『嘱託臨床産業医』の相談箱

 

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臨床産業医オフィス

<高円寺南労働衛生コンサルタント事務所>

産業医・労働衛生コンサルタント・第一種作業環境測定士・衛生工学衛生管理者

飯嶋正広

 

今回の相談:

ストレスチェックを実施した後の結果についての情報は、どのように取り扱ったらよいのでしょうか? その場合、産業医は何をしてくれるのでしょうか?

 

ストレスチェックと面接指導の実施に係る流れ(厚生労働省)その2

<ストレスチェックでの注意事項の確認から産業医による高ストレス者面談まで>

 

事業所において、ストレスチェック制度が有効で円滑に導入されるためには、衛生委員会での調査審議と労働者への説明を十分行うことが大切であることについて、前回説明しました。

 

それでも慣れるまではなかなか厄介な手続きです。それは、ストレスチェックは一般定期健康診断と同時に実施することも可能である反面、情報の取り扱い方に違いがあるからではないかと考えます。

 

 

ストレスチェックで注意すべきなのは、

第一に、労働者本人の個別的な同意が示されなければ、その結果を事業者に開示することができないことです。

 

第二に、実施、分析、結果分析、保存を行うのは実施者であること。逆に実施者として定められていない限り、たとえ産業医であっても個別の結果を閲覧することができないことです。

 

産業医が実施者であれば、ストレスチェックの結果をもとに、高ストレス者に申し出の勧奨を行うことができます。そのためには、産業医が「実施代表者」または「共同実施者」になっていることが望ましいとされているのです。その場合であっても、嘱託産業医の場合は、検査そのものを外部機関に委託し、データ化して受け取ることが一般的です。

 

 

〇 衛生委員会の場やその他の機会において、参加委員をはじめ労働者に本制度の趣旨や実施内容を専門的立場から説明すること

 

〇 ストレスチェックの企画の際、具体的な実施内容や方法などの検討にかかわること

 

〇 高ストレス者に対する面接指導の申出の勧奨を行うこと

 

〇 高ストレス者面接指導を行うこと

 

〇 面接指導の結果に基づき、事業者に意見を述べること

 

〇 集団分析の結果を職場改善に活かすための過程で可能な限り関与すること

 

 

高ストレス者の面接指導は、面接指導を希望した労働者のみに行います。

 

面接の内容は、

1)労働時間等の勤務状況、

 

2)ストレス要因等の心理的な負担の状況、

 

3)睡眠や生活リズム等の状況、

 

4)その他、当該労働者の就業環境に関する状況、

 

などです。こうした内容の面接によって聴取した情報に基づいて、

 

5)本人に対する指導

 

6)当該労働者の就業についての事業者に対する意見

 

が求められています。