前回はこちら



複雑性PTSDとは、感情などの調整困難を伴う心的外傷後ストレス障害(PTSD)です。組織的暴力、家庭内殴打や児童虐待など長期反復的なトラウマ体験の後にしばしば見られるとされます。

 

 

Q2.複雑性PTSDはどのように診断されるのですか?

 

A2.世界保健機関 (WHO) が発行する疾病及び関連保健問題の国際統計分類 (ICD) では、第11版において初めて診断基準として記載が行われました。

 

ICD-11における複雑性PTSDの診断基準とは、

「否定的自己認知、感情の制御困難及び対人関係上の困難といった症状が、脅威感、再体験及び回避といったPTSDの諸症状に加えて認められること」とされています。 つまり、自己評価が低下し、感情のコントロールが困難となるため、対人関係においてさまざまなトラブルが生じやすくなる病気であるといえるでしょう。

 

複雑性PTSDの主症状は解離です。解離とは意識に上る前にある心理内容と、他の内容との連結を無意識的に断絶することを指します。

 

ただし、人間は通常、広い意味での経験を解離しています。日常生活においての人間の行動の大部分は言語化されないのですが、これは非防衛的なものであり「整理されていない体験」と呼び「広い意味で」解離されているものです。そして、解離の能力は人間の人格発達においての構成要素の一つで、通常の人間は「非自己」に対し「厳密な意味で」解離現象を起こし、一貫した自己感覚を確立します。

 

外傷的解離は心理的外傷を生み出す圧倒的状況に対する精神的適応反応です。それらは日常体験としての白昼夢等の解離現象の一端の解離連続体とされます。

 

解離状態は精神的苦痛から自己を守ろうとする自己誘発性催眠により発生します。

別々の心理内容は接点を持たず並存し、精神的な不調和を警告する繋がりが消滅し、同じ対象に対する自己内部の異なる感情は全くの矛盾なく並存しえます。

そのため、過去の心理的外傷を混乱した感情から分離することが可能となります。

ただし、その混乱した感情自体は意識に表出せず、言語にも象徴化されません。

 

しかし、解離状態の体験が意識化された際は本人の苦痛は激しいものになります。

 


次回からは運動するときに必要な技能と体力の関係について学習します。技能や体力を高めるときに気をつけるべき点などスポーツを行ううえでとても大切なことを学びます。今後の学習を踏まえ、実際に水氣道の稽古をはじめてみることによって、あらゆるスポーツにも通じる、より良い気づきが得られることでしょう。

 

連載中断の最後の記事は、水氣道稽古の12の原則(10)周期性の原則(その2)でした。次回は、水氣道稽古の12の原則(11)意識性の原則(その1)から再開する予定です。
 

解説再開の準備として、まず、水氣道の稽古理論体系の一覧を掲載いたします。

 

 水氣道の神髄(太極観)
<融通無碍(ゆうずうむげ)の自然愛>

 

 水氣道の三徳

 

 分析と企画(特異性の原理)

 

 進歩と調和(過負荷・集団性の原理)

 

 自己超越と自然回帰(統合性・可逆性の原理)

 

 

 水氣道実践の五原理

特異性,可塑性,適時性

 

 

〇 統合性の原理(心身統合・心技体の原則)

 

〇 集団性の原理(教学不岐・環境創造の原則)

 

〇 過負荷の原理(漸進性・全面性・反復性の原則)

 

〇 可逆性の原理(周期性の原則)

 

〇 特異性の原理(意識性・個別性・弱点優先・専門性の原則)

 

 

 

 水氣道稽古の12原則

・ 心身統合の原則
・ 心技体の原則
・ 教修不岐の原則
・ 環境創造の原則
・ 漸進性の原則
・ 全面性の原則
・ 反復性の原則
・ 周期性の原則
・ 意識性の原則
・ 個別性の原則
・ 弱点優先の原則
・ 専門性の原則

 

以上の理論体系に対して、たとえば、わが国の高等学校保健体育の教科書「現代高等保健体育」では、「練習やトレーニングによって技能や体力を向上させるためには、それまでにおこなっていた運動より難度や強度が高い運動をおこなう必要があることを採りあげています。

 

これをオーバーロード(過負荷)の原理といいます。脳や筋肉は環境の変化に適応して自分をつくり変える能力(可塑性)が高く、「この適応のしかたは動作パターンや負荷条件に対応した性質(特異性)を示すことをふまえ、練習 やトレーニングを考えることが重要です。」 と記しています。

 

そこでは「過負荷」を基本原理とし、「意識性」「個別性」「全面性」「反復性」「漸進性」を5原則として紹介しています。

 

水氣道においては、この5原則の位置づけは、過負荷の原理のもとに、「全面性」「反復性」「漸進性」の各原則を、そして特異性の原理のもとに、「意識性」「個別性」の原則ならびに「弱点優先」「専門性」の原則を置くものとしています。



スウェーデン、若年層へのモデルナワクチン接種停止

 

スウェーデン保健当局は6日、1991年以降に生まれた人に対する米モデルナ製の新型コロナウイルスワクチン接種を停止すると発表した。


[ストックホルム 6日 ロイター] - スウェーデン保健当局は6日、1991年以降に生まれた人に対する米モデルナ製の新型コロナウイルスワクチン接種を停止すると発表した。ワクチンを接種した若年層の間で、心筋炎や心膜炎などのまれな副反応の症例が増加している可能性を示すデータを受けた措置。

 

当局はリスクが極めて低いとしつつも、「とりわけモデルナ製ワクチン2回目接種後の相関関係は明白」とし、今後は米ファイザー・独ビオンテック製ワクチンの接種を推奨するとした。

 

デンマークも、年齢18歳以下に対するモデルナ製ワクチン接種の停止を発表した。
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同ニュースを受け、米株式市場ではモデルナの株価が4%超下落した。

 

モデルナの株価は年初来205%超値上がりしているものの、米製薬メルクが1日、開発中の新型コロナ経口治療薬が入院や死亡リスクを約50%低減する効果があるという中間臨床試験結果を公表してからは、17%下落している。

 

メルクのニュースが重しとなり、ファイザー、ビオンテック、ノババックスも月初から2.3─19.6%下落。

 

・・・・・・・・・・・・・・・・

 

Användningen av Modernas vaccin mot covid-19 pausas för alla som är födda 1991 och senare

 

1991年以降に生まれたすべての人を対象に、モデルナ社のCovid-19ワクチンの使用を中止する

 



Lyssna
Publicerat 06 oktober 2021
2021年10月06日発行

 

Folkhälsomyndigheten har beslutat att pausa användningen av Modernas vaccin Spikevax, för alla som är födda 1991 och senare, av försiktighetsskäl. Orsaken är signaler om ökad risk för biverkningar som inflammation på hjärtmuskel eller hjärtsäck. Risken att drabbas är dock väldigt liten.

公衆衛生局は、予防的措置として、1991年以降に生まれた人を対象に、モデナのスパイクバックス・ワクチンの使用を一時停止することを決定しました。その理由は、心筋や心膜の炎症などの副作用のリスクが高まるという信号です。しかし、影響を受けるリスクは非常に小さいです。

 

 

<コメント❶>
このような状況で、「影響を受けるリスクは非常に小さい」という見解を述べるのは、スウェーデン政府に限らず、米国や日本も同様だと思います。その理由は、すでにワクチンを接種してしまった自国民が不安に駆られ、混乱を来すことが無いようにするための政治的配慮です。しかし、大切なのは、むしろその後ではないかと思います。

 

わが国では、「影響を受けるリスクは非常に小さい」という見解を公表すべきときに、その公式見解が独り歩きしてしまい、その結果、しかるべき措置をとらないでしまう、ということです。その点、岸田首相は「最悪の事態を想定して対策を講じる」という姿勢を打ち出している点については、これまでの政府の立場以上に大いに評価したいと思います。杉並国際クリニックで、これまで防護服で重装備して診療に当たらなくて済んでいるのは、とりもなおさず昨年から最悪の事態を想定して、前倒しで備えを固めていた成果だと考えているからです。そして、そのために最も貢献してくださったのは、患者の皆様の積極的な取り組みであり、私共との相互理解こそが肝要であることを、改めて認識することができます。

 


Hjärtmuskelinflammation (myokardit) och hjärtsäcksinflammation (perikardit) går oftast över av sig självt, men symtomen behöver bedömas av läkare. Tillstånden är vanligast bland unga män, i samband med exempelvis virusinfektioner som covid-19. År 2019 vårdades cirka 300 personer under 30 år på sjukhus med myokardit.

心筋の炎症(心筋炎)や心膜炎は、通常は自然に治りますが、症状を医師に見てもらう必要があります。この症状は若い男性に多く見られ、covid-19などのウイルス感染に関連しています。 2019年には、30歳未満の約300人が心筋炎で入院しました。

 

<コメント❷>

段落の冒頭に「心筋の炎症(心筋炎)や心膜炎は、通常は自然に治ります」
という見解をまず示して読者をまず安心させ、冷静に読んでもらえるように、という配慮に富んだレトリックが見出されます。

 

しかし、大切なメッセージは、その後です。1)症状を医師に見てもらう必要、2)若い男性に多く見られる、3)covid-19などのウイルス感染に関連、4)2019年には、30歳未満の約300人が心筋炎で入院、これらのいずれの情報も、決して軽視できない内容です。

 

なぜならば、スウェーデンの総人口は約1,022万人(2018年11月,スウェーデン統計庁)程度に過ぎず、日本の総人口1億2,622万7,000人(総務省2021年6月25日、総務省)の一割にも満たず、また東京都の人口14,049,146人(令和3年7月1日現在推計)よりも少ない小国での発生件数だからです。 

 

このデータをもとに単純比例計算をすると、日本国内で約3700人、東京都だけでも約350人が心筋炎で入院することに相当します。この数字が実際のものとなれば、さすがに日本のメディアも大騒ぎするほどのインパクトがあるはずです。逆に言えば、スウェーデンの政府やメディアは私たちより冷静な見方をしている、と解釈することも可能かもしれません。

 

しかし、このような状況で、「影響を受けるリスクは非常に小さい」
という見解を述べるのは、政治的配慮の上での報道レトリックと考えざるを得ない、と判断するのが私の立場です。

臨床産業医オフィス

 

<高円寺南労働衛生コンサルタント事務所>

 

産業医・労働衛生コンサルタント・第一種作業環境測定士・衛生工学衛生管理者

飯嶋正広

 

 

 

NHKテキスト ラジオ ビジネス英語 10月号(2021 9.27-10.30)から学ぶ、

これからの労働衛生と産業医学

 

NHKテキスト ラジオ ビジネス英語 10月号(2021/9.27-10.30)より抜粋および編集

 

リンダ・グラットン*から学ぶ臨床産業医学の展望No1.

 

<3段階人生から多段階人生へ>

 

*リンダ・グラットン(ロンドン・ビジネススクール教授、人材論、組織論の世界的権威)

 

 

 

You know, if you think about a traditional life, it has three stages:

 

伝統的な人生を考えてみると、3つのステージがあります。

 

 

 

Full-time education, followed by full-time work, followed by full-time retirement.

 

フルタイムの教育期間、続いてフルタイムの仕事期間、それに続くフルタイムの引退期間です。

 

 

 

For many of us, we’re going to live longer,・・・and at the same time, enormous technological changes.

 

私たちの多くは、昔より長生きすることになります。・・・それと同時に、大きな技術の変化が起きています。

 

 

And so that becomes an impossible way of running a life.

 

そうすると、今までの3ステージの生き方は不可能になります。

 

 

And so what we suggest instead, is what we call the multi-stage life, where you have more stages, so you do more things.

 

私たちが代わりに提案するのは「マルチステージ(多段階)の人生」と私たちが呼ぶものです。

 

 

 

<臨床産業医からのコメント>

 

フルタイムの教育(full-time education)期間について言及されていますが、生涯学習の推進が推奨されています。私は、生涯学習の実践によって3段階人生を突破し、実りの多い多段階人生に向かうことができると考えています。

 

それから、フルタイムの仕事(full-time work)期間についてですが、家事や育児、豊かな趣味やボランティア活動などへの参画によって、豊かな多段階人生を構築できると思います。

 

最後に、フルタイムの引退(full-time retirement)期間は、定年をいつに定めるかによって多様性が生まれます。雇用延長や再雇用など、高齢者にとっても生産性を維持しつつ生涯現役を目指そうとする方も決して少なくはありません。その場合に決定的なのは生産性ですが、それを下支えするのが心身の健康ということになるのではないでしょうか。

 

高齢になっても健康であり続けるためには、これまでフルタイムの教育期間やフルタイムの仕事期間とみなされてきた人生の時期の過ごし方の見直しが必要になってくるのではないでしょうか。私たちの暮らしの場は家庭や学校のみならず職場も忘れてはなりません。それぞれの場において、健康に対する関心を持ち、積極的に学び、有益な時間の過ごし方を工夫していくことが大切だと思います。その場合、個人レベルでできることだけでなく、共同体あるいは組織体(企業体)として取り組んでいくことによって実現できる可能性が残されているのではないかと思います。

 

 

私が還暦を越えてから、故郷(茨城)に興味を持った理由は、両親の家系が古くから茨城の地に代を重ねてきたことも大いに関係しています。

 

私の家系にかかわらず、地元においていわゆる旧家と呼ばれるほどの家の祖先を遡っていくと、事実としてはともかくとしても、たいていは天皇や藤原家などの有力な豪族にまで辿れてしまうようです。

しかし、関東においては、旧い家でも平安時代の後期まで辿ることができる家はそれほど多くないことでしょう。

 

水戸界隈では、江戸時代より以前からの系譜を持つ家もありますが、そうした家は、水戸徳川家以前の歴史をもつ家ということになります。その多くが士分ではなく、庄屋とはいえ農民の身分で江戸時代を経過していたようです。

 

 

私は水戸の出身であるというと、せいぜい「水戸黄門、水戸納豆、偕楽園」の三点セットで事足れり、とされてしまうのが残念でなりません。

 

そのわけは、江戸時代より前の常陸の国の姿こそが、未来の茨城を映し出す鏡であり、原点であるという思いが、私にはあるからなのかもしれません。

 

 

父方の墓碑の記述内容を確かめてみて、我が家の先祖を奈良時代にまで遡らせようとする作為があることを感じざるを得ませんでした。

 

我が家計の古老らは藤原不比等の流であるとしていますが、私は一種の貴種ロマンであると受け止めています。

 

しかし、それでもなお私は「常陸国風土記」に大いに親しみを感じています。

 

『風土記』の進選を全国に命じた藤原不比等や、『常陸国風土記』の執筆者と伝えられる藤原宇合にとっては、一族の発祥が常陸の国にあると考えていた模様です。藤原家にとっては、常陸の国こそが、常世の国なのでした。

 

 

常世の国とは、古代日本民族が、はるか海の彼方にあると想定していた国であり、常の国とも呼ばれました。

 

常陸という地名の由来は様々ですが、私にとって、常陸の国とは常世の国です。そこに住むものにとっては、まさに地上の楽園であるということです。そして、茨城は、まだまだ知られていない秘められた魅力に満ち溢れた土地である、と私は次第にそう感じるようになりつつあるのです。

 

 

現在の茨城県の大部分は、かつて常陸国と呼ばれていました。そして、県南から県西にかけての一帯は下総の国の一部です。

<はじめに>

 

前回は「股関節の痛み」に効果のあるツボを紹介しました。

 

 

「陽陵泉」は膝の下の外側にある骨の突起のすぐ下のくぼみにあり、

 

 

「足の臨泣」は足の甲、薬指と小指の間を足首方向に滑らせて指の止まるところにあり、

 

 

「太白」足の親指の内側で膨らみの後ろの陥凹部にあるというお話でした。

 

 

今回は「臀部のコリ」に効果のある「丘墟(きゅうきょ)」「束骨(そっこつ)」「環跳(かんちょう」のツボを紹介しましょう。

 

 

<丘墟>

スクリーンショット 2021-10-08 12.55.00

外くるぶしの斜め前下のくぼみにあります。

 

 

<束骨>

スクリーンショット 2021-10-08 12.55.11

足の外側の縁を小指に向かってさすって突き当たるくぼみにあります。

 

 

<環跳>

スクリーンショット 2021-10-08 12.55.25

 

お尻の真ん中よりやや外側でお尻に力を入れたときにできる窪みにあります。

 

 

 

杉並国際クリニック 統合医療部 漢方鍼灸医学科 鍼灸師 坂本光昭

 

前回はこちら

 

アルベール・カミュ(1913~1916)の『ペスト』の冒頭には、ダニエル・デフォー(1660頃?~1731)からの引用文が読者の注意をひきつけます。

 

デフォーは「ロビンソン=クルーソー」
で有名な英国の小説家で、1722年には『ペスト』を発行しました。

 

これはデフォーによる観察録風の小説です。のちにロンドンの大疫病として知られるようになる1665年のロンドン最後のペストの大流行について、一人の男の経験談がつづられているようです。デフォーは週刊誌「レビュー」を主宰するジャーナリストとして政治評論においても活躍しました。

 

 

Il est aussi raisonable de représenter une espèce d’emprisonnement
par une autre que de représenter n’importe
quelle chose qui exist réellement par quelque chose qui n’existe pas. 
DANIEL DE FOE

 

とある一種の監禁状態を他の一種のもので表現することは、
それが何であるにせよ、現存するものを現存しないもので表現するのと同様に理に適っている。 
ダニエル・ド・フォ

 

 

・・・・・・・・・・・
 

 

この原文について、私はカンヌ出身の新進気鋭の若手写真家で、現在日本で活躍しているJeremy君に感想を求めたところ、「現存しないものを表現するなかに現実がある。さらには、現実とはあ現存しないものである。」というニュアンスを感じるといったような印象を受けるとのことでした。

 

カミュによるデフォーの引用は仏文で紹介されていますが、もとは英文だったと思われます。英・仏の異なる時代で『ペスト』という同じタイトルの小説が世に残されているということは、興味深いことです。デフォーによる作品がすでに知られているため、カミュとしては同じタイトルの小説を書くにあたって、冒頭に先輩であるデフォーの警句を引用したことは十分に理解できることです。

 

そこで、私としては、のっけから少々困ったことになりました。それは、まずデフォーのこの警句の出所が気になりだしたというこです。もとの英文にたどり着きたいというこだわりです。ひょっとすると、デフォーの『ペスト』の中に見出せるかもしれません。次に、デフォーの『ペスト』がカミュの『ペスト』よりおよそ200年も以前に書かれた作品だとしたら、まず、デフォーの『ペスト』を呼んでおくべきなのではないか、というこだわりです。カミュの冒頭のこの引用も、それを勧めているかのような暗示に満ちているからです。

 

ともあれ、カミュのペストを訳読していくことは決定事項なので、デフォーのペストも並行して読んでいく、ということで自分自身を納得させた次第です。
それでは、来週から、いよいよ物語を読み始めていきたいと思います。

10月8日(金)

 

先週の金曜日は、台風のためレッスン中止となりました。ピアニストと私の都合により、10月の稽古日は、8日と15日のみです。1回50分の稽古の大切さを感じます。新型コロナ禍以前は週に4回の稽古と、水曜夜のミニコンサートを行っていました。今から考えれば、稽古の量だけはプロ並みにこなしていたことが不思議な気がします。

 

今後は、極めて限られた稽古機会になるため、稽古の量(時間・曲数)よりも質(選曲・創意工夫)が必要になります。無駄や重複を省くというのも一法かもしれません。

 

そこで、来年は声楽コンクールにチャレンジすることにして、その課題曲に焦点を当てた稽古計画を立案しようと考えています。

 

また、歌唱言語のレパートリーについては、定番のイタリア語、ドイツ語、フランス語に加え、スペイン語歌曲、ロシア歌劇のアリアなどに拡張するものの、コンサート演奏用として1~2曲に限定して稽古を続けることにしました。

 

スペイン語歌曲は、新型コロナ禍が発生する前の年、2019年3月にウィーンにてテノールPablo Cameselle先生から紹介していただいた2曲を大切に稽古したいと思います。

 

 

Canción Al Árbol Del Olvido(物忘れの木の歌)
作曲:A.Ginastera <作詞:フェルナン・シルバ・バルデス>

 

Rolando Villazónが歌っている音源を見つけました。ビラゾンといえば、私がウィーンの国立歌劇場ではじめて観劇したオペラ「愛の妙薬」の主役として好演したのを覚えています。

 

 

 Ja Me Voy A Retirar...(もう引退するつもりだ…)
作曲:C.Guastavino(1912-2000)<作詞:レオン・ヴェナロス>

 

Francisco Corujoというテノールが歌う音源があります。
私自身の稽古の成果も、年内に公開したいと思います。

 

出典はこちらのページです

お断り。原文はスウェーデン語であるため、翻訳に当っては、まず英語に自動翻訳し、さらに、言語学的にスウェーデン語に近縁なドイツ語にも翻訳し、双方を参照することにより、日本語訳を試みました(飯嶋)

 

 

なお、この記事に関する私のコメントは10月12日(火)のからだの健康(心身医学)にて「新型コロナワクチン接種による副反応(スウェーデン厚生省・国勢調査局)」と題して再検討する予定です。

 

 

Användningen av Modernas vaccin mot covid-19 pausas för alla som är födda 1991 och senare

 

1991年以降に生まれたすべての人を対象に、モデルナ社のCovid-19ワクチンの使用を中止する

 

Lyssna


PUBLICERAT 06 OKTOBER 2021
2021年10月06日発行

 

Folkhälsomyndigheten har beslutat att pausa användningen av Modernas vaccin Spikevax, för alla som är födda 1991 och senare, av försiktighetsskäl. Orsaken är signaler om ökad risk för biverkningar som inflammation på hjärtmuskel eller hjärtsäck. Risken att drabbas är dock väldigt liten.

 

公衆衛生局は、予防的措置として、1991年以降に生まれた人を対象に、モデナのスパイクバックス・ワクチンの使用を一時停止することを決定しました。その理由は、心筋や心膜の炎症などの副作用のリスクが高まるという信号です。しかし、影響を受けるリスクは非常に小さいです。

 

 

Hjärtmuskelinflammation (myokardit) och hjärtsäcksinflammation (perikardit) går oftast över av sig självt, men symtomen behöver bedömas av läkare. Tillstånden är vanligast bland unga män, i samband med exempelvis virusinfektioner som covid-19. År 2019 vårdades cirka 300 personer under 30 år på sjukhus med myokardit.

 

心筋の炎症(心筋炎)や心膜炎は、通常は自然に治りますが、症状を医師に見てもらう必要があります。この症状は若い男性に多く見られ、covid-19などのウイルス感染に関連しています。 2019年には、30歳未満の約300人が心筋炎で入院しました。

 

 

Data pekar mot en ökad förekomst också i samband med vaccination mot covid-19, främst hos ungdomar och unga vuxna och främst hos pojkar och män. För den enskilda individen är risken att drabbas väldigt liten, det är en mycket sällsynt biverkan.

 

データによると、主に青年と若年成人、そしてほとんどが少年と男性で、covid-19ワクチンの接種に伴う発生率の増加も指摘されています。本人にとっては、影響を受けるリスクは非常に低く、非常に稀な副作用です。

 

 

Nya preliminära analyser från svenska och nordiska datakällor pekar mot att sambandet framförallt är tydligt när det gäller Modernas vaccin Spikevax, i synnerhet efter den andra dosen. Riskökningen ses inom fyra veckor efter vaccinationstillfället, främst inom de två första veckorna.

 

スウェーデンと北欧のデータソースから得られた新たな予備的分析によると、モデルナ社のSpikevaxワクチンでは、特に2回目の接種後にその関係が明らかになっています。リスクの増加は、ワクチン接種後4週間以内、主に最初の2週間以内に見られます。

 

 

Folkhälsomyndigheten har beslutat att rekommendera paus för all användning av Spikevax till personer födda 1991 och senare. Till dessa åldersgrupper rekommenderas i stället vaccinet Comirnaty från Pfizer/Biontech. Beslutet gäller fram till den 1 december 2021. Folkhälsomyndigheten återkommer med besked om rekommendation efter detta datum.

 

公衆衛生局は、1991年以降に生まれた人を対象に、スパイクバックスのすべての使用を中断するよう勧告することを決定しました。これらの年齢層には、代わりにファイザー/ビオンテック社のワクチンである「コミナティ」が推奨されています。この決定は2021年12月1日まで有効で、それ以降は公衆衛生局からさらなる情報が提供されます。

 

 

– Vi följer läget noga och agerar snabbt för att vaccinationerna mot covid-19 hela tiden ska vara så säkra som möjligt och samtidigt ge effektivt skydd mot covid-19, säger Anders Tegnell, avdelningschef och statsepidemiolog på Folkhälsomyndigheten.

 

- 公衆衛生局の部長兼国家疫学の専門家であるAnders Tegnell氏は、「我々は状況を注意深く監視し、covid-19に対する予防接種が常に可能な限り安全であり、同時にcovid-19に対する効果的な保護を提供するために迅速に行動している。」と述べています。

 

 

Personer födda 1991 och senare som har fått en dos av Modernas vaccin kommer inte att erbjudas en andra dos covid-19-vaccin i nuläget, diskussioner pågår om den bästa lösningen för den gruppen. Totalt rör det sig om cirka 81 000 personer.

 

1991年以降に生まれモデルナワクチンを接種した人には、現時点ではcovid 19ワクチンの2回目の接種は行っていません。該当者の総数は約81,000人です。

 

 

– Den som är vaccinerad nyligen, med sin första eller andra dos av Modernas vaccin, behöver inte känna sig orolig för risken är väldigt liten, men det är bra att känna till vilka symtom man behöver vara vaksam på, säger Anders Tegnell.

 

- 「最近、Modernaワクチンの1回目または2回目の接種を受けた人は、リスクが非常に低いので心配する必要はありませんが、どのような症状に注意すべきかを知っておくとよいでしょう」とAnders Tegnell氏は言います。

 

 

Både myokardit och perikardit går ofta över av sig självt, utan att ge några bestående besvär, men misstänkta symtom bör bedömas av läkare på exempelvis en vårdcentral eller jourmottagning. Medicinsk behandling och övervakning på sjukhus kan behövas vid konstaterade fall.

 

心筋炎も心膜炎も、多くの場合、持続的な症状を引き起こすことなく、自然に治癒しますが、症状が疑われる場合は、保健所や救急部などで医師の診断を受ける必要があります。確認されたケースでは、医学的治療と病院での監視が必要になるかもしれません。

 

Symtom på myokardit och/eller perikardit är bland annat:

 

• Trötthet och andfåddhet

 

• Oregelbundna hjärtslag och hjärtklappning

 

• Feber och värk i kroppen

 

• En känsla av tryck eller tyngd över bröstet

 

• Det gör ont att andas djupt

 

• Smärta till vänster eller mitt över bröstet

 

心筋炎や心膜炎の症状には以下のようなものがあります。

 

• 疲労感、息切れ

 

• 不規則な心拍や動悸

 

• 発熱と体の痛み

 

• 胸に圧迫感や重さを感じる

 

• 深く息をすると痛い

 

• 胸の左または中央部の痛み



複雑性PTSDとは、感情などの調整困難を伴う心的外傷後ストレス障害(PTSD)です。

 

組織的暴力、家庭内殴打や児童虐待など長期反復的なトラウマ体験の後にしばしば見られるとされます。

 

 

Q1.ふつうのPTSDとは違うのですか?

 

A1.共通点はありますが、区別されています。

 

 

戦争や事故、レイプなどによるものは単純性PTSDとされ、慢性的な安全の感覚、信用、自尊心などの損失、再被害傾向などは起こりません。

 

しかし、複合的な心的外傷後ストレス障害 (C-PTSD)=複雑性PTSD は、暴行、性的虐待、家庭内暴力、拷問及び戦争のような長期の対人関係の外傷に起因する臨床上で認識された病気です。

 

C-PTSDは感情的なこと、そして対人関係の機能の多くの領域における慢性的な困難だという特色があります。

 

その症状としては感情調整の障害、解離症状、身体愁訴、無力感、恥、絶望、希望のなさ、永久に傷を受けたという感じ、自己破壊的および衝動的行動、これまで持ち続けてきた信念の喪失、敵意、社会的引きこもり、常に脅迫され続けているという感じ、他者との関係の障害、その人の以前の人格状態からの変化などが含まれます。