ここで掲載する内容は、公益財団法人 骨粗鬆症財団のホームページから引用したものです。骨粗鬆症についてわかりやすい解説をしています。
骨粗鬆症は、長年の生活習慣などにより骨がスカスカになって骨折しやすくなる病気です。最初は、自覚症状はありませんが、ひどくなると骨折を起こし、寝たきりの原因となる場合もあります。多くは腰や背中に痛みが生じて医師の診察を受けてからみつかります。
しかし、骨粗鬆症になってから治すのはたいへんです。骨粗鬆症にならないように、日ごろから予防を心がけることが大切です。骨粗鬆症を予防することが、ほとんどの生活習慣病を予防することにつながります。
そのために、高円寺南診療所では女性では、45歳以上、男性でも50歳以上の皆様に骨量計測を推奨し、骨年齢を算出し、骨粗鬆症の早期発見、早期対応に力を注いでいます。それでは、骨粗鬆症についてもっと詳しく勉強していきましょう。
それぞれのQ&Aのあとに【高円寺南診療所からのコメント】を加えました。
Q
超音波を利用した「美顔器具」を使うと骨粗鬆症になる?
超音波を利用した「美顔器具」を利用しています。超音波が骨粗鬆症の原因になるとききましたが本当でしょうか?
A
骨粗鬆症の検査に超音波を利用しますが、超音波が骨粗鬆症の原因になったという報告はありません。
超音波法はX線を利用した検査法と比較して精度は落ちますが、被爆の心配がなく簡便なためよく用いられています。
材木を切るのこぎりなどを長年使っていた人は“振動病”で皮膚が白く薄くなる(白蝋病)こともありますが、美顔器の超音波はそれほど激しく振動しないと思います。実際に超音波の程度や利用期間を確かめないと断定できませんが、骨粗鬆症を引き起こす可能性は少ないでしょう。
【高円寺南診療所からのコメント】
超音波を利用した「美顔器具」を使うと骨粗鬆症になる?
日常の医療現場では、いろいろな質問がでてくるものです。このようなデマの発生源の多くは、美容業者から発せられることが多いことを経験しています。その理由は不明ですが、顧客に市販の「美顔器具」を購入されると、セルフトリートメントで済んでしまうため減収となってしまうので困る、という関係者の本音を聞いたことがあります。
超音波美顔器については、医療用の超音波との比較につい比較してみると解り易いかもしれません。
超音波も市販しているものと、医療で使用するものは周波数が違います。超音波治療器の出力は1.5W/cm2くらいですが、超音波美顔器の出力は100mW/cm2 (0.1W/cm) しかありません。
治療用の医療用の超音波は、画像診断、温熱療法、筋マッサージ、骨膜刺激など検査と治療の両方に使用されます。治療用だと捻挫や腰痛など骨までエネルギーが到達するので大きな出力が必要になります。
これに対して市販の機器は基本的に低周波~中周波です。この周波数は比較的安全に使用できるので、市販が許されています。美顔器では、肌の表面だけでよいので出力は限られていて作用の弱いです。
つまり、骨などへの影響は無視することができるということになります。
ましてや、骨粗鬆症を来す可能性はありません。