茨城に人気がない理由(その1)
日本の近代化が災いしている可能性⁉
高名な観光地が少ない背景は、地底の火山活動が活発ではなく、山が低く、海岸線が平凡で、顕著で卓越した温泉が少ないことが挙げられます。茨城県には、ポスターで人目を引くような温泉や絵になりやすい自然景観が少ないことが指摘されることがあります。
茨城県の山で1000mを超えるのは、唯一八溝山(やみぞさん)標高1,021.8mのみです。茨城県最高峰の山ですが、茨城県と福島県の県境にある山であるため、茨城県独自の山ではないということになります。
茨城の山で古くから名山とされてきたのが筑波山ですが、この山は900mにも達しないのですが、日本100名山にリストされています。標高だけで名山が決まるのもおかしな話なので当然といえば当然ですが、例外的なノミネートであることもまた確かなことです。
以下に、800mを超える茨城の山々を一覧にしましたが、筑波山を除いて、すべて県北に位置していますが、残念ながら、私自身を含めて、それらの山を知っている水戸市以南の茨城県人は限られているのではないかと推測します。
筑波山が古来からの名山であり、現代では、筑波大学をはじめ筑波研究学園都市が大いに発展し、「日本の東大、世界の筑波」と一部で気勢をあげて、「つくば」の名が世界中に轟きわたっているほどには、筑波山の魅力や評判が回復していないのはなぜでしょうか。
私は、その原因は、日本の近代化にあると考えています。近代化に伴う都市建設によって、建物が高層化し、乱立するようになりました。私が杉並区内に転入するまで住んでいた本駒込の最寄りには文士村の名を残す田端でした。
かつては、田端の高台から北西の方角に筑波山を望むことができたそうです。芥川龍之介や板谷波山らも、この筑波山の遠望を楽しんでいたに違いありません。
明治後期から昭和中期にかけて活動した日本の陶芸家で、日本の近代陶芸の開拓者であり、陶芸家としては初の文化勲章受章者である「波山」の名はは故郷の名山である「筑波山」に因むことが知られています。
関東平野の中の独立峰である筑波山は、遥か遠方に住まう多くの人々や、旅人にとって、掛け替えのない日常の風景の要素であり、天然のランドマークであり、道標であったことでしょう。
【高笹山】
0921m
久慈郡大子町大字上野宮
【栄蔵室】
0881m
北茨城市関本町小川
【筑波山】
0877m
つくば市筑波
【和尚山】
0804m
北茨城市関本町小川
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