しました。

 

心不全リスク(ステージA,B)⇒症候性心不全(ステージC,D)

 

慢性心不全に対する薬物療法・非薬物療法は進歩が著しい反面、未だに厳然たる限界があります。

 

心不全については、近年は「左室駆出率が低下した心不全(heart failure with EF: HFrEF)LVEF《40%」主に収縮機能障害(心筋梗塞、拡張型心筋症などに対して

「左室駆出率が保持された心不全(heart failure with preserved EF: HFpEF)」主に拡張機能障害(高血圧性疾患を始め、多様な基礎疾患と多様な併発疾患)が話題になっています。

 

前者の治療が著しい発展を遂げているのに対して、後者は増加して現代型心不全であるにもかかわらず、未だ生命予後を改善する治療が確立していないからです。

 

治療の発展:神経体液性因子の上昇による心不全増悪という悪循環のメカニズム

 

非薬物療法:呼吸療法、運動療法、細胞治療

 

病態別治療:HFpEFは利尿剤を病態に応じて、ただしHFmrEFは個々の病態に応じて治療

 

入院死亡率8%、再入院率20%(アドヒアランス不良にいる症状増悪によることが多い)

 

画一的な治療では改善できず、個別的ケアの必要性

 

新たな心不全治療薬:2型糖尿病治療薬であるSGLT2阻害薬

 

心不全による入院を抑制する

 

ACE阻害薬〔エナラプリル:レニベース®〕を上回る成績の薬剤の開発

 

いずれにしても、心不全患者は高齢者が多いとはいえ、治療戦略の基本は変わりません。ただし、エビデンスが十分でないうえに副作用が生じやすく、合併症も多いため、患者特性に基づいた個別の対応が必要です。

 

非薬物療法である植込み型除細動器(implantable cardioverter-defibrillator: ICD)と

心臓再同期療法(cardiac resynchronization therapy: CRT)の有効性は確立し、標準治療となっています。

 

ただし、画一的なプログラムには限界があり、行動変容に基づくセルフケアを支援するICT(information and communication technology)の活用も取り組まれています。

 

筒井先生のレクチャーのなかで、循環器内科医も心身医学とりわけ心療内科と無関係ではいられない時代に突入したことが行動変容に基づくセルフケアを支援するICTの活用という記述で紹介されました。

 

問題は、どこまで適切に活用できるかということです。高円寺南診療所でも心臓超音波検査によって左室駆出率を計測できるので、心不全の評価分類と重症度評価をこれまでより一層きめ細やかに行わなくてはならないと思います。

 

 

急性腎障害(AKI)慢性腎臓病(CKD): その移行メカニズム………京都大学 柳田 素子

 

急性腎障害(AKI)とは、数時間から数日の間に、急激に腎機能が低下する病態であり、入院患者の数%が罹患する頻度の高い疾患です。AKIは致死率が高いのみならず、末期腎不全や慢性腎臓病(CKD)に至る予後の悪い疾患であるということが、近年にわかに明らかになってきました。

 

AKIでは、腎臓の機能単位ネフロンの近医尿細管が主として障害されるのに対して、CKDでは線維化と広汎なネフロン障害が特徴になります。

 

特に高齢者ではAKIがCKDに移行し易く、高齢腎における三次リンパ組織形成は、AKIからCKDへの移行を防ぐ新たな治療標的として有望とされます。

 

近年、がんと腎臓病の関わりを捉えたオンコネフロロジーが注目されています。

 

抗癌薬使用時には高頻度にAKIを発症します。AKIがCKDに移行し、腎機能が十分に回復しなければ、抗がん薬投与の継続が困難になり、生命予後が悪化するため、AKIがCKDに移行するのを防ぐための方法の確立が望まれています。

 

柳田先生のレクチャーは、シンプルでわかりやすいものでした。腎臓の尿細管は薬物障害を受けやすいことは常に念頭におくべきでしょう。

 

急性腎障害は高い死亡率があり、20%は慢性腎臓病に移行すること、また、慢性腎臓病に急性腎障害が生じると予後が悪いことはよくわかりました。

 

ただ残念なことに治療法が未開拓です。それでは、来週から高円寺南診療所ではどのような取り組みをすべきか、もう少し詳しく勉強しようと思います。

喘息・COPDにおける気道炎症メカニズム………………高知大学 横山 彰仁

 

気管支喘息は成人の6~10%程度、慢性閉塞性肺疾患は40歳以上の8%以上に認められます。

 

気管支喘息では、基本的に、その発現のメカニズムは明確でないためか、一定の評価を獲得している既存薬を使用しても十分なコントロールが得られない患者が5~10%程度存在し、これらは重症喘息と呼ばれます。

 

このなかに喘息自体が重症である本来の重症喘息と、喘息以外の因子によって重症化している治療困難喘息があり、重症喘息のピットフォールになります。

 

Th2型T細胞…自然免疫との関係

 

好酸球性炎症、非好酸球性炎症

 

非好酸球性炎症に対してステロイドは無効

 

治療困難因子の改善

 

口演中の治療困難喘息の因子スライドには、心理的因子がリストされていませんでした。これこそが大いなるピットフォールです。

 

 

喘息増悪頻度およぶICS効果予告因子としての末梢血好酸球数(喀痰中好酸球数が望ましいのだが)

 

好酸球性炎症:COPDに対する抗IL-5(メポリズマブ)の増悪抑制効果は好酸球数が増加するほど大きくなる,他に抗IgE

 

COPDは、いつでも治療が有益な疾患、

 

薬物療法の基本は気管支拡張薬

 

横山先生は、以上のように解説していますが、重症喘息のピットフォールには、鼻炎合併喘息であるにもかかわらず鼻炎の治療がなされていないケースや心理社会的ストレスで増悪し発作を生じる呼吸器心身症としての喘息の見落としを具体的にあげておくべきではないかと思います。

 

喘息は呼吸器内科やアレルギー内科が最も得意としなければならない疾患であるにもかかわらず、必ずしも適切に治療がなされているとは限りません。

 

呼吸器内科専門医や内科アレルギー専門医は鼻腔を診察しませんし、たいていは心身医学に対する研鑽を積んでいないからです。

 

現在、日本アレルギー学会は総合アレルギー専門医を養成しようとしているし、私もその方向に賛成、というか、とっくの昔に実践しているので、重症喘息とか難治性喘息の多くは、細分化専門医学や大量生産性医療によってもたらされたケースではないのかとさえ考えています。

 

慢性閉塞性肺疾患は基本的に難治であるために、治療しても仕方がないという認識そのものがピットフォールです。現在、いかなる患者であれ治療は可能であり、肺機能低下を抑制し症状を緩和すること、および初期からみられる併存症への対応が重要です。また、予防可能な疾患であり、禁煙が最重要です。

 

母体の喫煙暴露や栄養障害等、胎生期の問題が喘息および慢性閉塞性肺疾患、また、最大到達肺機能低下のリスク因子であることも知られています。

 

横山先生の後半部分の記述は、全くもってその通りだと思います。

 

 

慢性心不全における薬物治療と非薬物治療の進歩と限界… …九州大学 筒井 裕之

日本循環器学会と日本心不全学会は、心不全を「心臓が悪いために、息切れやむくみが起こり、だんだん悪くなり、生命を縮める病気」とする一般向けの定義を公表しました。

心不全リスク(ステージA,B)⇒症候性心不全(ステージC,D)

慢性心不全に対する薬物療法・非薬物療法は進歩が著しい反面、未だに厳然たる限界があります。心不全については、近年は「左室駆出率が低下した心不全(heart failure with EF: HFrEF)LVEF《40%」主に収縮機能障害(心筋梗塞、拡張型心筋症などに対して「左室駆出率が保持された心不全(heart failure with preserved EF: HFpEF)」主に拡張機能障害(高血圧性疾患を始め、多様な基礎疾患と多様な併発疾患)が話題になっています。前者の治療が著しい発展を遂げているのに対して、後者は増加して現代型心不全であるにもかかわらず、未だ生命予後を改善する治療が確立していないからです。

治療の発展:神経体液性因子の上昇による心不全増悪という悪循環のメカニズム

非薬物療法:呼吸療法、運動療法、細胞治療

病態別治療:HFpEFは利尿剤を病態に応じて、ただしHFmrEFは個々の病態に応じて治療

入院死亡率8%、再入院率20%(アドヒアランス不良にいる症状増悪によることが多い)

画一的な治療では改善できず、個別的ケアの必要性

新たな心不全治療薬:2型糖尿病治療薬であるSGLT2阻害薬

心不全による入院を抑制する

ACE阻害薬〔エナラプリル:レニベース®〕を上回る成績の薬剤の開発

いずれにしても、心不全患者は高齢者が多いとはいえ、治療戦略の基本は変わりません。ただし、エビデンスが十分でないうえに副作用が生じやすく、合併症も多いため、患者特性に基づいた個別の対応が必要です。

非薬物療法である植込み型除細動器(implantable cardioverter-defibrillator: ICD)と

心臓再同期療法(cardiac resynchronization therapy: CRT)の有効性は確立し、標準治療となっています。ただし、画一的なプログラムには限界があり、行動変容に基づくセルフケアを支援するICT(information and communication technology)の活用も取り組まれています。

筒井先生のレクチャーのなかで、循環器内科医も心身医学とりわけ心療内科と無関係ではいられない時代に突入したことが行動変容に基づくセルフケアを支援するICTの活用という記述で紹介されました。問題は、どこまで適切に活用できるかということです。高円寺南診療所でも心臓超音波検査によって左室駆出率を計測できるので、心不全の評価分類と重症度評価をこれまでより一層きめ細やかに行わなくてはならないと思います。

パネルディスカッション 14 時40 分~16 時40 分(120 分)

 

日常診療における難治性疾患への対応とピットフォール ……司会 自治医科大学 永井良三  高知大学 横山彰仁

 

近年の著しい高齢化の進行は、患者の高齢化をも意味します。

 

高齢患者は非典型的な病像となるのみならず、同時に併存する疾患が増加し、疾病間あるいは治療薬剤間の相互作用を考慮する等、治療の個別化が必要となってきます。

 

多くの臓器・機能の障害を有する患者に対し、個々の障害をひとつひとつ全て治療するのではなく、1人の人間としてすべてに目配りしながらも、どの部分への重点的な助力がQOL(腎性の質、生活の質)の向上や安心に最も寄与するのかを判断する必要性も生じています。

 

このような状況に対応するためには、総合的な幅広い知識を持つことが必要不可欠となっています。

 

この司会者のことばを裏返してみると、かつての医療は、典型的な病像を軸として、単一疾患に対して、ワンパターンの大量生産的な治療をしてきたということになります。

 

こうした患者さんばかりだと、医学データを集計し易く、エビデンスを集めるには都合が良かったはずです。

 

つまり、大学病院や大病院での大量生産的な診療が一定の成果を収めると同時に、データをまとめやすく、医学論文もまとめやすかったであろうことは想像に難くありません。

 

しかし、反面、典型的でない病像や同時に併存する疾患を多数抱えた患者さんは、非典型例として適切な医学的対応を享受できなかったことが示唆されます。

 

そういう患者さんこそが難治例であり、現在でも大学病院から高円寺南診療所に紹介されてくる患者さんが少なくないのは、こうした理由によるのではないかと考えています。

 

つまり、大規模集計データをとり易い典型的で単一疾患の患者さんは大学病院等、データをとりにくい非典型的個性的かつ重複疾患をもつ厄介な(失礼!)な症例は高円寺南診療所、という具合の図式ができあがります。

 

 

これからは大学病院も大病院も高円寺南診療所と同様に、一人一人の患者さんの個性に応じた臨機応変の対応に切り替える覚悟ができたとすれば、それはとても素晴らしいことだと思います。

 

しかし、残念ながら、それは一朝一夕には実現できないのではないかと思います。

 

というより、大学病院の機能が完全にマヒしてしまうに他ならないからです。

 

肝心なポイントなので再掲しますが、失礼ながら、これを言う資格は専門の限られた大学教授には無いと思います。

 

自らが実践できていない理想を語るのは理論家ではあっても実務家ではないと思います。そして、単なる理論家は実務家を教育し訓練することなど不可能なはずです。

 

 

多くの臓器・機能の障害を有する患者に対し、個々の障害をひとつひとつ全て治療するのではなく、1人の人間としてすべてに目配りしながらも、どの部分への重点的な助力がQOL(腎性の質、生活の質)の向上や安心に最も寄与するのかを判断する必要性も生じています。

 

このような状況に対応するためには、総合的な幅広い知識を持つことが必要不可欠となっています。

 

これを本当に可能とする医師になりたければ、大学病院や大病院ではなく、高円寺南診療所のような現場で臨床実績を積むべきでしょう。

教育講演9.13 時00 分~13 時20 分(20 分) 座長 日本大学 橋本修

COPDの治療管理………東北大学 黒澤一

 

慢性閉塞性肺疾患(COPD)=肺気腫+慢性気管支炎

 

喫煙者の15%が罹患、約500万人 患者数が多く、認知度が低いのが問題

 

これは、心身症、心療内科も同じ悩みを抱えている。

 

認知度80%を目標に掲げているが…

 

主流煙流2μm、副流煙粒2μ

 

COPD診断と治療のためのガイドライン2018(第5版)

 

<炎症>というキーワードは消えたが、より広範な疾患概念に発展。

 

喫煙歴のある中高年者の場合、症状が無くても疑う

 

空気を出しにくく、空気が肺に溜まってしまう。

 

気管支拡張薬吸入後のスパイロメトリーでFEV₁/FVC<70%

 

治療は、禁煙(受動喫煙の防止を含む)、ワクチン接種、早期介入、疾患認知

 

非薬物療法が不可欠:身体活動の向上と維持(生命予後を決定する!)、呼吸リハビリテーション導入・維持

 

(教育・運動・栄養)

行動変容:生活習慣が望ましい方向に変わる

 

動機付け、強化など、SpO₂<90%で酸素療法

 

慢性閉塞性肺疾患の治療は、薬物療法のみでは限界があり、非薬物療法で補う必要があるということです。

 

非薬物療法としては、認知行動療法や運動療法が注目されています。推奨していますが、残念ながら積極的に実施しているところは限られています。

 

大学病院で大げさに運動療法を始めてどうしますか。入院期間も限られているので、呼吸器リハビリプログラムも中途半端だと聞き及んでいます。

 

やはり、内科の発想では薬物療法が主体であって、非薬物療法は付け足しという扱いだから、運動療法が出遅れるのではないかと思います。

 

やはり、ここは高円寺南診療所方式がスタンダードにならなければ、多くの患者さんは救えません。手遅れにならないうちに今から水氣道®、楽しく始めるなら聖楽院の聖楽療法です。

 

 

特別講演 13 時20 分~14 時00 分(40 分) 「がんプレシジョン医療」の現状と課題 ……座長 第115 回日本内科学会講演会会長 河野修興  シカゴ大学 中村祐輔

 

「プレシジョン医療」(オバマ大統領)=「オーダーメイド医療」

 

がんは早く見つけられるものほど治癒率が高い。

 

ただし、早期に発見しても治癒が困難な癌がある。

 

がんの検診率、簡便なスクリーニング法の開発

 

がんの超早期再発診断法の開発・超早期治療

 

新しい免疫療法:ネオアンチゲンワクチン、オンコアンチゲンワクチン(ニボルマブ)

 

がん特異的CTLのクローニング⇒TCR導入、T細胞療法

 

大きなデータベース⇒人工知能の活用

 

クラウドシステム(医療・DNA情報)

 

がんゲノム医療:遺伝的・後天的なゲノムの多様性

 

米国FDA承認:医療機関を介さずに、遺伝子検査を受けることができる

 

リキッドバイオプシー:その人の癌の個性を明らかにすることができる

 

検出率は、癌の種類によりほぼ100%から60%まで、疑陽性率は1%程度

 

画像診断より6~9か月早く、転移・再発を感知することができる

 

がん由来のDNAを検出することにより

 

抗がん剤の薬剤応答性による4分類

 

ヒトゲノム暗号全解析2001

 

遺伝子HLA-B*3101はカルバマゼピンによる薬疹の発症リスクと関連する

 

免疫チェックポイント抗体治療で腫瘍縮小がみられる割合、縮小率は25%以下

 

結局は、どんな抗ガン治療も、患者さん自身が持つ免疫力が前提となる

 

ネオアンチゲン予測

 

T細胞受容体導入T細胞療法

 

これはとても興味深いテーマですが、さすがに解説するのが難しいです。腰を落ち着けて、ゆっくりと機会を改めてご紹介したいと思います。